創造性育成科目の事例発表会を1月22日に実施しました。創造性育成科目とは、学生に能動的・発見的に学習する機会を設け、新しいものや技術、アイディアを生み出すための創造力を育むための工夫を行っている講義科目のことです。今回で3回目の発表会となります。
第1回は、良い事例を学科間、専攻間で共有することを目的に実施しました。第2回は、事例紹介とパネルディスカッションを行い、教員間で意見交換を行いました。本年度第3回は、
- 事例紹介
- 教員間のディスカッション
- アクティブ・ラーニング室の紹介
という構成で行いました。
発表会最初に行った事例紹介では、各学科、専攻の取り組みが共有できました。
つづくディスカッションでは、昨年のパネルディスカッションで話題となった、留学生ティーチングアシスタント(TA)の活用、産学連携の活用の方策について議論を行いました。当日は、十分に議論する時間が取れなかったのですが、事前アンケートを行いましたので、その結果を披露し、意見交換を行うことができました。学生の国際性涵養のための留学生TAの活用に対しては、
- 博士課程学生の講義参加、活用が良い
- 異文化コミュニケーションの観点からも、留学生TAの活用は賛同できる
- 実験科目の場合は難しい
などの意見が出されました。また、産学連携の可能性に関しては、
- 基礎研究と応用研究の接続性を考える上で産業界との連携は重要
- 文化祭的な感覚で進めるべきではない
などの意見がありました。結論は出ていませんが、両者とも簡単なことから始めたら良いのではないか、という意見も多く、
- 創造性育成科目の中で、学生の発表会などの機会を利用して、留学生TA、あるいは産業界の方を招待、英語での質問、産業界の方に質問頂くことが、英語の必要性、社会との繋がりの重要性の気づきになる
との雰囲気が得られたところで、ディスカッション自体は時間切れとなりました。
最後に、アクティブ・ラーニング講義室について説明します。ご存知のように現在、三島学長のリーダーシップのもと、教育改革が進んでいます。科目のナンバリング、達成度評価など、新しい試みが多く盛り込まれていますが、その中の一つとして学生参加型の講義の充実が検討されています。
残念ながら東京工業大学の講義室は、ほぼ机と椅子が固定されており、学生は教員のスライド・板書等を見て受動的に講義を聴くことが多くなっています。すなわち、学生同士がグループ・ディスカッション、グループ・ワークを講義中に行い、能動的に講義に参加することが可能な講義室が少ないのが現状です。
そこで今年度、アクティブ・ラーニングに適した講義室の整備を目的に、
- 大岡山南3号館:S322、S323講義室
- 大岡山南5号館:S517、S518講義室
- すずかけ台J2棟:J232講義室
の3箇所、5部屋を改修しました。この講義室の披露を目的として、南5号館の講義室を使い、AV機器等の説明ならびに水本副学長(教育運営担当)の模擬講義を実施しました。整備された講義室には、電子黒板、高機能プロジェクタが準備されており、本年度中に整備が終了します。
創造性育成科目は、毎年、専攻、学科、教員から申請を受け、登録・選定を行っています。選定されると、科目に対して教材、実験器具等を充実させるための支援金が援助されます。創造性育成科目の概要や、選定・登録科目については、教育推進室のwebサイトで確認することができます。ぜひ一度、以下のページをご覧ください。
お問い合わせ先
教育企画グループ
Email : kyo.kyo@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-7603