東京工業大学 情報理工学院 数理・計算科学系の松岡聡特任教授が国際的な学会IEEE(アイ・トリプル・イー、Institute of Electrical and Electronics Engineers)の代表的なソサエティーの1つであるIEEEコンピューター・ソサエティー(IEEE Computer Society)のシーモア・クレイ賞(Seymour Cray Computer Engineering Award)とNEC C&C(エヌイーシー シー&シー)財団のC&C賞を受賞しました。
シーモア・クレイ賞は、スーパーコンピュータ・HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)分野に対する重要かつ革新的な貢献を行った個人に贈られる、IEEEコンピューター・ソサエティーにおいて最も栄誉ある賞の1つです。TSUBAME(ツバメ)シリーズや「富岳」など、スーパーコンピュータのシステム設計における長期にわたる、松岡特任教授の世界的リーダーシップが評価され、今回の受賞となりました。11月15日に米国にて開催された国際会議SC22(エスシー22)の開会式上で授賞式が、16日には同会議上で記念招待講演が行われました。
C&C賞は、松岡特任教授による「省電力かつ汎用な超高性能スーパーコンピューターシステムの先導的研究開発への貢献」に対して贈られました。11月24日に、日本国内で贈呈式および受賞者の記念講演が開催されました。
松岡聡特任教授のコメント
このたびIEEE コンピューター・ソサエティーのシーモア・クレイ賞と、NEC C&C財団のC&C賞という、それぞれ大変権威のある賞を受賞させていただくことになり、光栄の極みです。
スパコンは「創ってナンボ、使ってナンボ」とよく申しますが、スパコンは前者では最先端のICT技術の研究開発や応用の場となっており、後者では昨今の深層学習を中心とするAIの隆盛の基盤となり、コロナウイルス対策を含む多くの社会問題の解決へ貢献するなどしています。
これらには、私や多くの共同研究者の研究成果が適用されており、結果として東工大TSUBAMEシリーズや、理研「富岳」などの最先端のスパコンが実現し、Society5.0/SDGs(ソサイエティ5.0/エスディージーズ)に向けた多数の成果が輩出され続けています。今回の賞は、それらの成果を東工大・理研などで創出し続けることができたことが評価されたものと思っております。
今後も我々のスパコンの研究開発は更に発展する予定で、それにより更に社会貢献ができれば、と願っております。
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