東京工業大学と株式会社アルバックは、9月22日に「アルバック先進技術協働研究拠点」を東工大大岡山キャンパス内に設置しました。
東工大とアルバックは、これまでも個別の研究で共同研究を進め成果を上げてきましたが、さらに企業と大学という組織単位での連携を強めるために、東京工業大学オープンイノベーション機構の支援のもと、協働研究拠点を大岡山キャンパス内に設置する運びとなりました。複数の研究室との共同研究を模索してきた結果、開設時のテーマとして科学技術創成研究院 ゼロカーボンエネルギー研究所の赤塚洋准教授とプラズマ計測技術に関して、また、科学技術創成研究院 未来産業技術研究所の熊澤逸夫教授とAI技術に関して共同で研究を進めることとなりました。
真空装置でもAI技術を搭載した生産装置が必須の時代となってきています。しかし現状取得できるデータだけではAI技術を活用しても装置性能の向上には限界があり、さらなる高性能装置とするためには新たな技術が必要です。真空装置ではプラズマを使ったプロセスが多く用いられていますが、プラズマの状態を直接測定して、それをプロセスにフィードバックすることはほとんど行われていません。協働研究拠点では、東工大の持つプラズマ測定技術とAI技術を融合させ、これまで計測できなかったプラズマの状態を計測することにより、まずプラズマプロセス装置の高性能化を目指します。異なる分野の研究室の相乗効果で、個別の共同研究では得られない新たな研究成果が生まれることを期待しています。
また組織対組織の連携を生かし、共同研究のみにとどまらず人材育成なども含めた幅広いつながりで、東工大とアルバック双方の将来の発展につなげていきます。
アルバック先進技術協働研究拠点の概要
- 名称:アルバック先進技術協働研究拠点
- 場所:東京都目黒区大岡山2丁目12-1 国立大学法人東京工業大学 大岡山キャンパス 北1号館4階459号室
- 設置時期:2021年9月22日 ~ 2026年9月30日
- 研究題目:真空装置の高性能化に関する研究
- 拠点長:赤塚洋(国立大学法人東京工業大学 科学技術創成研究院 ゼロカーボンエネルギー研究所 准教授)
- 副拠点長:清田淳也(株式会社アルバック 先進技術研究所 所長)
東工大協働研究拠点制度について
協働研究拠点は「企業ニーズに寄り添う」ために、拠点内に「研究企画室」を設置し、現在あるテーマのみならず、新たな研究テーマの創出を図り、持続的な連携の場の実現を目指します。
- プレスリリース 株式会社アルバックと「アルバック先進技術協働研究拠点」を設置 —真空装置の高性能化を目指して—
- オープンイノベーション機構
- オープンイノベーション機構の整備|産学官連携、地域科学技術振興|文部科学省
- 株式会社アルバック
- 赤塚研究室
- 研究者詳細情報(STAR Search) - 赤塚洋 Hiroshi Akatsuka
- ゼロカーボンエネルギー研究所
- 科学技術創成研究院(IIR)
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