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物質・情報卓越教育院 2021年度未来社会サービス創出ワークショップを開催 物質と情報で切り拓く人権と福祉の未来

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東京工業大学 物質・情報卓越教育院(TAC-MI)は、12月9日と10日の2日間、2021年度の未来社会サービス創出ワークショップをオンラインで開催しました。

このワークショップは、俯瞰力・リーダーシップ力を涵養することを目的として、毎年1回開催しています。物質・情報卓越教育院の大学院生が海外の学生や企業の若手社員とともにグループを編成し、未来社会における課題の解決策を討論・提案します。

物質と情報で切り拓く人権と福祉の未来

今年度の未来社会サービス創出ワークショップには、本教育院の博士後期課程1年の学生21名と企業の若手研究者4名、合計25名が参加しました。
本ワークショップは「物質と情報で切り拓く人権と福祉の未来」をテーマに、株式会社リバネスの協力にて実施しました。

技術とアプリケーションを開発している起業家から現実を学ぶ

1日目(12月9日)は、2日間のワークショップについての趣旨説明の後、特別講演がありました。介護ベンチャー企業である株式会社abaの宇井吉美代表取締役CEOが、人工知能やロボット技術を用いた排泄センサー付きベッドの開発や実際の介護現場での人権と福祉の問題について話しました。学生たちからは介護における問題について、多くの質問があり、このテーマに関心が高い様子が見られました。

個人の幸せ(人権)と大勢の幸せ(福祉)について考える

特別講演に続き、各グループがブレイクアウトルームに分かれてグループワークを行いました。各グループには、ファシリテーターとグラフィックレコーダーが1名ずつつき、議論の活性化を促し、話し合いの内容やアイディア構想をその場で分かりやすくイラストにまとめ可視化しました。
各グループは3つのサブテーマ(難民危機“Refugee Crisis”/プライバシー“Privacy”/働く人の生活“Workers Life”)に関するニュース記事を読んだ上で、解決すべき問題を見つけ、意見を出し合いました。問題に直面している人々と、その周囲の人々の気持ちと状況について理解し、個人の幸せ(人権)と大勢の幸せ(福祉)についての問題を解決する方法について考えました。
1日目の最後のプログラムでは、各グループが問題を解決する方法について発表し、教員やファシリテーターから意見を聞きました。

問題を解決するための新技術とその応用について考える

2日目(12月10日)は、苦しんでいる人々とその周りにいる大勢の人々の幸せに関する問題を解決する未来のテクノロジーや実際にそのテクノロジーを使用するためのシステムやルール、その応用について意見を出し合いました。

苦しんでいる人々とその周りの大勢の人々の両方を幸せにする理想的な未来を考える

苦しんでいる人々とその周りの大勢の人々の両方を幸せにする理想的な未来を考える

アイディア構想をグラフィックレコーダーがリアルタイムで可視化

アイディア構想をグラフィックレコーダーがリアルタイムで可視化

人権と福祉の問題を解決するための新技術とその応用について検討
人権と福祉の問題を解決するための新技術とその応用について検討

人権と福祉の問題を解決するための未来社会のサービスを提案
人権と福祉の問題を解決するための未来社会のサービスを提案

発表会・授賞式

新規性賞、実用性賞、社会的インパクト賞

2日目午後の最終発表会では、各グループが人権と福祉の問題を解決する未来社会のサービスの提案を発表しました。
この発表会には、本学教職員のほか、本プログラムの連携企業関係者、TAC-MIの博士後期課程2年の学生など約90名が参加しました。水本哲弥理事・副学長(教育担当)、上田紀行リベラルアーツ研究教育院長も特別ゲストとして参加しました。
各チームの発表後、4名の審査員による審査が行われました。続く授賞式にて、審査員長の須佐匡裕教授(物質・情報卓越教育院プログラム責任者)より、新規性賞(Originality Award)、実用性賞(Practicality Award)、社会的インパクト賞(Social Impact Award)の受賞チームが発表されました。授賞式では、水本理事・副学長と一杉太郎物質・情報卓越教育院副教育院長が各チームの発表に対して講評し、2日間のワークショップに取り組んだ参加者の奮闘を称えました。

上田紀行リベラルアーツ研究教育院長の挨拶
上田紀行リベラルアーツ研究教育院長の挨拶

審査委員長の須佐匡裕教授より受賞チームの発表
審査委員長の須佐匡裕教授より受賞チームの発表

水本哲弥理事・副学長(教育担当)からの講評
水本哲弥理事・副学長(教育担当)からの講評

一杉太郎物質・情報卓越教育院副教育院長からの講評
一杉太郎物質・情報卓越教育院副教育院長からの講評

受賞チーム

新規性賞(Originality Award)

グループ 2 「Construction of smart city for refugees 難民のためのスマートシティ建設」

実用性賞(Practicality Award)

グループ 5 「Care-Share 子育て分担」

社会的インパクト賞(Social Impact Award)

グループ 3 「Guide In the Right Direction(GIRD)正しい方向に導く」

各グループの発表

グループ 1:トピック — Refugee crisis(難民危機)

Communication using Cyberspace サイバースペースを利用したコミュニケーション

Group 1 : サイバースペースを利用したコミュニケーション

グループ 2:トピック — Refugee crisis(難民危機)

Construction of smart city for refugees 難民のためのスマートシティ建設

Group 2 : 難民のためのスマートシティ建設

グループ 3:トピック — Privacy(プライバシー)

Guide In the Right Direction(GIRD)正しい方向に導く

Group 3 : 正しい方向に導く

グループ 4:トピック — Privacy(プライバシー)

Deepfake Technology ディープフェイクテクノロジー

Group 4 : ディープフェイクテクノロジー

グループ 5:トピック — Worker's Life(働く人の生活)

Care-Share 子育て分担

Group 5 : 子育て分担

グループ 6:トピック — Worker's Life(働く人の生活)

Mimamori Ransel ~Monitoring School bag~ 見守りランドセル

Group 6:見守りランドセル

英語と最新技術を用いてグループワークに挑戦

昨年度のワークショップはグループワークも発表も全て日本語でしたが、今年度は全て英語で実施しました。英語でのディスカッション能力が必要なグローバル社会で活躍するため、また高いコミュニケーション能力をはぐくむために、共通語を英語に設定しました。各グループには外国から参加の3名を含む6名の英語話者であるファシリテーターがグループワークに入り、学生たちの意見を引き出し、議論を活性化しました。参加者は2日という限られた時間で、人権と福祉の問題について深く考え、英語で議論や未来社会のサービスの提案をしました。
同時に、昨年度好評であったグラフィックレコーディングにより、アイディア構想をすぐにイラストにまとめることで、イメージがさらに具体化し、アイディアがより膨らみ、充実したグループワークとなりました。

発表会の最後に参加者全員で記念撮影

発表会の最後に参加者全員で記念撮影

「物質×情報=複素人材」を育成する卓越した博士教育

物質・情報卓越教育院(TAC-MI)は、本学から申請した2018年度卓越大学院プログラム『「物質×情報=複素人材」育成を通じた持続可能社会の創造』が文部科学省に採択されたことにより、2019年1月に設立されました。

本教育院では、複眼的・俯瞰的視点から発想し、新社会サービスを見据え、情報科学を駆使して独創的な物質・情報研究を進める「複素人材」を産業界とともに育成します。

お問い合わせ先

物質・情報卓越教育院事務室

E-mail : tac-mi@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2943


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