大岡山に春が来た、と教えてくれる東工大大岡山キャンパス本館前の桜並木。毎年、学位記授与式や入学式に合わせるかのように満開になります。
伝統を守るための手入れは欠かせません。1月25日から2月5日までウッドデッキを一部取り外し、土壌改良を行いました。今年もきれいに咲いてくれるでしょう。
経緯
本館前のウッドデッキには16本のサクラ(ソメイヨシノ)が並んでいます。1950年に植樹され2020年には樹齢80年を迎えます。サクラも高齢になると枯れ枝が目立ち、活力や開花にも陰りが出てきます。早期治療は樹木にも必要です。2016年には、ウッドデッキを外し土を入れ替え、16本すべての樹勢回復処置を行いました。
ところが、本館から見て右側5番目のサクラが2018年春ごろから樹勢が衰え、沢山の枯れ枝が発生しました。夏から秋にかけて何度か施肥や灌水を行い生育状態を観察してきましたが、改めて土壌改良を実施することになりました。
土壌改良の方法と時期
サクラの木々を守るために作られたウッドデッキを外し、木の周りを立ち入り禁止にした上で、長さ12 m幅9 m程度の範囲を表層20 cmの土をサクラの根を傷めないように圧縮空気を使いながら、土壌改良材と有機質肥料を混入させました。
また数か所円筒状に土を掘り、根の深いところにも土壌改良材を投入しました。
落葉期の1月~2月が最も効果的であることから、その期間に実施しました。