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中井検裕 大学院社会理工学研究科長 就任挨拶

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2015年4月1日付で就任した、中井検裕 大学院社会理工学研究科長からの挨拶をご紹介します。

社会理工学研究科長に就任して

社会理工学研究科長 中井検裕

中井検裕

2015年4月1日付で社会理工学研究科長を拝命しました。来年度からは新しい教育研究組織への移行が予定されていますので、1年間ということになりますが、とはいえ、研究科長として研究科と本学の発展のため、努力したいと考える点を以下に記しておきたいと思います。

第1に、教員、学生、職員間のより一層円滑なコミュニケーションをはかりたいと思います。私は専門が都市計画ですが、都市計画という仕事は、立場や考え方の異なる多くの人々の葛藤に耐えられる良き都市の大きな絵を描き出す仕事であり、そのためにはコミュニケーションは最も重要な要素です。社会理工学研究科に所属する教員、学生、職員も、専門領域や研究科への関わり方、コミットメントは様々でしょうが、コミュニケーションを円滑にすることで、1つの大きな絵を描けるような環境にできればと考えています。

第2は、特に学生に向けてですが、留学の勧めです。私は1980年の本学社会工学科卒業で、その後、修士課程、博士課程と進学しました。博士課程の最初の1年間は論文のテーマも決められずになんとなく時間をただ過ごしていたのですが、今にして思えば、恩師の故石原舜介教授からかけられた「君、留学でもしてみるか」という一言がその後を決めたように思います。結局、当初9か月間だった留学予定が、その後、今でいう特任助教のようなポストに恵まれたこともあって、イギリスには5年近く生活していました。その時に得た知識や経験は何物にも代えがたいものであり、人によって受け取り方は様々でしょうが、やはり若い頃に日本の外に出て知識を広げ、経験することの重要性はまちがいないと思います。近年、日本から海外への留学生の減少が指摘されています。社会理工学研究科では、従来から学生に対して留学の支援等を積極的に行ってきていますが、海外に行ってみようと自発的に思えるような環境と支援体制をこれまで以上に充実できるよう努力したいと思います。

第3は、次年度から予定されている新組織への円滑な移行です。社会理工学研究科は人間社会と科学技術の調和を目標に1996年に創設され、文理融合の研究教育をキーワードとしてきました。研究科の20年間の歴史の中で、歴代の研究科長やスタッフの努力によって、このことは学内、学外で相当程度に認知されるようになったと考えています。社会理工学研究科の教員は、来年度以降、工学院、環境・社会理工学院、リベラルアーツ研究教育院等、複数の学院に分かれて所属することが予定されています。研究科の全教員が、研究科で培われた社会理工学のDNAを大事に活かしつつ、新組織で気持ち良く出発していただけるよう、最後の社会理工学研究科長として可能な限り努める所存です。

本計画は本学による構想であり、文部科学省大学設置・学校法人審議会の審査結果によって確定するため、変更があり得ます。

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