新型コロナウイルス感染症防止のため、東京工業大学も原則来学禁止が続きます。理工系の研究に欠かせない実験やフィールド調査もなかなか進まない状態の中、本学に所属する約1,000人の研究者はステイ・ホームで何を考えているのでしょう。未来社会DESIGN機構(DLab)は研究者による研究者へのインタビュー動画のネット配信を5月11日から始めました。
題して「STAY HOME, STAY GEEK(ステイ・ホーム、ステイ・ギーク) —お宅でいよう— 【コロナ×未来社会】」。東工大の尖った研究者たちを、敬意を込めてマニア、オタクを意味するギークと呼び、「お宅(ホーム/ギーク)でいよう」という思いを込めました。 DLabに所属する研究者が聞き手となり、2000年にノーベル化学賞を受賞した白川英樹博士をはじめ様々な分野の研究者に、オンラインで15分程度インタビューしています。
インタビューでは、現在の日々の暮らしから、この新型コロナウィルス感染症が拡大し共存する社会に対して研究者としてどのように向き合っていこうとしているか、また学生へのアドバイスなどを聞いています。
インタビューを行うのは、DLabメンバーでもあり、科学技術創成研究院 未来の人類研究センター長の伊藤亜紗准教授、リーダーシップ教育院 中野民夫教授、科学技術創成研究院 大竹尚登教授等です。
インタビューを受けた研究者が別の研究者を紹介して次へつなげるリレー形式のインタビューとなっていて、現時点で9件が公開されています。今後も随時インタビューを掲載していきます。
第1回目 |
工学院 電気電子系 岡田健一教授「通信のインフラとしての重要性が上がっている」 × 伊藤亜紗准教授 |
---|---|
第2回目 |
環境・社会理工学院 土木・環境工学系 鼎信次郎教授「グローバルリスクの一つが顕在化した」 × リーダーシップ教育院 中野民夫教授 |
第3回目 |
生命理工学院 生命理工学系 山口雄輝教授 「創薬は複雑系の生命との長期戦」 × 未来の人類研究センター長 伊藤亜紗准教授 |
第4回目 |
情報理工学院 情報工学系 石田貴士准教授 「計算機で有望な化合物を探していく」 × 未来の人類研究センター長 伊藤亜紗准教授 |
第5回目 |
ノーベル化学賞受賞者 白川英樹博士(本学卒業生) × 科学技術創成研究院 大竹尚登教授 |
第6回目 |
科学技術創成研究院 伊藤浩之准教授「データの意味を理解して働きかけて行きたい」 × 伊藤亜紗准教授 |
第7回目 |
環境・社会理工学院 土木・環境工学系 千々和伸浩准教授「社会も学問も垣根があるからこそ面白い」 × リーダーシップ教育院 中野民夫教授 |
第8回目 |
リベラルアーツ研究教育院 柳瀬博一教授「オンライン授業はメディアの実験」 × 未来の人類研究センター長 伊藤亜紗准教授 |
第9回目 |
環境・社会理工学院 建築学系 村田涼准教授「五感を通してしなやかに周りと付き合える建物を」 × リーダーシップ教育院 中野民夫教授 |
コロナ禍のなか、にわかに現れたこの時間を、研究のあり方や目指すべき社会のあり方を考え直すきっかけにすることもできます。お宅にいながら、ネット通信で研究仲間や学生、そして社会とつながる研究者の対話に、未来社会をデザインするヒントが見つかるかもしれません。
未来社会DESIGN機構(DLab)は、これからの科学・技術の発展などから予測可能な未来とはちがう「人々が望む未来社会とは何か」を、社会と一緒になって考えデザインするための組織です。2018年9月に発足し、学内外の参加者と議論した成果を2020年1月、「未来社会像」と「東京工業大学未来年表」として発表しました。
- 研究者詳細情報(STAR Search) - 大竹尚登 Naoto Ohtake
- 創形力学研究分野 大竹・赤坂研究室
- 研究者詳細情報(STAR Search) - 中野民夫 Tamio Nakano
- 「教える」より「学び合う」場を創る 【コミュニケーション論】 中野 民夫 教授|リベラルアーツ研究教育院 News
- 研究者詳細情報(STAR Search) - 伊藤亜紗 Asa Ito
- 伊藤亜紗ウェブサイト
- 伊藤亜紗准教授が考える"本当の多様性"とは|研究ストーリー|研究
- 未来社会DESIGN機構|学長室|組織一覧|東工大について
- STAY HOME, STAY GEEK −お宅でいよう− 【コロナ×未来社会】連続動画配信開始|DLab