東京工業大学 物質理工学院 材料系の渡邉学助教が2021年日本熱物性学会奨励賞を受賞しました。受賞題目は「規則−不規則合金系の熱力学過剰量に基づいた新たな金属溶液論の展開」です。日本熱物性学会によると、奨励賞は「新しい着想に基づき、将来の発展が期待される研究にとり組んでいる若い研究者を対象とする学会賞」です。2021年は2021年3月31日現在で35歳以下の研究者が対象でした。授賞式は10月26日に芝浦工業大学豊洲キャンパスにて行われ、受賞者には賞状および表彰盾が贈呈されました。
渡邉学助教のコメント
この度は、大変名誉ある日本熱物性学会奨励賞を受賞させていただき、大変光栄に存じます。
研究をご指導・ご協力くださる先生方およびその関係者の皆様に心から感謝申し上げます。
受賞題目である「規則−不規則合金系の熱力学過剰量に基づいた新たな金属溶液論の展開」は、私が学生時代から取り組んでいる研究テーマです。本研究では、従来の金属溶液論で説明することができない規則―不規則変態を生じる合金系の溶融状態に着目し、過剰体積と熱力学関数の相関性に基づく新たな金属溶液モデルを提唱しました。現在は、さらに研究を進め、溶融金属の熱物性、熱力学および電子物性の相関性の解明を目指しています。
このような栄誉ある賞を頂きましたことを心から感謝するとともに、奨励賞の名に恥じぬよう、一層、教育・研究活動に邁進いたします。