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サマープログラム2017を開催

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6月~9月の約3ヵ月間、本学協定校を含む理工系トップ校との連携による国際化の推進を目的として、サマープログラム(Tokyo Tech Summer Program 2017)を開催しました。

快晴の開講式当日

快晴の開講式当日

2回目の開催となったサマープログラムでは、10週間の研究中心プログラム(6、7月スタート)、および4週間の授業中心プログラムという2つのプログラムを提供し、学士課程3年生から博士課程の学生まで、28大学から41名が参加しました。

研究中心プログラム

6月5日~8月9日と7月3日~9月8日の10週間にかけて、参加学生29名が受入れ指導教員のもと、本学での研究活動に従事しました。研究室での研究活動のかたわら、必修科目「Japan Studies」、企業見学、日本語初心者は「サバイバル・ジャパニーズ(Survival Japanese)」という授業で日本語の基礎を学び、また課外活動ではさまざまな日本文化を体験しました。

受入教員リストおよび参加学生のリサーチトピックPDF

受入研究室からのメッセージ

道信研究室

  • 参加学生:ウィスコンシン大学マディソン校 学士課程 タン・アロン・チェルさん
  • 受入担当教員:物質理工学院 材料系 道信剛志准教授 

右から道信准教授、タンさん、メンターのワン博士
右から道信准教授、タンさん、メンターのワン博士

道信准教授より

今回、タン君を受け入れるにあたり最も注意した点は、10週間で完了できるテーマを設定することでした。ある程度うまくいっている研究の中から実験項目を選び、条件最適化など時間がかかる内容が含まれないように配慮しました。ちょうど有機半導体高分子のテーマが軌道に乗ってきていたので、ワン博士の指導のもと高分子合成からトランジスタ測定まで一通り経験してもらうことにしました。タン君は学部の3年生でしたが、積極的で飲み込みが早いため、一度教えた実験操作はすぐにマスターしていました。結果的に、高分子の化学構造を少し変えると半導体特性が大きく変わることを実証することができました。

東京工業大学にはいろいろなプログラムがあり、多くの留学生が在籍しています。タン君のように滞在期間が短い場合もありますが、事前にメールで打ち合わせてうまくテーマ設定すれば、研究成果を残すことができます。タン君のアメリカの大学での研究テーマは無機半導体らしいのですが、有機半導体に触れた経験が将来役立ってくれればいいなと思っています。

野村研究室

  • 参加学生:ミュンヘン工科大学 修士課程 リーレット・キリアン・アドレアノさん
  • 受入担当教員:理学院 地球惑星科学系 野村英子准教授

右から野村准教授、リーレットさん
右から野村准教授、リーレットさん

野村准教授より

私たちの研究室では、宇宙における分子進化、特に惑星形成領域で生成された有機分子と太陽系内物質との関連や、天体からの分子線の観測を通じた惑星形成過程の検証などをテーマに研究を行っています。今回、短期留学生として受け入れたキリアン君は大変好奇心が旺盛で、素粒子物理学専攻であるにも関わらず、宇宙物理学にも強い関心をもっていました。サマー・プログラムでは、惑星形成の母胎である原始惑星系円盤内において、生体分子にもつながる有機分子が生成される過程をモデル計算しました。キリアン君は学力も高く、プログラミングを駆使して異分野ならではの新たな視点で研究の推進に貢献してくれました。キリアン君の受入れは、関連分野の研究を行う院生に、ゼミなどを通じて良い影響を与えたと思います。また語学も堪能で、日本人学生と日本語でコミュニケーションを取っており、研究室に所属する留学生にもよい刺激になったと思います。

