12月7日、日本語・日本文化科目「日本語2・4」の授業の一環として、ゴディバ・ジャパン株式会社のジェローム・シュシャン代表取締役社長から外国人留学生に向けた講演を開催しました。
「日本語2・4」はリベラルアーツ研究教育院の山元啓史准教授らが担当する、海外から東工大に留学している外国人留学生が日本語、日本文化を習得するための授業です。
満員の外国人留学生の前で講演がスタート
シュシャン氏は、ゴディバ・ジャパン株式会社の経営を立て直し、5年で売上を2倍にしました。日本支社のフランス人トップとして、弓道という日本の武道を身につけることで、日本人の心や日本の精神をうまく取り入れ、大きな目標を達成させた実力者です。
弓道の身振り・手振りを交えて話すシュシャン氏
講演はすべて日本語で行われました。シュシャン氏が日本企業の経営者として日本語で講演をこなすことは、外国人留学生にとっても大変勇気づけられるものだったようです。
講演内容は、シュシャン氏の著書「ターゲット」に沿ったものでしたが、さまざまな趣向を凝らした演出があり、講演は大変盛り上がりました。弓道をするビデオの映写、弓道になぞらえた格言・提言・思想の紹介、実際に身振りを加えた実演、最後にゴディバ・ジャパンのチョコレート商品を一切見せないCM戦術の説明など、参加者の意表を突くものばかりでした。
また、「目標を目指すことだけを考えてはいけません。正しいことをひとつひとつ続け、その結果として単に目標達成があるはずです」という言葉は、すべての留学生の胸に温かく響いたようです。
人の縁が大切と話すシュシャン氏
紹介された格言の1つで、「成果を目的に動いてはいけない」の意味
講演後には外国人留学生からはさまざまな質問が寄せられ、シュシャン氏は時間の限り答えていました。
紹介された格言の1つで、「正しいことをすると必ず当たる」の意味
続いて、リベラルアーツ研究教育院の上田紀行研究教育院長から講演へのお礼の言葉と、「リベラルアーツとは弓道そのものであり、人間を自由にして芸を磨くものです」とのメッセージが語られ、シュシャン氏もそのメッセージに頷き、今後も東工大にてさまざまな形で講演することを約束しました。
最後に、写真撮影、サイン会、コーヒーセッション、ゴディバのチョコレートを楽しみ、あっという間の講演・懇談会となりました。
(右から)上田研究教育院長、シュシャン氏、山元准教授
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