東京工業大学の大隅良典栄誉教授(科学技術創成研究院 細胞制御工学研究 前センター長)が、ノーベル生理学・医学賞のメダルを東工大に寄贈しました。
大隅栄誉教授は、「細胞の環境適応システム、オートファジーの分子機構と生理学的意義の解明」により2016年にノーベル賞を受賞しています。このたびのメダルの寄贈は、若手研究者や中高生に基礎研究の重要性や科学の面白さを実感してもらうことを目的とし、寄贈されたメダルは東工大の入学式、学位記授与式、学園祭、すずかけサイエンスデイやホームカミングデイなどの行事で一般の方にも広く公開する予定です。
3月15日、すずかけ台キャンパスにおいて、大隅栄誉教授から益一哉学長へのメダル寄贈セレモニーが開催されました。
大隅栄誉教授は、「東工大にメダルを寄贈することによって、未来を担う若手研究者の良い刺激となり、今後も若手研究者を支援し、日本の研究の発展に寄与していくことを期待します」と述べました。
益学長からは、「これからの将来を担う中高校生や若手研究者には是非“本物”に触れてほしい。貴重なメダルに込められた大隅先生のご意思を重く受け止め、今後も基礎研究を重視し、若手研究者の育成に真摯に取り組んでまいります。」との御礼がありました。
その後の懇談会では、大隅栄誉教授から「高校に講演に行くと『どうすれば失敗しないか』、『失敗したらどうすればよいか』という質問が多く大変驚いた。失敗しない研究などない。若い人たちには失敗を恐れずにどんどん挑戦してほしい。」などのコメントもあり、参加者一同、改めて失敗を恐れずに独創的な研究に挑戦することの大切さを若い人たちに伝えていかなくてはいけないことを実感しました。
なお、東工大の博物館には、ノーベル財団から3個のみ作成を許可されたレプリカの1つがあり、常設展示を行っています。すずかけ台図書館においては大隅良典栄誉教授展示コーナーを設置し、ガードナー国際賞、国際生物学賞、京都賞などの賞状、メダル、楯を多数展示し、一般の方にも広く公開しています。詳細は、大学のウェブサイトでご確認の上、ご来場ください。
関連リンク
大隅良典栄誉教授が「オートファジーの仕組みの解明」により、2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。受賞決定後の動き、研究概要をまとめた特設ページをオープンしました。
「大隅良典記念基金」は、大隅栄誉教授がノーベル賞を受賞したことを機に、将来の日本を支える優秀な人材の育成などを目的として設立されました。学生の修学支援や若手研究者の研究支援などに活用します。
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