益一哉学長の就任に伴い、4月1日付で新執行部が発足しました。このたび就任した理事・副学長からの挨拶をご紹介します。
総括理事・副学長
理事・副学長(企画担当) 佐藤 勲
益学長の下、東工大は新しいステップを歩み始めます。本学の優れた教育と研究の実績を共鳴させ連携させることで社会の課題の解決に貢献する「Team東工大」の実現です。2016年度にスタートした教育・研究・ガバナンス改革によって、本学への期待は高まりつつあります。こうした仕組みやその背景にある精神を踏襲しながら、個々の成果を組織を越えて協調させることで様々な課題の解決に貢献し、社会の皆様から「頼りになる」大学として認識してもらえるよう努めていくこと、これが「Team東工大」の目指すところです。
同時に東工大は、世界の有力大学と伍していかなければなりません。科学技術はもとより学生の教育にも国境はなくなっています。社会課題もグローバル化しています。こうした時代にあって世界の有力大学に比肩するプレゼンスを示していくには、教育・研究・社会貢献のいずれにおいても、国際的に連携し、時には競争しながら、これらの成果を高めていく必要があります。私のミッションは、その実現のために、東工大の誇る伝統と実績に基づき、戦略と企画、人事と広報という本学の「土台」の部分を世界水準に近づけ、すべての教職員・学生が「Team東工大」としてのプライドを持って教育や研究、業務や学修に熱中できる雰囲気を醸成することと理解しています。課せられた使命の重みを感じつつ、誠心誠意務めてまいります。ご支援の程、よろしくお願いいたします。
理事・副学長(教育担当) 水本 哲弥
教育と研究は、大学における最も重要な活動の両輪をなします。大きなグローバル化の流れの中でこの両輪をスムーズに回転させ、質の高い教育研究を行い、国内外の有力大学と伍して東工大のプレゼンスをいっそう高めるために、教育研究の国際的な展開は必要不可欠です。また、解決困難な課題に果敢に挑戦し、新たな社会を切り拓く力をもつ人材を輩出することは、大学が社会に対して果たすべき重要な使命です。
東工大では、2016年度から本格的に始まった教育改革によって、この使命に応える人材を育成する仕組みが整いました。この環境の下で、グローバル社会で活躍し、科学技術の力で新しい活力ある社会を切り拓くことのできる人材、よりよい世界を創り出すことのできる人材の育成が始まっています。多くの学生が熱心に学んでおり、社会の期待に応えることのできる人材が育つものと確信しています。そして、このような人材を育成することが、東工大が掲げる「2030年までに世界トップ10に入るリサーチユニバーシティとなる」という目標を達成する大きな力になります。
理事・副学長(教育担当)の職を拝命し、この目標を達成するために本学の教職員の皆さんと一体となって、いっそうの教育の充実と大学の国際的な展開を推進していきたいという思いを強くしています。これまでにも増して、東工大の教育研究活動に対する皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
理事・副学長(研究担当) 渡辺 治
東工大では、未来を見据えた研究改革が2016年度にはじまり、東工大らしい研究によって科学技術の発展と持続可能な社会の構築に貢献し、社会から頼りにされる大学になることを目指しています。理事・副学長(研究担当)として、この改革を着実に進めてまいります。
研究面では、東工大が強い分野を大きく進展させるのはもちろんのこと、組織を越えた連携の中から、新たな東工大ブランドとなる研究を多く生み出すことを目指します。私は、研究の原点は「ワクワク感」、すなわち、「こんなことができたらすごい」とか「これが解明できたら素晴らしい」といった夢であると考えます。したがって、研究プロジェクトにたずさわる人々すべてが、夢中になって研究を進めていけるような研究環境作りを心がけます。産学連携では、日本中・世界中の方々に、東工大の研究に関心を持っていただくことが重要です。それが社会との連携強化の基本になると思います。そのためにも、東工大の様々な研究に対し、産業界、さらには一般の方々に期待や夢を持っていただけるような研究の見せ方を皆さんと考え、実行して行きたいと思います。
こうした心構えのもと、研究改革に全力を尽くすつもりです。皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
理事・副学長(財務担当)
事務局長 芝田 政之
これまでの2年間同様、今後も次の2点を心がけてまいります。
1点目は、私心を持たないことです。私利私欲のために仕事をしないのは国立大学法人の役員として当然のことですが、人の好き嫌いや仕事の好き嫌いといった広い意味での私心を持たないように努めます。
2点目は、できるだけ次元を高めて問題の解決を図るということです。経営の要諦は利害の対立する中での資源配分です。そんな時、足して2で割るのではなく、次元を上げて解を探すように努めます。
政府が手厚く投資してきた国立大学には、日本の経済社会を牽引できる人材の養成と、民間企業などでは成しえない革新的な研究開発が期待されています。そのためには、これまで東工大が強みを発揮してきた分野に加え、人生の岐路に立った際に支えとなるリベラルアーツ教育や研究者の探求心に基づく地道で長期的にしか成果の出ない研究を大切にしなければなりません。私の職掌の立場からこれらの環境整備に貢献できるように努めます。
最後に事務局長としては、教職協働の実現のために、事務職員が教員の良きパートナーとなれるように人材養成に努め、教員・職員が互いに尊敬できる環境を創ってまいります。事務・技術職員が自信と誇りをもって積極的に企画立案を行い、必要な時にはコンプライアンスのための砦となるくらいの志を持てるような環境の醸成に努めてまいります。
皆様方のご指導とご鞭撻をお願いいたします。