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「第2回生命理工国際シンポジウム」開催報告

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1月29日(水)、すずかけ台キャンパス大学会館すずかけホールにおいて生命理工国際シンポジウム(2nd Biotechnology and Bioscience International Symposium)を開催しました。このシンポジウムは、大学院生命理工学研究科と博士課程教育リーディングプログラム情報生命博士教育院(ACLS)の共催として昨年度に発足し、本年度で2回目となります。参加人数は273名(学内263名、学外10名)となり、昨年度同様すずかけホールはほぼ満席となりました。

本シンポジウムは、バイオ研究に携わる、あるいはバイオ研究に興味のある本学大学院生やポスドクを主対象とし、以下の趣旨で本年度も開催されました。

  • 早い時期にトップレベルのサイエンスに触れる

  • 分野を越えたホットトピックに触れる

  • 国際的に活躍する研究者の研究スタイルを学びとる

本年度はシンポジウムタイトルを「The Nucleic Acid World -Interfaces between Biology and Chemistry」と定め、遺伝子やRNA、ゲノムといった核酸をそれぞれ独自の生物的あるいは化学的視点で研究されている、国内外の学外著名研究者を5名招聘すると共に、同分野で国際的に活躍している本学教員4名も登壇しました。

Lomvardas准教授の講演風景

Lomvardas准教授の講演風景

塩見春彦教授(慶應義塾大学)とStavros Lomvardas准教授(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)からは、全ゲノム規模でおこる遺伝子発現メカニズムに関する研究が紹介されました。ゲノム内に散在している数千、数万種類もの遺伝子を、同時に調節するメカニズムの存在は、生命理工だけでなく情報科学を専門とする参加者にも興味深かったようです。

Byeang Hyean Kim教授(韓国・浦項工科大学校(Postech))と関根光雄教授(本学大学院生命理工学研究科)からは、核酸誘導体を医療創薬に展開されている研究が、杉山弘教授(京都大学)からは巧妙に分子設計されたDNA認識分子を用いた遺伝子調節の研究が発表され、Chemistryからの核酸研究の広がりを大いに感じることができました。

また、Knut Woltjen准教授(京都大学)からは最先端のゲノム工学技術を用いて、生きた細胞内で自由自在にゲノムや遺伝子を改変する研究が紹介されました。

さらに、岩崎博史教授(本学大学院生命理工学研究科)からは「生命活動に必須のゲノム相同組換えの分子メカニズム」に関する研究、緒方博之特任准教授(本学ACLS)からは「前例のない長さのゲノムを持つGiant virus」に関する研究、そして本郷裕一准教授(本学大学院生命理工学研究科)からは、Single cell genomicsという高度なゲノム解析法を駆使して、生物共生の原理を探究されている研究について、知的にワクワクする講演がありました。

生命理工国際シンポジウムでは、普段の学会では同じ壇上に上がらないであろう国内外の一流研究者の皆様に1つのキーワードの元にお集まりいただくことで、異分野融合や学際的共同研究の種が本学で芽生えることも期待されます。

聴衆からの質疑も活発
聴衆からの質疑も活発

講演会後の集合写真
講演会後の集合写真


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