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東工大の新たなランドマーク Hisao & Hiroko Taki Plazaが完成 竣工記念式典・内覧会を開催

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東工大の新たなランドマーク Hisao & Hiroko Taki Plazaが完成

東京工業大学大岡山キャンパス正門付近に、学生のための国際交流拠点「Hisao & Hiroko Taki Plaza(ヒサオ・アンド・ヒロコ・タキ・プラザ 以下、Taki Plaza)」が完成しました。東工大卒業生で株式会社ぐるなび取締役会長・創業者である滝久雄氏の寄附を受け、株式会社隈研吾建築都市設計事務所の設計のもと、構想から約4年の歳月を経て誕生しました。大岡山キャンパスに息づく“丘”の文化の特徴を捉えた階段状のフォルムが特徴的なTaki Plazaは、地上3階・地下2階、延床面積約4,900平方メートルの広々とした空間を作り出しました。多くの学生が集い、学生主体の“つながる場”を実現します。

完成したTaki Plaza

完成したTaki Plaza

2021年4月のグランドオープンに先がけ、12月12日には竣工記念式典・内覧会を行いました。

第1部 竣工記念式典

竣工記念式典は、益一哉学長のあいさつで始まりました。続いて、寄附者の滝久雄・滝裕子夫妻、設計者の隈研吾氏、建物内に設置されたパブリックアート原画作者の大友克洋氏、東工大同窓会組織 蔵前工業会理事長の井戸清人氏と、東工大とTaki Plazaにゆかりのある方々の紹介とあいさつがありました。また、文部科学省高等教育局長の伯井美徳氏、お茶の水女子大学学長の室伏きみ子氏が祝辞を述べました。

笑顔で参加者にあいさつする益学長
笑顔で参加者にあいさつする益学長

「学生達が互いの文化を尊重し、対等で平等な『個』として交流するよう願う」と語った滝久雄(中央)裕子(右)夫妻
「学生達が互いの文化を尊重し、対等で平等な『個』として
交流するよう願う」と語った滝久雄(中央)裕子(右)夫妻

建物のコンセプト「建物と地面を一つにつなぐこと」について語る隈氏
建物のコンセプト「建物と地面を一つにつなぐこと」について語る隈氏

蔵前工業会と滝氏とのつながりについて話す井戸氏
蔵前工業会と滝氏とのつながりについて話す井戸氏

祝辞を述べる伯井氏
祝辞を述べる伯井氏

祝辞を述べる室伏氏
祝辞を述べる室伏氏

その後、パブリックアート「ELEMENTS OF FUTURE」(エレメンツ・オブ・フューチャー)の除幕式を行いました。この作品は、漫画や映画で世界的に著名な大友氏が原画・監修を務めた壁画・陶板作品です。東工大博物館の展示内容から着想を得た壁画は、「火、水、鉱物・金属、機械・真空管、人間、都市・建築」の6つの要素から構成されています。“丘”状の建物と調和するよう、中心に向かって盛り上がる形状をしています。渦の中心をやや上方に設置することで、「混沌とした世の中を乗り越え、上を目指して進んでほしいと」いう思いが込められています。

直径約5メートルの円の中に、パズルピースのように組み合わさる約500個の陶板

直径約5メートルの円の中に、パズルピースのように組み合わさる約500個の陶板

司会者の掛け声とともにお披露目された巨大壁画「ELEMENTS OF FUTURE」
司会者の掛け声とともにお披露目された巨大壁画
「ELEMENTS OF FUTURE」

「制作を担当したクレアーレ熱海ゆがわら工房のスタッフにもぜひ見て欲しい」と語る大友氏(中央)
「制作を担当したクレアーレ熱海ゆがわら工房のスタッフにも
ぜひ見て欲しい」と語る大友氏(中央)

第1部 プログラム

  • 挨拶
  • 東京工業大学 学長 益一哉

  • 株式会社ぐるなび 取締役会長・創業者 滝久雄(寄附者)

  • 公益財団法人日本ペア碁協会 筆頭副理事長 滝裕子(寄附者)

  • 株式会社隈研吾建築都市設計事務所 主宰 隈研吾(Taki Plaza設計者)

  • 一般社団法人蔵前工業会 理事長 井戸清人

  • 来賓祝辞
  • 文部科学省 高等教育局長 伯井美徳

  • お茶の水女子大学 学長 室伏きみ子

  • パブリックアート除幕式
  • 挨拶
  • 漫画家・映画監督 大友克洋(パブリックアート原画・監修)

(敬称略)

第2部 竣工記念ミニコンサート

第2部では、ミニコンサートを行いました。東京藝術大学学長の澤和樹氏のヴァイオリンと、東京藝術大学Arts Meet Science(アーツ・ミート・サイエンス)プロジェクト outerコーディネーターの谷口賢記氏のチェロの重奏が新たな門出を祝福しました。また、シークレットゲストとして、世界的なチェリストのヨーヨー・マ氏からビデオレターが届き、メッセージとチェロの演奏が流れました。

吹き抜け構造のフロアに響き渡る、澤氏(左)と谷口氏が奏でる音色

吹き抜け構造のフロアに響き渡る、澤氏(左)と谷口氏が奏でる音色

ヨーヨー・マ氏の演奏に聴き入る参加者達

ヨーヨー・マ氏の演奏に聴き入る参加者達

第3部 記念シンポジウム

第3部では、「多様性が生み出す未来~Taki Plaza発~」をテーマに、シンポジウムを行いました。益学長がモデレータを務め、大友氏、隈氏、滝久雄氏、本学学生の渡邉聡太朗さん(物質理工学院 応用化学系 学士課程3年)が登壇しました。渡邉さんは、Taki Plazaを企画運営する学生組織「Taki Plaza Gardener」(タキプラザ・ガーデナー、TPG)のリーダーを務めています。

