東京工業大学・清華大学大学院合同プログラム(以下、「プログラム」)が開設15周年を迎え、10月21日、東工大蔵前会館で15周年記念式典を開催しました。
このプログラムは、東京工業大学と中国の清華大学が共同で大学院の学生教育を行い、両大学から修士の学位を取得するダブル・ディグリー(双方学位)プログラムです。日本語、中国語及び英語の素養を持ち、日中双方の文化・習慣に通暁した優れた理工系の人材を養成し、両国の科学技術及び産業経済の発展に資することを目的として2004年に開設されました。
記念式典には益一哉学長、水本哲弥理事・副学長(教育担当)のほか、胡洪营(HU Hongying)清華大学研究生院副院長ら清華大学代表団9名、文部科学省、プログラムを支援している民間企業の方々、本学名誉教授、本学学生およびプログラム修了生など約100名が参加しました。
式典の前半では、プログラム立ち上げ前から清華大学との交渉やカリキュラム設計等に尽力した本学側の初代運営委員長である橋爪大三郎名誉教授、佐藤邦明・文部科学省高等教育局高等教育企画課国際企画室長および曽谷太ソマール株式会社代表取締役社長が15年の節目を迎えたプログラムについて祝辞を述べました。
続いて、清華大学側の運営委員長であり企画、立案から運営に至るまで15年以上にわたりプログラムのキーパーソンとしてご尽力いただいた邢新会(XING Xinhui)清華大学教授に対し、益学長が第一号の「東京工業大学フェロー」の称号を贈りました。
現役生と修了生が報告
後半では、プログラム現役生である菱川湧輝さんと董芳含(DONG Fanghan)さんが現在の活動状況等について報告しました。さらに、プログラム修了生である陳振(CHEN Zhen)さん、成澤勝さん、胡容(HU Rong)さん、小路晃正さんの4名が、プログラムを経験したことにより終了後の社会人生活にどのような影響があったのか等について報告しました。
式典終了後は東工大百年記念館で懇親会が催され、両校の教員が交流を深め、修了生が思い出話に花を咲かせました。和やかな雰囲気で進行し、盛況のうちに閉会しました。
記念式典では、学生や両大学関係者の熱意と15年間で200名以上の学生が参加した実績に対し、文部科学省や支援企業から高い評価が寄せられました。トップレベルの理工系研究型大学が共同して実施する教育プログラムの優れたモデルケースであり、さらなる発展に向けてプログラムを充実させていきます。
ダブル・ディグリー・プログラム
2004年9月にスタートした修士課程では、日本と海外の2つの学位が取得できるという、大学院レベルにおいては、わが国初となるダブル・ディグリー(双方学位)プログラムです。参加学生は、東工大及び清華大の双方に修士課程学生として在籍し、日中両大学の指導教員の指導の下、両大学からそれぞれ修士の学位を取得します。修士課程の修了に要する年数は、東工大学生の場合、2年半(清華大学生の場合、3年間)です。4月に入学後、半年は東工大のみに学籍を有し、その後の2年間は、東工大及び清華大に学籍を有し、就学の途中で日本-中国間のキャンパスの移動を行います。
2007年10月からスタートした博士課程では、共同指導の下、どちらか一方の学位を取得することになります。
ナノテクノロジー、バイオ、社会理工学の3つのコースが設けられています。
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