6月1日、本学環境・社会理工学院 融合理工学系のロー・ジャントンさん(学士課程3年)が「第60回外国人による日本語弁論大会」(主催:国際教育振興会、国際交流基金、八戸市)に出場しました。同大会は1960年に第1回大会が開催され、1998年からは日本の各都市で開催されています。第60回大会は、青森県の八戸市公会堂で開催されました。
今回の大会には、29ヵ国・地域から123名の応募があり、予選審査を通過した11ヵ国12名が本選に出場しました。約900名の来場者が見守る会場で、壇上の弁士たちは日本で学んだことや感じたこと、来日のきっかけ、家族や出身国のことなど、様々なテーマのスピーチを披露しました。マレーシアから日本に留学して5年目のロー・ジャントンさんは「笑って壁をぶち破れ」というタイトルで、日本人の友達ができなかった時、どのように壁を乗り越えたかについてユーモアを交えながら語り、会場の爆笑を誘いました。惜しくも入賞は叶いませんでしたが、原稿作成から応募、予選通過を経て本選までの練習、大会開催中の出場者や関係者との交流など、貴重な学びの機会となりました。
ロー・ジャントンさんら出場者全員のスピーチ動画は国際教育振興会のサイト(下記リンク参照)で2019年6月29日(土)以降に公開される予定です。
また、タレントで本学非常勤講師のパトリック・ハーラン(パックン)さんが大会の特別審査員を務めました。当日の模様は、2019年6月29日(土)午後2時~3時、NHK Eテレ「ワタシの見たニッポン」で放送予定です(全てのスピーチが放送されない場合もあります)。
参加学生・教員のコメント
ロー・ジャントンさん(環境・社会理工学院 融合理工学系 学士課程3年)
日本語で発信する能力をより磨きたく、本大会に応募しました。準備の過程で苦労した部分もありましたが、「伝え方」について改めて考えるきっかけとなり、とても有意義な時間となりました。本大会に出場した外国人の方々は実に多彩な背景、個性、価値観を持っていて、そして日本語が大好きです。本大会では入賞を果たせませんでしたが、素晴らしい仲間に出会えた喜びをしっかり満喫して参りました。今後も引き続き、自分の思いを言葉にまとめ上げ、発信していきたいと思います。
森田淳子准教授(リベラルアーツ研究教育院日本語セクション)
約1年前、ローさんから「大学に入ったら日本語弁論大会に出たいと思っていたけど、東工大にないので始めたい」と聞きました。ちょうどローさんが公認サークルSAGE(国際交流学生会)の代表、私が顧問教員になった時期だったので、SAGE主催イベントとして大学内外の関係者の協力も得て2018年12月「留学生による日本語スピーチコンテスト」を初開催しました。運営側に徹したローさんは出場しなかったため、「第60回外国人による日本語弁論大会」への応募を勧め、今回見事に本選出場を果たしました。日本語や国際交流に対するローさんの情熱と努力に感心しています。本学の「留学生による日本語スピーチコンテスト」も第2回大会を開催予定ですので、多くの留学生に挑戦してほしいと思います。
日本語セクションでは留学生の日本語学習支援を目的に毎週火・木曜日「にほんご相談室」を実施し、日本語の質問やフリートーク、スピーチ練習など様々なニーズに応じています。日本語科目を履修していない留学生も参加できます。
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- 東京工業大学 国際学生交流会SAGE
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