7回目となる「東工大ホームカミングデイ2018」(以下ホームカミングデイ)が、本学と本学同窓会組織である一般社団法人蔵前工業会との共催で、5月26日に大岡山キャンパスで開催されました。ホームカミングデイは、同窓生の親睦・交流や同窓会主催の講演会に加え、施設の見学会、小・中・高校生向けの理科実験教室といったオープンキャンパスのような企画や、公認サークル有志による実演などさまざまなプログラムがあります。今年の目玉企画は、2016年ノーベル賞受賞者である大隅良典栄誉教授の特別講演会でした。約1,500名と多くの方々が来場した今回の企画、特別講演会、全体交流会について紹介します。
午前10時に開場し、工大祭実行委員会と事務局が作製した二つの立看板が参加者を出迎えました。参加者は総合受付のテントでパンフレットを受け取り、全体交流会に申し込みました。
学科等同窓会
多くの学科等同窓会が総会や講演会等を行い、サークルのOB・OG会も現役との交流戦や幹事会等を開催しました。
サークル企画
ジャグリングサークルの「ジャグてっく」や東工大マジックサークルによる実演、東工大心身統一合氣道部による演武会、ものつくりサークル合同での活動紹介、アカペラサークル「あじわい」、シュヴァルベンコールOB会、ロス・ガラチェロスなどによるコンサートも行われました。
学内施設見学会
スーパーコンピュータTSUBAMEでは紹介ビデオの上映と併せて約40分間のツアーが行われました。図書館では地下1階の図書館エリアと2階の学内者専用エリアで約20分の見学ツアーが行われました。図書館のあちらこちらに隠された理系難問クイズを解きながら脱出成功を目指す「図書館脱出ゲーム」も行われました。
実験教室
未来の東工大生となるかもしれない小中学生を対象に、東工大OB・OGが組織する「蔵前理科教室ふしぎ不思議」(くらりか)による偏光板万華鏡と活性炭電池などの実験教室が行われました。また東工大ScienceTechno(サイエンステクノ)のサイテクサイエンスフェスタでは、工作を作って遊んで、実験を見て体験する催しも行われました。
東工大に関心のある高校生向けの魔法教室では、「ゆっくり地震:うさぎとかめ」と題する講演や、物理実験の体験などもありました。
2016年4月からスタートした学院、リベラルアーツ研究教育院、科学技術創成研究院の紹介も、70周年記念講堂ロビーにおいてパネル展示として行われました。
学長主催昼食会
学科等同窓会代表、蔵前工業会役員、公認サークルOB・OG会代表を招き、益一哉学長主催の昼食会を行いました。
大隅良典栄誉教授 特別講演会、大隅良典記念奨学金授与式
大隅栄誉教授の特別講演会が70周年記念講堂で開かれ、約600名が参加しました。講堂ロビーには、ノーベル財団が複製した公式レプリカと、受賞の対象であるオートファジー研究を紹介するパネルの展示が行われました。
講演会に先立ち、大隅良典記念奨学金の授与式がありました。大隅栄誉教授からの寄附を原資として東京工業大学基金の中に設置された大隅良典記念基金による奨学金で、今年度から開始されたものです。今年度は5名の東工大生に対して、益一哉学長から奨学生証が授与されました。
その後、大隅栄誉教授から「40年の研究生活を振り返って」という題目で、オートファジーの全容を明らかにしていった経緯や、研究への想いなどについて特別講演がありました。講演後には、魔法教室にも参加した高校生からは専門的な質問もありました。
全体交流会
全体交流会は、各イベント終了後に東工大蔵前会館で行われ、約500名が参加しました。講演会を終えたばかりの大隅栄誉教授も出席しました。くらまえホールで行われた益学長と蔵前工業会の石田義雄理事長の挨拶、伊賀健一元学長の乾杯の発声などは、昨年度に続きロイアルブルーホールでも音声・画像を見ることができました。シュヴァルベンコールOB会合唱では、益学長・伊賀元学長も交えて大学歌斉唱が行われました。最後に佐藤勲総括理事・副学長が挨拶し閉会となりました。
来年のホームカミングデイは2019年5月25日(土)です。再び皆様にお会いできることを楽しみにしております。