東工大は、現在教育改革に取り組んでおり、2016年4月から新しい教育プログラムによる教育を開始する予定です。
このたび、新しい大学院教育プログラム案がまとまったことを受けて、東工大の在学生を対象に教育改革説明会を行いました。大岡山キャンパスとすずかけ台キャンパスにて、11月28日、12月1日、3日の3日間、全5回実施しました。
スケジュールの都合で出席が適わなかった三島学長は、ビデオメッセージで学生に教育改革にかける熱い思いを伝えました。教育改革の概要については、水本副学長から、学生たちの理解が少しでも深まるようにと、ポイントを押さえて、例を用いながら説明しました。質疑応答では学生たちから、教養教育、留学、横断的なコースなどについて質問が相次ぎました。
今後、教育改革の詳細内容が決まった時期に、改めて在学生説明会を設ける予定です。
新しい大学院教育プログラム案
分野の大ぐくり化と横断的な教育プログラム
東工大は、現在6研究科45専攻(技術経営専門職学位課程含む)において、大学院教育を実施していますが、教育改革後は、6学院25コースおよび技術経営専門職学位課程という構成に変わります(設置審査申請を行う予定であり、変更する可能性があります)。コースは、系という専門教育実施の基本的な教育プログラムをさらに高度専門教育実施の観点から細分化したものです。学生は学院内の系に関連するコースで学修します。
この新しい大学院教育プログラムは、現在の教育分野を再編し、大ぐくりにしたことが一番のポイントです。改革後は、すべての教員が25分野1専門職学位課程の教育に関わり、学生はそこから学びたい分野を選びます。大ぐくりにしたことにより、ひとつの分野内の特定の領域を深く掘り下げて学び、研究を行うこともできますし、その分野内をまんべんなく広く学び、研究することもできます。これは、社会的ニーズが多様化したことを受けた教育体系であり、その社会を意識した学生の様々なニーズに応えることができる柔軟なカリキュラムとなっています。もちろん、現在の教育カリキュラムの内容は、新しい分野にすべて網羅されます。
また、特に注目していただきたい大学院教育プログラムとして、エネルギーコース、エンジニアリングデザインコース、およびライフエンジニアリングコースがあります。いずれも社会からの要請が高い分野であり、しっかりとした専門分野の基礎力を有し、かつ、幅広い分野への応用力や展開力を兼ね備えた人材が求められています。これに応えるため、これらのコースでは東工大が誇るディシプリン(専門分野)の教員が結集して、分野横断的に作り上げる新しい大学院教育プログラムで学生を教育し、社会の期待に応える人材を育成します。