第4回日英工学教育ワークショップ(UKJEEL)が8月5日から8月8日の4日間にかけて、大岡山キャンパスで開催されました。英国、ヨーロッパ、アジア、北米から総勢約60名の教員と博士後期課程の学生が参加し、交換留学プログラム、工学教育、研究課題などについて活発な議論が交わされました。
ワークショップは座長の岸本喜久雄教授(環境・社会理工学院)と英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのロドリック・スミス教授の挨拶で幕を開けました。続いて、ジェフリー・クロス教授が各プログラムについて説明しました。
初日、学生は各自の研究についてポスター発表とポスターの内容を3分間で紹介するショットガン講演をそれぞれ行いました。その後、5つのグループに分かれて、東京のような巨大都市「メガシティ」の抱える、 エネルギー、交通渋滞、災害からの回復力、気候変動などの諸問題の解決策について話し合い、グループワークの成果を最終日に発表しました。
参加学生22名のポスターの中から、東工大の竹谷 晃一さん(大学院理工学研究科 土木工学専攻 博士後期課程3年)、長澤 剛さん(大学院理工学研究科 機械制御システム専攻 博士後期課程2年)、ディッタプーン・シナブスさん(大学院理工学研究科 機械宇宙システム専攻 博士後期課程2年(イベント当時1年))、オックスフォード大学(材料学科 博士課程1年)のユアンボ・タンさん、の4名が最優秀ポスター賞に選ばれました。
一方、教員は、産学連携と教員と学生の移動性について意見交換をしました。このディスカッションは、本学教員の教育および研究能力を高める「ファカルティ・ディベロプメント(Faculty Development、FD)」の一環として、本学を拠点とする日本の6つの大学で構成されるHuman Assets Promotion Project for Innovative Education and Research(次世代工学系人材養成機構 (次世代工学系人材育成コア事業))が企画したものです。
2日目となる土曜日には、ユネスコの世界遺産に認定された群馬県の富岡製糸場の視察に訪れました。埼玉県川越市にも立ち寄り、日本の伝統的な蔵造りの建物などを楽しみ、参加者は終日東京を離れて日本文化を堪能し、日本の近代化と産業化の歴史を学びました。近代化と産業化はエンジニアリングと深い結びつきを持ち、今回のワークショップのテーマであるメガシティの礎となるものです。
最終日には、Multidisciplinary International Student Workshop(多専門領域にわたる国際学生ワークショップ、MISW)との共同講演が行われました。また、ランチミーティングではUKJEELの活動全般と、2017年9月に英国グラスゴー大学で開催される次回のワークショップの内容についても意見交換して、4日間のワークショップは幕を閉じました。