6月18日、東工大リベラルアーツセンター主催の「読書会」が開かれました。
この読書会は、本を多様な視点から読み解き、深く議論し、教養について考える機会を提供することを目標とし、今回が4回目の開催となります。
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課題図書「申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。」とイベントのちらし
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議論では様々な意見が出されました
今回の課題図書は「申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。」(大和書房)。著者である女性経営コンサルタントのカレン・フェランが、30年のキャリアから、理論やチャートよりも会社再建に一番必要なことは何かを赤裸々に綴っている話題の新書です。将来、企業や研究室でプロジェクトに取り組むことになる学生たちに考えてほしいということで、池上彰教授が選択しました。
参加者は、学部生、大学院生、田町に通う社会人学生を含めた12名で、会の進行は、学部1年生の松本海斗さんをリーダーとした3名の学生スタッフが務めました。
前半は「既存の理論やモデルをどう生かすべきか」、「会社はどうあるべきか」といったテーマでディスカッション。今回はスタッフの提案により、15時開始のところを早めに参加者に集まってもらい、1時間親睦の時間を設けたため、緊張がほぐれて会の最初からとても活発な意見交換が行われました。
後半は二手に分かれディベート形式にて、「会社は、数値目的や業績評価によって人を管理すべきではないのでは?」を、数値目的の必要性や社員のモチベーションなどをキーワードに議論しました。
3時間半という長時間の会でしたが、議論は尽きないまま和やかな雰囲気での終了となりました。最後に池上彰教授からは、エリート大学を卒業しコンサルタントをするような立場になったとしても、現場の労働者一人一人に対してのリスペクトが大事で、理論だけではなく人間を見ることが大切、との言葉がありました。
参加者からは、「少人数だったので発言できる回数が多くてよかった」「普段あまり読まない分野の本について、自分よりも年上の方と議論するのがとても楽しかった」「身の回りの友達には無い、物事の見方を得られたように思う」などの意見が寄せられました。
リベラルアーツセンターでは今後もこういった、学生同士が多様に議論できる読書会を開催する予定です。
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池上彰教授とのディスカッション
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池上彰教授と参加した学生たち
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