東京工業大学の工学院、物質理工学院、環境・社会理工学院の3学院は3月1日、マサチューセッツ工科大学(以下、MIT)原子力科学工学科と結んでいた学生交流に関する協定を改訂し新たに締結しました。2019年から学生の相互留学を試行するプログラムを始めましたが、今回の新協定により2021年度から正式なプログラムに昇格し、交流が本格化することになります。
東工大とMITは原子力エネルギー研究・教育で交流を積み重ねてきた歴史があります。本学科学技術創成研究院(先導原子力研究所担当)は2017年2月、MIT先進原子力エネルギー研究センターとの間で部局間協定を締結しました。旧革新的原子力研究センターが2006年、MITとの間で締結していた協定を更新したものです。こうした協定に基づき、原子力エネルギーシステムを共通の研究対象として、両学の研究交流、ならびに研究者、学生の継続的な交流を行ってきました。
2019年7月には、本学原子核工学コースとMIT原子力科学工学科との間で、単位互換と授業料不徴収を伴う学生交流「東工大-MIT学生交換プログラム」を実施することで合意しました。2019年度に、第1期の東工大生およびMIT留学生の約5か月間にわたる留学(受入1名/派遣1名)が行われました。
2020年2月、本学 水本哲弥理事・副学長(教育担当)とMIT 大学副総長 イアン・ウェイツ教授がMITで会談し、このプログラムが両大学にとって有用であることを確認、正式なプログラムとして活動を強化することに合意しました。
2019年締結の協定は2年間のパイロット(試行)について定めたものです。今回の3学院の協定により、MIT原子力科学工学科との学生交流のプログラムは2021~2025年度の5年間の正式なプログラムとなりました。名実ともに世界トップの理工系大学であるMIT原子力科学工学科との正式な学生交流プログラムの実現により、本学が国際基準においても高レベルの教育プログラムを提供していることが認められたことになります。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年度に実施を予定していた第2期「東工大-MIT学生交換プログラム」は候補が決まりながら、中止となりました。現在2021年度第3期の学生交流を双方の大学で準備中です。東工大とMITはこの原子力エネルギー研究にとどまらず、さまざまな形で学生交流を続けています。今回の協定を機に、両大学の活発な交流が今後さらに進展することが期待されます。
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