東京工業大学は11月18日と12月2日に、超スマート社会推進(SSS)コンソーシアムに参加する企業や研究機関(以下、「コンソーシアムパートナー」という)と東工大の教員・学生が異分野融合の研究チームを作るための「SSSマッチングワークショップ」をオンラインで開催しました。このイベントは、東工大が参画する超スマート社会推進コンソーシアムと東工大の超スマート社会卓越教育院が運営しました。
このワークショップでは、コンソーシアムパートナーのニーズ(needs、要望)と、本学の教員・学生の技術的・人材的シーズ(seeds、研究成果、研究能力)を組み合わせることで、分野を超えた異分野融合研究チームの構築を目指します。様々な分野の教員・学生とコンソーシアムパートナーの担当者が直接議論をする機会を提供することを目的としています。
11月18日の「シーズ・ラウンド」では学生が研究発表を行い、12月2日の「ニーズ・ラウンド」では、コンソーシアムパートナーの企業が企業の概要や必要としている研究の内容を説明しました。
コンソーシアムパートナーは計18機関、学生は学士課程4年、修士課程、博士後期課程の計29名が参加しました。
シーズ・ラウンド
シーズ・ラウンドには、28人の学生、32人の教職員(スタッフ含む)、16機関から32人のコンソーシアムパートナーが参加しました。コンソーシアムのコーディネーターである阪口啓 超スマート社会卓越教育院長・工学院教授による開会あいさつの後、参加学生が自身の研究概要について1分間の概要説明を行いました。その後、学生はオンライン上に設けた個別の会議室に移動し、詳細な研究発表を行い、コンソーシアムパートナーの質問に答えました。
発表された研究テーマ、発表者は以下のリンクよりご参照ください。
開会あいさつをする阪口教育院長
ニーズ・ラウンド
ニーズ・ラウンドには、26人の学生、37人の教職員(スタッフ含む)、16機関から33人のコンソーシアムパートナーが参加しました。コンソーシアムパートナーが各3分間の持ち時間で概要を説明した後、オンライン上の個別の会議室で、訪れた学生および教職員と質疑応答や議論を続けました。
その後、シーズ・ラウンドの学生発表について、コンソーシアムパートナーが投票で選んだ4名の学生に学生優秀発表賞が贈られました。
最後に、コンソーシアムパートナーの農業・食品産業技術総合研究機構とマツダ株式会社の担当者から挨拶があり、閉会しました。
ニーズ・ラウンドで発表したコンソーシアムパートナー
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)、KDDI株式会社、楽天モバイル株式会社、株式会社東芝、パナソニック株式会社、富士通株式会社、アズビル株式会社、横河電機株式会社、マツダ株式会社、株式会社ジェイテクト、株式会社日立産機システム、株式会社クボタ
ワークショップを終えて
マッチングワークショップは2020年6、7月にも開催しました。
参加した学生からは、「色々な分野の人を集めて議論するのは大変勉強になりました」「出席者の意見はとても有益でした。もっと時間があれば、さらに多くの反応を聞けたと思います」といった声が寄せられました。学生が社会のニーズを知り、自身の研究に対する新しい着眼点を得る機会となりました。
超スマート社会推進コンソーシアムは、参加者の意向に基づき、具体的な研究のマッチングを進めていく予定です。
超スマート社会推進コンソーシアム
東京工業大学は、2018年、超スマート社会(Society 5.0)の実現を推進する「超スマート社会推進コンソーシアム」を設立しました。参加機関と連携して人材育成から研究開発までを統合した新たな次世代型社会連携教育研究プラットフォームを構築します。現在38の企業、研究機関、自治体、個人が参加しています。
超スマート社会卓越教育院
超スマート社会卓越教育院では、修士・博士後期課程を一貫した学位プログラムにより、フィジカル空間技術とサイバー空間技術にとどまらず、量子科学や人工知能などの最先端の科学技術をも融合できる知のプロフェッショナル「スーパードクター」を養成しています。
- 第2回 SSSマッチングワークショップ(2020年度)|超スマート社会推進コンソーシアム
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- 2月15日 9:40 イベント運営者に関する文言を修正しました。