東京工業大学は12月6日に、より質の高い授業内容及び組織的な取り組みを通して改善された教育を目指した教員向けの研修「全学FD2021」をオンラインにて開催しました。
今年度の研修テーマは、「ニューノーマル時代の授業デザインと研究室内教育—Student-Centered Learning の実現に向けて—」とし、2016年度より始まった本学の教育改革の柱の1つである「学生が自ら学び考える教育の実現」をさらに深め発展させる内容となりました。
例年は宿泊形式で実施していましたが、昨年に引き続き新型コロナウイルス感染症拡大に配慮し、オンライン開催となりました。当日は、全学から教員49名と小倉康嗣監事及び三矢麻里子監事もオブザーバーとして参加しました。
- ※
- FDはFaculty Development(ファカルティ・ディベロップメント)の略称で、教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取り組みの総称です。
開会のあいさつ、オリエンテーションと続いた後、参加教員は「A:ニューノーマル時代の授業デザイン」もしくは「B:ニューノーマル時代の研究室内教育」という、テーマごとにZoomのブレイクアウトルームに分かれて活動を開始しました。それぞれの授業や研究室内での実践・経験等を共有して意見交換と検討が展開されました。
トークセッションでは、益一哉学長が「オンライン授業の今後の課題」、「修士課程における講義の在り方」、「インフォーマルコミュニケーションの重要性」等、今回のテーマに関する話を述べました。続いて、水本哲弥理事・副学長(教育担当)の「授業の進め方」や「研究室内教育における話」を聞いた後、研修生は学長や理事・副学長と質疑や意見を活発に交換しました。
休憩をはさんで、各グループは引き続きブレイクアウトルームに分かれ、プレゼンテーションの準備に向けて意見を出し合いました。
その後、各グループはテーマごとにプレゼンテーションを行いました。「授業デザイン」のグループは、「オンラインと対面をどうミックスしていくべきか」や「成績評価の在り方」、「オンデマンド教材をどう制作するか」等について検討結果を発表しました。
「研究室内教育」のグループは、インフォーマルコミュニケーションや学びあい環境の構築を促進するため、「OB/OGによるオンライン講演会」や「研究室Slack」、またZoomを活用した学生同士の交流・相談の場(「オンラインオフィスアワー」)を設けることを提案しました。
プレゼンテーション終了後は、保健管理センターの齋藤憲司教授から「研究室内教育と適応・成長支援」と題する、コロナ禍における「学生のこころ」の問題や研究室内での関わり方についてレクチャーが行われました。
閉会あいさつの後、全てのプログラムが終了しました。
プレゼンテーション終了後、保健管理センターの齋藤憲司教授が「研究室内教育と適応・成長支援」と題した、コロナ禍における「学生のこころ」の問題や研究室内での関わり方についてレクチャーを行い、閉会のあいさつをもって全てのプログラムが終了しました。
全プログラムを終えて行ったアンケート(43名/回収率87.8%)
- 参加教員の満足度 91.6%(「そう思う」と「ややそう思う」を合わせて)
-
自由記述でのコメント
「教員間のディスカッションはとても勉強になった」
「個々の研究室が抱えている問題や悩みの共通理解が進んだことが、大変良かった」
当日のプログラム
2021年12月6日(月)13:30 - 18:30(Zoom開催)
- 1.
- 開会 学長あいさつ
- 2.
- オリエンテーション
- 3.
-
グループ活動1:検討[ブレイクアウトセッション]
各グループ(A1~A3、B1~B4)に分かれて意見交換、課題共有 - 4.
- トーク1 益一哉学長
- 5.
- トーク2 水本哲弥理事・副学長(教育担当)
- 6.
- 質疑
- 7.
-
グループ活動2:検討[ブレイクアウトセッション]
課題、解決のアイディアまとめ - 8.
- プレゼンテーション:各グループの発表とアイディア共有・質疑
- 9.
- レクチャー 齋藤憲司教授(保健管理センター)「研究室内教育と適応・成長支援」
- 10.
- 質疑
- 11.
- 閉会