7月10日、東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院は、本学留学生(日本語研修生)の「日本語研修コース修了ポスター発表会」をHisao & Hiroko Taki Plazaイベントスペースで開催しました。
発表会では留学生18人(アフガニスタン・アメリカ・アルゼンチン・イエメン・イスラエル・インド・エルサルバドル・韓国・コロンビア・タイ・フィリピン・ベリーズ・ペルー・メキシコから各1人、エジプト・モンゴルから各2人)が、日本語や日本文化を学んだ成果を披露しました。
各自が作成したポスターをもとにパソコンで動画や資料を見せたり、母国の国旗や通貨、民族衣装を実際に見せたりと、工夫を凝らしながら母国の文化・歴史・地理などについて日本語で発表を行い、日々の学習成果を十分に発揮しました。
留学生がこの発表会に先駆けて訪問した大田区立洗足池小学校から5、6年生と先生を合わせた約120人、鎌倉フィールドツアーで留学生を案内した神奈川県のボランティアガイド団体KSGG(Kanagawa Systematized Goodwill Guide Club/神奈川善意通訳者の会)から会員2人が発表会を訪れ、留学生との交流を深めました。
また、井村順一理事・副学長(教育担当)、留学生の受け入れ教員、研究室の友人、前年度に発表を行った先輩留学生など、東工大の多くの教職員、学生が発表を聴きました。発表会の終わりには井村理事・副学長が小学生を歓迎する言葉を述べ、洗足池小学校の伊藤聡校長と小学生の代表者からは発表会への招待に感謝する言葉や、留学生の発表に対する感想が述べられました。
小学生のコメント
- 留学生の国のことがよく分かりました。
- 留学生の母国に行ってみたいです。
- 国旗に使われている色の意味が分かり面白かったです。
- 留学生の国の料理を食べてみたいです。
- (留学生は)サッカーが好きで、私もサッカーが好きなのでさらに興味を持ちました。
- 留学生の国のお祭りに参加してみたいと思いました。
- 日本語が上手でした。
留学生のコメント
- 私の国について、おそらく事前に聞くことも知ることもあまりなかったであろう小学生たちに、私の国のことを話す機会を与えられたことをとてもうれしく思いました。東工大の日本語研修コースで学んだことで言葉の壁が低くなり、子どもたちにエキサイティングで新しい場所や文化を紹介する良い機会になりました。子どもたちは、いろいろなことを聞いて興奮していました。私と同じように発表会を楽しんでくれたことを願っています。
- 小学生や、私の国について聞いたことがない人たちに、自分の国を紹介するといった機会は、そうそうあるものではありません。東工大の日本語研修コースは、まさに、私たちがどこから来たのか、日本での生活と自国での生活がどのように違うのかを知りたがっている人たちに紹介する機会を与えてくれました。あまりよく知られていないエルサルバドルから来た私が、エルサルバドルの歴史的な場所や伝統について話す機会を得たのです。子供たちは私の発表を楽しんでくれたようで、私が発表を終えると拍手をしてくれました。私の日本語の発表が理解しやすく、新しいことを学んでくれたことがわかってほっとしました。楽しく、素晴らしい経験で、一秒一秒を楽しむことができました。
日本語研修コースとは
年に2回開講する国費外国人留学生を対象とする日本語の集中講座です。定員に余裕がある場合は学内から特別受講生を募集します。本コースは、来日直後の学生に対する日本語初級レベルの能力養成を目的としていて、コース終了までにやさしい日本語で口頭発表ができる程度の語学力が身につきます。異なる文化背景を持った留学生にとっては、日本の生活に関する「情報交換の場」であり、心の寄りどころとなる「集いの場」や「学び合いの場」ともなっています。
授業の中では、鎌倉ツアー、防災体験学習施設防災体験施設「そなエリア東京」での防災体験学習、大田区立洗足池小学校、大田区立清水窪小学校(両校共大田区)の児童との交流など、留学生が地域の人々や日本文化に触れる機会や留学生活を安心して送るためのサポートを提供しています。
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2016年4月に発足したリベラルアーツ研究教育院について紹介します。