東京工業大学附属科学技術高等学校は8月3日、2019年のノーベル化学賞受賞者、吉野彰さん(旭化成株式会社名誉フェロー)を招き、特別授業を行いました。
リチウムイオン電池の開発でノーベル賞を受賞した吉野さんはファラデーの「ロウソクの科学」をテーマに2時間、科学と研究について教えました。附属科学技術高校の2年生、3年生の生徒計20名が参加しました。生徒は事前に「ロウソクの科学」を読み、授業の終了後、アンケートや感想文を提出しました。
吉野さんは科学の道を志すきっかけとなった「ロウソクの科学」から得たことについて、研究者としての歩みを振り返りながら話をしました。
この特別授業はNHK出版が企画し、授業内容は「別冊100分de名著 読書の学校 吉野彰 特別授業『ロウソクの科学』」として、2020年10月、NHK出版より刊行される予定です。当初は3月に行う予定でしたが、新型コロナウイルス感染症対策で附属高校が臨時休業したため延期されていました。補講期間中の8月3日、感染防止と熱中症予防の対策をとり、間隔をあけて座れる大講義室で実施しました。
参加した生徒 松原悠太さん(科学・技術科 材料科学・環境科学・バイオ技術分野3年)の感想
あらゆる法則には必ず前提となる条件が存在し、その条件から外れたときはその法則が成立しなくなる、という吉野先生のお話がとても新鮮でした。
また、研究者に求められることは、常識では考えられないものに対してどのようにアプローチするかであり、どのように常識を覆すか、という話もとても心に残りました。
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