東京工業大学が加盟しているASPIRE(アスパイア)リーグ※の学部生対象国際ワークショップ「ASPIRE Undergraduate Engineering Design Challenge」(アスパイア・アンダーグラジュエイト・エンジニアリング・デザイン・チャレンジ)を6月27日から7月1日の5日間にわたり、オンラインで開催しました。ASPIREリーグは、アジア地域の理工系トップ大学のコンソーシアムで、アジアにおけるイノベーションハブを形成することを目的に、2009年に東工大主導により設立されました。2014年以降、リーグの活動の一環として学部生の交流プログラムを行っています。今年度は本学が主催し、新型コロナウィルス感染拡大防止のためオンラインにて実施することになりました。
このプログラムは、環境・社会理工学院融合理工学系の因幡和晃准教授が、東京理科大学経営学部国際デザイン経営学科の八木澤優紀准教授とともに、エンジニアリングデザインの基礎を学べるオンラインワークショップログラムとして企画・実施したものです。
東工大から4名、清華大学、KAIST、香港科技大学から9名、合計13名の学生が参加し、Slack(スラック)やZoom(ズーム)、 Miro(ミロ:オンラインホワイトボード)などのツールを活用して行われました。
なお本学参加者向けには、国際エンジニアリングデザインプロジェクト基礎S(2単位)という授業科目として開講されました。
プログラム2日目には、日本を代表する伝統芸能である能楽を紹介し、日本人の観点を学ぶ講義も実施されました。
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ASPIREリーグ
加盟大学は、清華大学(中国)、香港科技大学(中国)、南洋理工大学(シンガポール)、韓国科学技術院(韓国)と東京工業大学の5大学。東工大は、設立当初より事務局を務めています。
ワークショップ デザイン思考とは?
課題は「日本のイベントをヒントとして日本人のみが購入する製品・システム・サービスをデザインする」とし、「デザイン思考」の基本である「共感」「定義」「発想」「プロトタイプ」「テスト」の5つのステップを理解し、新しいデザインやサービスを探求することを目的としました。学生は所属大学混成の4つのチームに分かれ、自国の文化やイベントと対比させながら日本文化や日本における季節のイベント(行事)を学ぶことを選定する作業から始めました。各チームは、花見(夜桜)、七夕、花火、年賀状といった日本のイベントを選び、自らがインタビュアーとなって日本人にその行事について質問し、アイデアをプロトタイプで目に見える形にしながらテストを繰り返して、最終日の発表会に向けて製品やサービスの提案をまとめていきました。
ワークショップでは、期間中3回行われたフィードバックミーティングで環境・社会理工学院融合理工学系の齊藤滋規教授、西條美紀教授、大橋匠准教授、田岡祐樹助教から各チームの活動に対するコメントやアドバイスがあり、参加者たちは最終発表に向けてアイデアを磨いていきました。
また本学の大学院生5名がティーチングアシスタントとして各チームに入り、チーム内の議論をサポートしました。
最終日の発表では各チームが「日本人のみが購入する製品・システム・サービスをデザイン」することに成功し、今年度のワークショップを終了しました。
日本文化紹介「能」
6月28日には、リベラルアーツ研究教育院の安納真理子准教授が日本文化紹介として能楽についての講義を行いました。
本学のスタジオから能楽の紹介をし、最後は安納准教授自身による能管の生演奏を届けました。
参加者全員、初めて聴く能楽の世界に浸り、優雅で貴重な講義となりました。
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