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起業を体験できるイベント Startup Weekend Tokyo Tech vol.3 開催報告

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10月30日~11月1日の3日間、東京工業大学を会場に、起業を体験できるイベント Startup Weekend(以下、SW)の東工大版 Startup Weekend Tokyo Tech(以下、SWTT)Vol.3が開催されました。

イベントに期待が高まる参加者
イベントに期待が高まる参加者

SWとは、週末の54時間で

  • アイデアピッチ(1分間プレゼンテーション)
  • チームビルディング(楽しみながら交流を深め、互いの理解や認識を共有)
  • プロダクト開発
  • 顧客開発
  • ビジネスプラン立案

までをやりきって、最終日に業界を代表する審査員に対してプレゼンテーションし、その優劣を競うイベントです。世界110カ国を超える国々で開催され、実際に多くの起業家がここから生まれています。日本でも2012年に第1回が開催され、今は全国各地で50回以上開催されている人気イベントです。

今回は、“Tech(テクノロジー)”に焦点をあてたSWで、今年4月のvol.2に続き東工大では3回目の開催となります。科学技術に関連したビジネスをテーマにするということで、今回も東工大は、やわらかぬいぐるみロボットや、酸素濃度で色が変わる素材など、様々な最新の科学技術を提供しました。なお、チーム志向越境型アントレプレナー育成プログラムはSWTTに会場スポンサーとして協賛しています。

本学大学院理工学研究科が運営する教育プログラム。様々なステークホルダーとの間の自律的な協力関係を保ちながら、専門・文化・性別の違いなどの境界を乗り越え、多様な価値観を許容し、互いに協力しながらチームとして活動することにより、イノベーションを起こすことのできる人材を育成する。略称CBEC(シーベック)。

1日目

アイデアピッチ

アイデアピッチ

初日の夕方、ぞくぞくと参加者が集まり始めました。今回は留学生や社会人も多く、総勢50名と賑やかです。また、この週はCBECウィークということもあり、初日は他のイベント参加者も見学に多くいらっしゃいました。定刻の18時、和やかにSWTT Vol.3が開幕。会場になった百年記念館はこの夏にリニューアルしたばかりの建物で天井が高く、まるでSW発祥の地アメリカで開催しているようです。ピザと飲み物で程よくリラックスした頃、ミニゲーム開始。わずか30分ほどのゲームでも、参加者の思考の癖や個性が出て、非常に盛り上がりました。

ウォーミングアップが終わったところで、1分間のアイデアピッチです。22人の参加者が、事前に考えてきたビジネスアイデアを発表します。発表後はお互いに情報収集しながら「一緒にやってみたい!」と思うアイデアに投票をします。投票しながらチームメンバーを集め、9つのチームが結成されました。

ミニゲームでチームビルディング

ミニゲームでチームビルディング

静音モータを使った猫のしっぽ

静音モータを使った猫のしっぽ

2日目

3Dプリンターも用意

3Dプリンターも用意

2日目、同じく百年記念館の3階に会場を移し、朝9:00からスタートです。この日のために3DプリンターやKinect(身体の動き、ジェスチャー、音声などにより操作する機器)が運び込まれ、テクノロジーな雰囲気を醸し出しています。文具も運び込まれ、試作品作りの環境も整えられています。美味しい朝食をしっかり摂ったところで、今回のイベントを進行するドン・ヨル・リー氏によるプレゼンテーションです。リー氏は軽妙に、SWが目指すものや、審査基準について説明を行いました。

その後、さっそく作業開始。それぞれのチームに分かれて、熱い議論が始まりました。午後からは、12名のビジネスコーチや技術コーチが来て、それぞれの専門的な観点から指導してくださいました。テクノロジーを謳っているだけあって、技術コーチがついているところがこのSWTTの特徴です。もちろんビジネスの面からも、強力かつシビアなフィードバックが飛び出しました。

試作品を開発中

試作品を開発中

また、SWでは「試してみる」ことも重要視しています。用意されたツールや文具を使って試作品を作るチームや、アプリケーションのモックアップ(模型)を作るチームもいました。中には渋谷まで行って30名に試作品のインタビューをした強者チームも。この日は21時で終了でしたが、会場が気に入ったのでここに住みたいと言い出したチームや、場所を近くのお店に移して深夜まで議論したチームもありました。

3日目

そして3日目。朝食でしっかり目を覚まして顧客検証の続きを行います。最終プレゼンテーションは17時から。各チームはビジネスモデルの検証に余念がありません。昨日実施したアンケートを元に試作品に修正を加えるチーム、再度、街に出て現物検証してくるチームなど、さまざまな試行が行われていました。

緊張の最終プレゼンテーション
緊張の最終プレゼンテーション

審査員からの厳しい質問

審査員からの厳しい質問

17時、再び1階に集合です。ずらりと並んだ5人の審査員と、CBECの運営委員、その他大勢のゲストを前にプレゼンテーション開始です。緊張した空気の中、各チームぎりぎりまで発表の準備をし、自分たちのアイデアを説明しました。審査員からは次々と鋭い質問が飛び、ビジネス立ち上げの難しさや厳しさを感じつつも、学びの多い時間となりました。

さて、緊張のプレゼンテーションが終われば優勝発表です。SWTT Vol.3は、東工大精密工学研究所の長谷川研究室から提供された科学技術「紐のみで実装するウェアラブルなボディソニック(身体に装着する体感音響装置)」を利用したチームが優勝しました。本学大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻 修士課程1年 山崎勇祐さんのチームでした。活用の幅の広さとビジネスの可能性が高く評価されての結果です。

優勝チーム(中央が山崎さん)

優勝チーム(中央が山崎さん)

ボディソニックの試作品

ボディソニックの試作品

乾杯で打ち上げパーティー開始

乾杯で打ち上げパーティー開始

表彰式のあとは打ち上げパーティー。見学に来られた福田峰之衆議院議員の音頭による乾杯で開始しました。。そこかしこで参加者とゲストやコーチが熱く語り合ったり、審査員に自分たちのアイデアの改善点を質問したりと、熱気のこもったパーティーとなりました。福田議員もIT戦略推進政策を担当されていることから、参加者と熱心な意見交換をされていました。最後に、リー氏から「SWはこれからも続く」ということと「この体験からの学びを実際の起業に繋げて欲しい」という話があり、みんなで記念写真を撮影して、熱い週末の54時間は幕を閉じました。

盛り上がるパーティー会場
盛り上がるパーティー会場

次回のSWTT Vol.4は2016年6月上旬開催予定です。興味を持った方は、ぜひご参加ください。

集合写真
集合写真

1日目、3日目の写真はアントニー氏(Photolife.comouter)の提供です。

お問い合わせ先

グローバルアントレプレナー事務室
Email : query@cbec.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3475


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