今年度も5月30日から7月4日の間、毎週水曜日の19:00より2時間弱、「東京工業大学提携講座」が開催されました。この講座は大岡山キャンパスで行われ、週に1回、多数の一般区民の方が東工大の講義室に集まるという貴重な交流の場にもなりました。
今年は、今多くの関心を集めている「進化するAI(人工知能)と私たちの生活」という主題で、6名の教員に専門とする研究分野の全体像、並びに社会との関わりを説明し、大変わかり易いと好評でした。
実際90名程入れる講義室に、各講座とも抽選によって選ばれた80~90名を超える方々が出席し、満員という状況でした。
各講演内容は以下の通りです。なお開講日程などのお知らせは、聴講希望者募集開始前に区報に掲載され、区民の皆さんに周知されています。
講演内容 |
学習支援者 |
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ヒトを機械をつなぐ脳・神経インターフェース |
八木透 工学院 機械系 准教授 |
AIは人を超えられるか?―源氏絵の解釈を巡って― |
小長谷明彦 情報理工学院 情報工学系 教授 |
AIはどのように問題なのか?そもそも、それは問題なのか? |
調麻佐志 リベラルアーツ研究教育院 社会・人間科学系 教授 |
人工知能は数学で動いている |
渡邊澄夫 情報理工学院 数理・計算科学系 教授 |
情報を求める欲求の脳内神経機構 |
中村清彦 情報理工学院 情報工学系 教授 |
自動化された交通手段の共有による新しい公共輸送システムを考える |
朝倉康夫 環境・社会理工学院 土木・環境工学系 教授 |
この、おおた区民大学「東京工業大学提携講座」は、20年前より大田区と本学が連携協力して開催していて、腰原伸也教授(理学院 化学系)が東工大側の窓口として学習コーディネーターをつとめています。
特徴としては、「自然科学交流会」という大田区社会教育関係団体が、区民自身の相談によって、地元大田区と連携しながらボランティアで、テーマの企画、立案、本学教員からの講師の選択、そして区が配布するチラシの準備などで協力し、運営している点です。
また毎回区側がアンケートを行っており、聴講者層やその要望の把握に努めています。退職後の新たなる知的活動を楽しむ方、実際に仕事帰りに寄る方が中心ですが、それに加えて、大学生、制服姿の高校生も今年はだいぶ増えており、極めて幅広い聴講者層となっています。
このため、講師の教員は熱気あふれる講義のみならず、幅広い年齢の聴講者へ向けた表現の仕方に大変な努力をした結果、区民の皆さんから非常に高い評価をいただいています。今後も、区民の皆さんと大田区、そして本学が協力し、有意義な学習の機会を作っていきます。
- 東工大と大田区が提携「大田区民大学」開催報告|東工大ニュース
- 「大田区民大学(東工大提携講座)光・輝く未来のために」 実施報告|東工大ニュース
- 「大田区民大学(東工大提携講座)」開催報告|東工大ニュース