シンポジウム前半は、パネルディスカッションを行いました。3つの質問について、登壇者が意見交換しました。

Taki Plazaに込める思い

渡邉さんは「まずは建物を使ってもらいたい。建物の特性を生かした企画を考えたい」と今後の意気込みを語りました。滝氏は「混沌とした世の中でもっと人類は連携・協力する必要がある。そのためにも、若い世代の学生達は文化の違いを自覚し、お互いの価値を尊重して議論していって欲しい」と国際交流についての思いを語りました。

多様性の中から芸術文化が生まれる瞬間

大友氏からは「芸術はゼロからは生まれず、自分が今まで見てきたもののコラージュであり、多様性が芸術に寄与している」という意見がありました。また、隈氏は「具体的な何かがあるとアイデアが生まれやすいので、会議の際は必ず中心に模型を置くようにしている」という秘訣を語りました。

行動力の源泉なるもの

滝氏は「多様性の中に生まれる創造性こそが必要」だと語りました。

シンポジウム後半は、学生との質疑応答を行いました。TPGのSNSで事前に質問を募集し、当日参加した学生4名から登壇者へ、質問が繰り返されました。

「Taki Plazaのどこが気に入っているか?」という質問に対しては、「2階の小上がりの畳スペース」や「テラス」との声が上がりました。

また、留学生からは「多様性はあるが“壁”を感じる。多様性を生み出した先に、壁を壊すことが必要」だという意見がありました。それに対して「Taki Plazaには物理的な壁がなく、ここに集うことで心理的な壁も壊せるかもしれない」「食や芸術など非言語的な活動を通じ、同じ人間として成長できる」との意見がありました。

パネルディスカッションで意見交換する登壇者達
パネルディスカッションで意見交換する登壇者達

学生からの質問に真剣に耳を傾ける滝氏(左)と隈氏
学生からの質問に真剣に耳を傾ける滝氏(左)と隈氏

第4部 内覧会~プラットフォーム「一つの木」

シンポジウムに続き、内覧会では新鮮な空気をまとった各フロアが案内役の学生より紹介されました。

設計・建設の段階から学生たちの自主的な活動が尊重され、学生による内装やフロアコンセプト案が採用されています。Taki Plazaの階段状に積みあがる形状から、各階の機能を「一つの木」にたとえています。

地下2階 : 「根っこ」Inspiration(ひらめき)~イベントスペース~

開放的なイベントスペースは、多彩なイマジネーションにより使い方が広がります。国際交流イベントなどを通し学生が交流し、原動力を得ます。

地下2階 : 「根っこ」Inspiration(ひらめき)~イベントスペース~

地下1階 : 「木の幹」Knowledge(知識)~留学・就職・学修情報エリア~

海外の大学や留学支援、就職の情報を得ることができます。学生は世界や未来を見据え、視野を広げていきます。隣接する図書館と直接行き来することもできます。

地下1階 : 「木の幹」Knowledge(知識)~留学・就職・学修情報エリア~

1階 : 「木の枝」Association(つながり)~カフェ・パブリックアート~

パブリックアートや居心地の良いカフェがある1階は、さまざまな人との交流を深め、外の世界とつながる場となります。

1階 : 「木の枝」Association(つながり)~カフェ・パブリックアート~

2階 : 「果実」Technology (技術)~クリエイティブスペース~

身につけた力が結実する「果実」、すなわち東工大の本髄でもある、ものつくり、創造の拠点となるエリアです。グループワークができる広い工房スペースが設けられています。

2階 : 「果実」Technology (技術)~クリエイティブスペース~

竣工記念式典・内覧会には約70名が参加し、盛況のうちに閉式となりました。Taki Plazaはスタートラインに立ったばかりです。東工大生とともに育ち、学生が育つ拠り所となることが期待されます。

学長あいさつ

益学長

大岡山キャンパス正門前という最適な場所に国際交流施設を建設できたことで、新たな出会いや経験を生み出し、学生にとって将来かけがえのない絆がつくられることでしょう。

個人の寄附でここまで大きな建物を建築できたことを、改めて滝久雄氏に感謝するとともに、設計、施工をそれぞれ担当していただいた隈研吾建築都市設計事務所、鹿島建設株式会社、パブリックアートを制作くださった大友克洋氏、また関係者の皆さまへ深く感謝申し上げます。

学生たちには想像力を働かせて、自由な発想で思う存分Taki Plazaを活用してほしいと思います。

※ 新型コロナウイルス感染症まん延を防止し、地域住民、本学学生及び教職員の生命及び健康を保護するため、当面の間、構内への立ち入り(通行、散策等)をご遠慮いただきたくお願いいたします。この方針について変更がある場合、本学ウェブページ「東工大ニュース『新型コロナウイルス:学長メッセージ・本学の方針、みなさまへ重要なお知らせ』」にてお知らせいたします。

東工大基金

Taki Plazaでの活動は東工大基金によりサポートされています。

東工大への寄附 > 東京工業大学基金

お問い合わせ先

総務部 広報課

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975


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