本学は5月29日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)と「東工大発ベンチャー※1」の創出に向けた支援やベンチャー支援人材の育成など、起業家支援に係る相互協力の覚書を締結しました。
概要・背景
国内の産業技術のイノベーションにおいて、シーズとなる技術を有する大学の存在がさらに注目される中、その知的財産や研究開発成果の社会実装の手段として、大学発ベンチャーの創出・育成が重要視されています。
こうした背景からNEDOは、大学発ベンチャーや起業家支援を積極的に行っている大学と、起業家支援に関する相互協力の覚書を順次締結しており、本学はその7例目です。今回の覚書締結によりNEDOと本学は、ビジネスプランコンテストなどを通じた大学発ベンチャーの創出に関する取り組みのほか、ベンチャー支援人材やオープンイノベーション推進人材の育成などを実施していく予定です。また、東工大発ベンチャーの創出やオープンイノベーションの推進に向け、研究開発型ベンチャーが次々と誕生し成功事例を積み重ねていくベンチャーエコシステムのさらなる裾野拡大や、イノベーション創出環境の整備に貢献していきます。
覚書の内容
1. 大学発ベンチャー創出に向けた活動の活性化
本学が実施する大学発ベンチャー創出に向けたビジネスプランコンテストなどについて、NEDOが実施する「NEDO Technology Commercialization Program」(ネド・テクノロジー・コマーシャライゼイション・プログラム、TCP)※2と連携して、「東工大発ベンチャー」の創出に向けた支援を行います。
2. 研究開発型ベンチャーの現場支援人材やオープンイノベーション推進人材の育成
NEDOが実施する高度専門支援人材育成プログラム「NEDO Technology Startup Supporters Academy(SSA)」※3やオープンイノベーション・ベンチャー創造協議会(JOIC)※4の活動において、本学のベンチャー創出現場から優先的に人材を受け入れ、研究開発型ベンチャーの現場支援人材やオープンイノベーション推進人材を育成します。
3. NEDO委嘱カタライザーの派遣
東工大発ベンチャーや企業化を目指す相談案件に対し、NEDO委嘱カタライザー※5を無料で派遣します。
東京工業大学の研究成果又は人的資源を活用して起業されたベンチャー企業に授与する称号。新たな技術又はビジネス手法を基に起業した法人のうち、申請資格に該当する場合に申請が可能。学内審査を経て称号授与が決定される。
※2 NEDO Technology Commercialization Program (TCP)
技術を基に起業して事業を大きく拡大させたいと考えている起業家、起業家予備群、起業意識のある研究者などを支援するためのプログラム。
※3 高度専門支援人材育成プログラム「NEDO Technology Startup Supporters Academy (SSA)
国内のベンチャーエコシステムを下支えするための公益的視点と、広い知見や高い専門性をもって研究開発型ベンチャーの成長を伴走支援できる人材を育成するプログラム。
※4 オープンイノベーション・ベンチャー創造協議会(JOIC)
大企業やベンチャー企業の積極的なマッチング機会やピッチイベント、ワークショップなどの開催を通じて、国内のオープンイノベーションの発展や活性化を目指す民間団体。
NEDOが委嘱したベンチャー支援経験の豊富な有識者。
- プレスリリース NEDOと東京工業大学が起業家支援に関する相互協定の覚書を締結 ―大学発ベンチャーの創出、ベンチャー支援人材の育成などで連携―
- 東工大発ベンチャー|研究・成果活用事例|東京工業大学 研究・産学連携本部
- 東京工業大学 研究・産学連携本部
- NEDO:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構