英国を訪問した東京工業大学の井村順一副学長(教育運営担当)は6月13日、ロンドンの日本大使館で岡田隆特命全権公使と面談しました。井村副学長は、本学協定校であるインペリアル・カレッジ・ロンドンと東工大博士後期課程の学生交流プログラム(インペリアルー東工大グローバルフェローズプログラム)が6月10日から14日までロンドンで行われたのに合わせて訪英し、最終報告の審査に先立ち、大使館を訪問しました。
岡田公使は様々な国際会議に出席した経験から次のように話し、インペリアル・カレッジと東工大の交流プログラムに期待を表明しました。
岡田公使(右)と井村副学長
近年、「技術」が社会に与える影響はますます大きくなり、これまではTechnology(テクノロジー)といったキーワードが中心だったものが、Democracy(デモクラシー)、Sustainability(サステイナビリティ)といった理系と文系の枠を超えた問題への関心が高まっていることを実感しています。私が大学で国際関係論を専攻した当時の理工系の状況と比べ、現在の理工系の分野ではより幅広い領域を学ぶことができるようになってきています。また、日本政府もSociety(ソサエティ)5.0(超スマート社会)など様々な取り組みを行っていますが、こうした取り組みについても、日本の若者がひとつの専門にとどまらない広い視点をもって、将来の社会に向かって活躍してもらうことを希望しています。そうした社会の動きの中で、今回開催されるインペリアル・カレッジと東京工業大学のプログラムも、日本の学生が英国での教育研究に積極的に参加する機会のひとつとして成功していくことを願っています。
岡田公使との面談後、インペリアル・カレッジの日本人研究者も加わり会食の場で歓談しました。日本、アメリカ、英国の大学で医療に携わってきた高田正雄教授は、各国大学の違いや、インペリアル・カレッジが世界有数の大学になった経緯について、様々なエピソードを交えて話しました。また、田中玲子シニア・レクチャラーは、以前は井村副学長と同じ制御工学を専攻されていたこと、インペリアル・カレッジでは生命工学に集中していること、日本とは異なる英国の大学研究室での学生指導などについて話しました。二人は、インペリアル・カレッジと東京工業大学の学生交流プログラムが継続していくことは、英国と日本の大学院生の交流と将来の共同研究の良いモデルになると述べました。
同大使館の小川浩司一等書記官(科学技術担当)には、特別講演の講演者や日本学術振興会ロンドン研究連絡センターへの紹介など協力していただきました。また、大使館訪問と会食には東工大 環境・社会理工学院 社会・人間科学系の金子宏直准教授が出席しました。
(左端から)金子准教授、田中シニア・レクチャラー、井村副学長、高田教授、岡田公使、小川一等書記官
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