竹本直一内閣府特命担当大臣(科学技術政策担当)が9月1日、東京工業大学大岡山キャンパスを訪問しました。
まず、工学院 電気電子系の波多野睦子教授・岩崎孝之准教授の研究室を訪ねて、固体量子センサの研究を視察しました。同研究室は、2020年1月に内閣府が最終報告した「量子技術イノベーション戦略」の中で、重点技術課題として掲げられた「ダイヤモンド固体量子センサ」の研究現場です。また、文部科学省の光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)を産官学連携で進める拠点でもあります。
次に、百年記念館に移動し、本学の指定国立大学法人構想の中で、「科学・技術の新たな可能性を掘り起こし、社会との対話の中で新時代を切り拓く」ことを目標として掲げ、その実現に向けた中核組織である未来社会DESIGN機構(DLab)について、佐藤勲総括理事・副学長から説明がありました。続いて、大竹尚登教授(科学技術創成研究院 未来産業技術研究所長)から、DLabの活動により生まれた「未来社会像」と「東京工業大学未来年表」についての説明があり、意見交換が行われました。
さらに、伊藤亜紗准教授(未来の人類研究センター長)から、科学技術創成研究院に設立された「未来の人類研究センター」の活動内容について紹介がありました。当センターは、数十年、数百年先の人類を見据えて現実的かつ本質的な問いを設定し、理工系の最先端の研究と歩調を合わせながら、科学技術が人間にもたらす変化や守るべき価値、その可能性について多角的に探索する課題に応えるために設立されたものです。その後、益一哉学長、4名の理事・副学長も加わり、最先端の科学技術と人文科学の文理融合の重要性や、産学連携の拠点の在り方、株式会社Tokyo Tech Innovation及びオープンイノベーション等について、意見交換が行われました。
最後に、2020年11月に大岡山キャンパスに竣工予定の学生交流施設であり、外国人学生と日本人学生が出会い、絆を深め、未来を生み出そうというコンセプトのもとに建設中の「Hisao & Hiroko Taki Plaza」を、水本哲弥理事・副学長(教育担当)からの概要説明とともに、視察しました。
終始和やかな雰囲気の中で、視察が行われました。