2月1日、フランシス・ガリ世界知的所有権機関(WIPO)事務局長が、東工大大岡山キャンパスのくらまえホールにて、学内外からの多数の参加者を前に記念講演を行いました。
世界知的所有権機関(WIPO:World Intellectual Property Organization)は、スイス・ジュネーブに本部を置く、世界189ヵ国が加盟する知的財産に関する国連の専門機関で、主に知的財産に関する法規の整備、調整、知的財産に係る国際出願の受理・公報発行、知的財産分野での情報提供、途上国支援を行っています。
ガリ事務局長は、国際的に活躍することに興味を持つ学生、研究者、技術者等に向けて、WIPO等の国際機関における勤務と連携の重要性について講演し、併せてWIPOの高位幹部である高木善幸事務局長補から、長年の国際機関で活躍された経験から、日本人が国際機関で働くことの意義に関する講演がありました。続いて、国際知財制度の今後の動向や、国際機関での勤務について活発な質疑応答が行われました。
講演会後には、ガリ事務局長を始め、本学からは三島良直学長、安藤真理事・副学長(研究担当)等による懇談が行われました。懇談では、三島学長による本学の概要説明と産学連携活動に関する説明が行われ、ガリ事務局長からは東工大の積極的な産学連携活動や国際特許出願について敬意が表されました。東工大からは特許出願と研究論文提出の整合化(特に欧州地域)について提起を行い、議論が交わされました。また、WIPOが構築する知的財産の政策的枠組みの中で、大学が果たすべき研究と知識創出が円滑に進むための協力強化等についての意見交換が行われました。