東京工業大学は、11月14日、女子高校生を対象に東工大での学びやキャンパスライフを体験できるオンラインイベント「Web東工大体験2021」を開催しました。
毎年「一日東工大生」として高校生が実際に大岡山キャンパスを訪れ、さまざまな体験をするイベントですが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年度は中止、今年度はオンライン形式での実施となりました。
オンラインという環境でしたが、首都圏各地の女子校および共学校から15校が参加しました。参加生徒は127名、また、10校から10名の高校教員も参観し、Web上で東工大を体験しました。
概要
当日のプログラムと参加校は以下の通りです。
プログラム
9:40 - 10:40 模擬講義
「動物の体の形づくりの設計図を探る」田中幹子教授(生命理工学院)
10:40 - 10:50 休憩
10:50 - 12:00 先輩と語ろう
学院・内容に分かれて座談会
理学院/工学院/物質理工学院/情報理工学院/生命理工学院/環境・社会理工学院/お悩み相談・キャンパスライフ
12:00 - 12:30 東工大生によるバーチャルキャンパスツアー
東工大生によるTaki Plaza・図書館の紹介
参加校(五十音順)
- 浦和明の星女子中学・高等学校
- 桜蔭中学校高等学校
- 鷗友学園女子中学高等学校
- 大妻中学高等学校
- お茶の水女子大学附属高等学校
- 川越女子高等学校
- 吉祥女子中学・高等学校
- 渋谷教育学園渋谷中学高等学校
- 頌栄女子学院中学校・高等学校
- 女子学院中学校・高等学校
- 洗足学園中学高等学校
- 東京学芸大学附属高等学校
- 豊島岡女子学園中学校・高等学校
- 雙葉中学校・高等学校
- 横浜共立学園中学校高等学校
開催レポート
はじめに益一哉学長よりウェルカムスピーチがあり、参加した女子高校生たちに向けて本学の女性研究者、女子学生の活躍を紹介しながら、思う存分に東工大を体験してほしいと歓迎しました。
模擬講義「動物の体の形づくりの設計図を探る」
Image may be NSFW.
Clik here to view.
「動物の体の形づくりの設計図を探る」について講義をする田中教授
生命理工学院 生命理工学系 田中幹子教授
最初に、田中教授から海外での研究経験や進学先を選んだエピソード等を交えた自己紹介があり、参加者は、女性研究者の歩みを真剣に聞き入っていました。
模擬講義「動物の体の形づくりの設計図を探る」がスタートすると、図や写真を交えた動物の進化過程のわかりやすい講義に、参加者は夢中になって聞いていました。講義の後の質疑応答では、予定していた時間では足りないくらいの質問が殺到しました。田中教授も参加者の質問に至る思考や好奇心に興味を持ちつつ答えていました。
先輩と語ろう
各学院や相談内容ごとに、28名の東工大生が相談に応じるというプログラムで、6学院(理学院/工学院/物質理工学院/情報理工学院/生命理工学院/環境・社会理工学院)と「お悩み相談・キャンパスライフ」のグループに分かれて、座談会を実施しました。Zoomのブレイクアウトルーム機能を活用し、参加者は少人数の話しやすい環境で先輩たちとの座談会を楽しみました。各グループの構成は、先輩(東工大学生)3~5名、高校生15~30名程度で、大学生の日常生活から専門分野の話、受験勉強の経験談など、幅広い話題で盛り上がりました。
東工大の先輩たちは、性別も学年も所属する系もばらばらでしたが、高校生たちは、いろいろな話を聞く中で、自分の大学生活を少しイメージできたようでした。
東工大生によるバーチャルキャンパスツアー
このプログラムは、東工大生が自らキャンパスを案内する企画です。画面越しに、少しでも東工大キャンパスの魅力が伝わるよう、ガイド役の学生たちは時間をかけて準備をしました。今回は、今年オープンした国際学生交流施設「Taki Plaza」をTPG(Taki Plaza Gardener、タキプラザ・ガーデナー)の学生たちが紹介し、国内でも有数の理系図書の蔵書を誇り、ガラス張りの学習棟が通称“チーズケーキ”として親しまれている「大岡山図書館」を図書館サポーターの学生たちが紹介しました。両施設は優れた建築物としても見どころが多く、施設の特徴とともにデザインや内装についても詳しく説明がありました。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
地下2階イベントスペースを紹介するTaki Plazaツアー
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Taki Plaza2階テラスでの質疑応答
Image may be NSFW.
Clik here to view.
地下1階集密書架を紹介する図書館ツアー
Image may be NSFW.
Clik here to view.
学習棟2階を紹介する図書館ツアー
コロナ禍で直接キャンパスに来ることができない参加者の高校生たちにも、東工大キャンパスの雰囲気が十分に伝わるプログラムとなりました。
最後に、水本哲弥理事・副学長の講評で「Web東工大体験2021」は締めくくられました。
参加者の高校生たちの進路選択において、なにかのきっかけになるような「東工大体験」を今後も開催していきます。
アンケート結果
たくさんの参加者アンケートから一部を紹介します。
模擬講義「動物の体の形づくりの設計図を探る」
- 胚の時点では魚類もほ乳類も似ているのに、発現の量や位置によって形態が変わっていくのが、実例とともに示してくださったおかげで視覚的に分かりやすく、面白かったです。
- 自分が不思議だと思っていることを大事にして、勉強していきたいと思いました。
- 先生が楽しそうに講義をされていて、好きなことを突き詰められる環境に憧れを持ちました。
先輩と語ろう
- なかなか知ることのできない大学生活を知れて益々東工大に入学したいと思うようになりました。
- 東工大生の方々が、話しやすい雰囲気を作って下さったので、質問しやすかったです。
- 個人の具体的な経験を語って下さったので、自分がどうしたらよいか、思い浮かべることができました。
東工大生によるバーチャルキャンパスツアー
- コロナ禍で1度も東工大に行けていなかったのですが、オンライン上で見て、東工大生の説明を聞くことができたのは良い経験になりました。
- マップやホームページの写真だけでは見られない施設の隅々まで見せて下さり、本当に東工大生として校内を歩いた気分でした。
- 学生の雰囲気がとても楽しそうで、このような快適な環境の中で勉強できることに惹かれました。