東京工業大学大岡山キャンパスに横20メートルの大きな屋外壁画が2月3日、完成しました。タイトルは「水底(みなそこ)」。東工大生や教職員だけでなく、ご近所の皆さんも力を合わせて色を塗り、カラフルに仕上げた大作をどうぞご覧ください。
場所は正門を入ってすぐ、附属図書館向かいの工事現場。2020年12月のオープンを目指して建設が進む学生向け国際交流施設「Hisao & Hiroko Taki Plaza(ヒサオ アンド ヒロコ タキ プラザ、以下、Taki Plaza)」の白い仮囲いです。仮囲いが撤去されるまで期間限定の「Taki Plaza仮囲いアートプロジェクト」となります。「水底」にはTaki Plazaを舞台に実現するであろう学生のつながり、交流、海と陸を超えた世界への飛躍がイメージされています。左から右に向かって成長していく様子を描いています。
Taki Plazaの建設は2019年5月に始まり、工事作業は仮囲いで見えなくなりました。「Taki Plaza仮囲いアートプロジェクト」は、真っ白に広がる仮囲いそのものを活用し、Taki Plazaについて広く知ってもらう企画です。
7月、参加者を学内公募で募ったところ、15名(うち6名は留学生)の学生が集まりました。参加学生は、Taki Plaza の企画運営を担当する「Taki Plaza 学生ワーキンググループ」から、Taki Plazaのコンセプトと各フロアの構成について説明を聞きました。各々がTaki Plazaをテーマにスケッチを描き、思い思いのアイデアを元にディスカッションを行いました。東工大のシンボルであるツバメをモチーフにした案。フォトスポットを意識したアイデア。Taki Plazaでの学生の交流活動を切り取った構想。さまざまな提案を討論しながら、方向をしぼります。下絵は、人を惹きつけるスケッチを描いた工学院 機械系 学士課程3年の神田海都さんが担当することになりました。
縦2.6メートル、横20メートルの紙に下書きをした後、環境・社会理工学院 建築系 学士課程3年の戸邉尭暉さんが「色塗りプロジェクト」広報用のポスターを作成しました。現場での色塗りは、誰でも参加できる形で広く参加者を募りました。色塗りの初日は10月30日でした。井村順一副学長(教育運営担当)と神田さんがツバメの眼に色を入れるところから始まりました。東工大生、教員、職員から通りかかった近所の方々、子どもまで、様々な人の手が加わります。下絵に沿って、指定した色を顔や波、鳥に塗っていきます。何もなかった白い仮囲いは色鮮やかな巨大キャンバスに変身します。70人以上の手作業で1つの作品「水底」が完成しました。
神田さんが考案した「水底」のコンセプトは以下の通りです。
タイトル「水底」
学生間での密な交流、そこで生まれる繋がり
ふざけながらも信頼し合う様子を思い浮かべました。
身体が触れ合い、お互いに与える影響が青色に浮かんでいます。
日本は島国ですから、海外に出るには海を超えなくてはいけません。
なので、最初に海。次に陸を配置しています。
鳥は東工大のシンボルでもある燕です。
世界へ進出する、これから成長していく学生を意識しました。
右側に連なる未知なるものは、自分の可能性を磨いて、成長する過程です。
勉強を続けると、目標に近づき、おのずと目標が具体的かつ明確に見えてきます。
その様子を生物が人型に近づく様子と重ねています。
目の数が4→3→2と変化するのは、能力が研ぎ澄まされていく様を示します。
Taki Plaza
Taki Plazaは学生のための国際交流拠点として建設を進めています。本学の卒業生である株式会社ぐるなびの滝久雄取締役会長からの寄附金をもとに、留学生と日本人学生が出会い、つながる場として構想されました。地上2階・地下2階、延床面積約4,800平方メートル、設計は隈研吾建築都市設計事務所。
本学のランドマークとして、大岡山キャンパス正門入口付近に2020年12月、オープンします。
- Hisao & Hiroko Taki Plazaのフロアコンセプトを学生グループが考案|東工大ニュース
- 2020年、学生向け国際交流の施設が誕生|東工大ニュース
- Taki Plaza活用検討学生ワークショップ「東工大グランプリ」開催報告|東工大ニュース
- 学生交流支援基金|基金による支援事業|東工大への寄附
- Taki Plaza ウェブサイト
お問い合わせ先
学務部 学生支援課 支援企画グループ
E-mail : gak.sie@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3011
学生支援センター修学支援部門
E-mail : concierge.info@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2760