8月21日、タイ王国バンコク都内のチャオパヤパークホテルにおいて、TAIST-Tokyo Tech10周年記念シンポジウムが開催されました。TAIST関係者の他、大学、政府機関、教育・研究機関、企業等から約200名が出席し、盛大に執り行われました。
TAIST-Tokyo Tech(TAIST(タイスト):Thailand Advanced Institute of Science and Technology)は、タイ政府からの要望により、理工系分野での高度な「ものつくり人材」の育成と研究開発のハブ(拠点)を目指して、2007年に設立された国際連携大学院です。タイの先端研究機関であるタイ国立科学技術開発庁(NSTDA)、タイの4大学(キングモンクット工科大学ラカバン校(KMITL)、同大学トンブリ校(KMUTT)、カセサート大学、タマサート大学(SIIT))、および東工大との連携により運営され、2017年9月までに累計277名の修了生を輩出しています。
シンポジウムは、始めにNSTDAのナロン・シリルーウォラクン長官、本学の三島良直学長が挨拶し、続いてタイ科学技術省のソムチャイ・ティアムブーンプラサート副事務次官がアッチャカ・シーブンルアン大臣代理として挨拶を行いました。
次に、TAISTの設立・運営に貢献した功労者およびTAISTの支援企業・支援者への表彰式が行われました。本学側では、功労者として歴代の学長、理事・副学長(教育・国際担当)、TAIST運営員会委員長および本学タイオフィス拠点長の中から相澤益男元学長を始めとして12名が選出され、その代表として初代TAIST運営委員会委員長の岡崎健特命教授が挨拶を行いました。その後、NSTDAのナロン・シリルーウォラクン長官から本学側の功労者および支援企業・支援者に、本学の三島良直学長からタイ側の功労者および支援企業に、感謝状が贈呈され、表彰者全員で記念撮影を行いました。
続いて、基調講演が行われ、タイ東部経済回廊(Eastern Economic Corridor、以下EEC)事務局のカニット・セーンスバン事務局長が「EECについて」、在タイ日本国大使館の佐渡島志郎大使が「タイにおける人材育成への貢献について」、元タイ石油公社総裁で本学同窓生のパイリン・チューチョーターウォン氏が「Thailand4.0に向けた教育に対する産業界の貢献について」、それぞれ話をしました。
次に、「Towards Global Education and Research Collaboration for Thailand 4.0」をテーマにパネルディスカッションが行われ、本学からは花村克悟TAIST運営委員会委員長が参加しました。「Thailand4.0」は、タイ政府が打ち出している、農耕、軽工業、重工業に続く、ICT等を活用した新たな産業創出を目指すスローガンです。タイ政府の政策に対し、大学等の教育・研究機関が具体的にどのように対応すべきかについて、活発な議論が行われました。
最後に、NSTDAのチャダマス・ツバセタクル副長官および本学の丸山俊夫理事・副学長(教育・国際担当)より閉会の挨拶があり、盛況のうちにシンポジウムは終了しました。
設立から10周年を迎えたTAISTは、今年から新たに鉄道カリキュラムがスタートする等、教育活動の幅がますます広がっています。TAISTを通じた本学のタイにおける教育・研究活動に今後もご期待ください。
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