東京工業大学物質・情報卓越教育院(TAC-MI)は9月27日に、大岡山キャンパス西9号館3階講義室で、修士課程学生の成果発表会および産学交流イベントを開催しました。
第1部は、6月に開催した博士後期課程学生による成果発表会に続く2022年度2回目の成果発表会となります。修士課程の登録学生14人が対面でのポスター発表に加え、Zoomでのオンライン発表を行いました。本教育院の連携協力機関である企業関係者や本教育院のプログラム担当者、協力教員、学生など、学内外からオンライン参加も含め、約100名が参加しました。
午後の第2部では、企業メンターと修士課程の学生との面談を実施しました。続く第3部は、産学交流イベントとして、本教育院の会員企業29社が本教育院の登録学生に向けて、キャリア教育のための企業紹介を行いました。
第1部 修士課程の学生による成果発表会~ポスターセッション~
開会式では、物質理工学院の関口秀俊学院長および物質・情報卓越教育院の山口猛央教育院長が開会のあいさつを行いました。その後、修士課程の登録学生14人がポスターセッションを行いました。企業関係者や企業プログラム担当者は学生一人一人のポスターをじっくりと見て回り、ポスターを囲みながら、参加者と学生による活発な意見交換が行われました。また、各ブースでの対面ポスターセッションと並行して、オンライン参加者向けにZoomでオンラインプレゼンテーションを行いました。
参加者からは「学生の皆様がDXを用いつつ材料開発の研究されており、産業界にとって非常に有用な人材を育成されていると感じた」「専門分野以外の人に対して伝わるようにわかりやすく説明している人が多かった」などの感想が寄せられました。
また、発表学生からも「異分野の先生や企業の方の視点からコメントをいただけるのは新鮮だった」「企業の方とのディスカッションを通して企業で重要視している点を知ることができ、研究の意義や利点を見つめ直す良い機会にすることができた」などのコメントがあり、企業や異分野の方に対し、自身の研究の伝え方を考え、工夫する良い機会となりました。
第2部 企業メンターと学生との面談
昼休憩をはさんでスタートした第2部では、企業メンターと修士課程学生との面談を行いました。物質・情報卓越教育院では、企業メンター制度を導入しており、企業の研究、開発、技術、企画、マーケティングなどの経験豊富な社員との面談により、学生の視野を広げると共に、自身の強み弱みを把握し、改善へのアドバイスを得られるようにしています。1人の学生に対し、1人の企業メンターがつき、修士課程から博士後期課程までの間、継続的に見守ります。
本教育院では、修士課程の学生は年1回、博士後期課程の学生は年2回程度、企業メンターと面談を行います。午前の成果発表会のポスタープレゼンテーションを経て、研究からキャリアに関することまで、学生たちは様々なアドバイスを受けることができました。
第3部 産学交流イベント~会員企業によるキャリア教育のための企業紹介~
第3部では、本教育院の会員企業29社が本教育院の登録学生に向けて、各ブースに分かれた上で企業紹介を行いました。
学生からは、「博士学生に特化した話が聞けてよかった」「企業ごとに特色が強く出る説明をしていただいたため、自身のキャリアプランに合う企業のイメージがより固まった」「自分の研究手法が社会でどんな問題を解決できるか、ヒントを得ることができた」と、声が寄せられました。
会員企業の「今回、対面で学生と直接話をすることができ、オンラインよりも学生が考えていることや関心度を知ることができ、大変有意義な時間でした」というコメントもありました。
参加企業29社
AGC株式会社/旭化成株式会社/ENEOS株式会社/出光興産株式会社/JFEスチール株式会社/JX金属株式会社/株式会社 カネカ/花王株式会社/京セラ株式会社/三菱ケミカル株式会社/三菱ガス化学株式会社/三井金属鉱業株式会社/長瀬産業株式会社/日本電子株式会社/日本ガイシ株式会社/日本特殊陶業株式会社/日本ゼオン株式会社/日産自動車株式会社/パナソニックインダストリー株式会社/セイコーエプソン株式会社/昭和電工株式会社/住友電気工業株式会社/住友化学株式会社/太陽誘電株式会社/TDK株式会社/戸田工業株式会社/株式会社 東芝/東ソー株式会社/東洋製罐グループホールディングス株式会社 (ローマ字アルファベット順)
産学交流イベントでは、各企業の事業紹介に加え、企業で求められる人材や企業における博士人材の活躍の場について、学生が知ることのできる機会となりました。
今後も物質・情報卓越教育院では、企業との交流イベントを通して、社会サービスの実装を見据え、地球規模の視野を持った、産業界が期待する卓越した人材を育成していきます。
「物質×情報=複素人材」を育成する卓越した博士教育
物質・情報卓越教育院(TAC-MI)は、本学から申請した2018年度卓越大学院プログラム『「物質×情報=複素人材」育成を通じた持続可能社会の創造』が文部科学省に採択されたことにより、2019年1月に設立されました。
本教育院では、複眼的・俯瞰的視点から発想し、新社会サービスを見据え、情報科学を駆使して独創的な物質・情報研究を進める「複素人材」を産業界とともに育成します。
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