授業中心プログラム

7月3日~7月28日の4週間にわたり、12名の学生が参加しました。

授業中心プログラムは、キャンパスアジア(日中韓先進科学技術大学教育高度化プログラム)と合同のプログラムになります。

詳しくは、TKT CAMPUS Asiaウェブサイトouterをご覧ください。

体験企画

本プログラムでは今年度、以下の体験企画を提供し、参加学生は日本文化や日本人学生との交流を楽しみました。

  • 日本文化体験(茶道・浴衣着付け体験/琴・三味線体験/書道体験)
  • 東工大国際学生交流会SAGEによる東京オリエンテーリング

日本文化体験

茶道・浴衣着付け体験

茶道・浴衣着付け体験

茶道・浴衣着付け体験

琴・三味線体験

琴・三味線体験

琴・三味線体験

書道体験

書道体験

書道体験

東工大国際学生交流会SAGEによる東京オリエンテーリング

学生交流(本学学生団体SAGE主催 東京オリエンテーリング)

学生交流(本学学生団体SAGE主催 東京オリエンテーリング)

学生交流(本学学生団体SAGE主催 東京オリエンテーリング)

学生交流(本学学生団体SAGE主催 東京オリエンテーリング)

ホームビジット

留学生の日本文化体験、および東工大生との学生交流を目的としたホームビジットを企画しました。東工大生12名とそのご家族のご協力で、29名の留学生が日本の家庭を体験しました。

ウィンタープログラムで試行し、これまでに39名の留学生が家庭訪問を行い、双方向に特別な経験ができたとの報告を受けています。

ホームビジット受け入れ家庭、東工大生からのメッセージ

野村尭平さん(1類 学士課程1年)

ハーバード大学のタン・レイモンドさんと一緒に
ハーバード大学のタン・レイモンドさんと一緒に

アイントホーフェン工科大学(オランダ)のジェ・スティーブンさん、カリフォルニア大学サンタバーバラ校のエボラ・アレッテさんと一緒に
アイントホーフェン工科大学(オランダ)のジェ・スティーブンさん、
カリフォルニア大学サンタバーバラ校のエボラ・アレッテさんと一緒に

野村尭平さんより

ホームビジットというプログラムを初めて知ったのは、東工大で春に行われた留学フェアに参加した時でした。本プログラムに応募した主な理由としては、将来海外へ留学したいという思いがあったので英語を使ういい機会であると思ったのと、留学先として行きたいような大学から数多くの学生が東工大のサマープログラムに参加しているのを知って、実際にさまざまな話を直接聞きたいと思ったからです。

ホームビジティング当日は東京を少し案内してから家に向かい、みんなでお好み焼きを作り、とても喜んでもらえました。その後も学校でばったり会うことも多く、一緒にランチを食べたり、僕のクラブに何回か体験に来てくれたりと仲良くなることができました。また、研究室ではどんなことをやっているのかを聞けたのもとても面白かったです。

このような交流が学校内でできるのは、留学生にとっても東工大生にとってもお互い貴重な経験だと思うので、少しでも興味がある人はぜひ応募してみてください。

プログラム最終日には、研究中心プログラム参加学生29名が10分間の研究成果発表を行い、活発な質疑応答が交わされました。またその後の自由討論では、プログラムに対する意見交換や東工大での経験について、参加学生から率直な感想が述べられました。

研究中心プログラム参加学生による発表
研究中心プログラム参加学生による発表

留学生からのお礼の寄せ書き
留学生からのお礼の寄せ書き

閉校式

閉校式

本プログラムは、「スーパーグローバル大学創成支援事業(Top University Global Project)」による取組みとして開始しました。

「スーパーグローバル創成支援事業」は、2015年に文部科学省が開始したプログラムで、日本の高等教育の国際競争力の向上を目的に、海外の卓越した大学との連携や大学改革により徹底した国際化を進める、世界レベルの教育研究を行うトップ大学や国際化を牽引するグローバル大学に対し、制度改革と組み合わせて重点支援を行うことを目的としています。

サマープログラム参加学生

サマープログラム参加学生

お問い合わせ先

留学生交流課

E-mail : summer.program@jim.titech.ac.jp

Tel : 03-5734-2984(2017年10月25日以降は03-5734-3785)


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