大学院情報理工学研究科計算工学専攻博士後期課程3年(秋山泰研究室)の大上雅史 日本学術振興会特別研究員が、第4回日本学術振興会 育志賞を受賞しました。
同賞は、天皇陛下の御即位20年に当たり、社会的に厳しい経済環境の中で、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援・奨励するための事業の資として、平成21年に日本学術振興会が陛下から賜った御下賜金により、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士課程学生を顕彰することを目的として、平成22年度に創設されました。
受賞者には賞状、賞牌及び副賞として学業奨励金110万円が贈呈されます。授賞式は2月24日(月)に日本学士院にて開催される予定です。
受賞対象となった研究テーマ及び内容:
「立体構造情報に基づくタンパク質間相互作用ネットワーク予測」
今回の受賞をうけ、大上さんは次のようにコメントしています。
「このような栄誉ある賞を頂けたことを大変光栄に存じます。近年の急速な生命科学の進展に伴って、物理学や情報科学をはじめとする周辺分野との融合が重要視されています。私はこれまで生命情報科学(バイオインフォマティクス)の研究に携わり、細胞内のタンパク質群が起こす「タンパク質間相互作用」という生命現象を、本学のTSUBAME 2.5や神戸の「京」といった超並列スーパーコンピュータを活用して網羅的に予測するための高速な計算手法の開発に取り組んできました。本研究は情報科学によって生命科学にアプローチするいわゆる学際領域の研究ですが、このような研究が栄誉ある賞で評価頂けたことを大変嬉しく思います。これまでご指導頂きました秋山泰教授をはじめとする研究室の皆様と、いつも温かく支えてくれた妻および両親に深く感謝致します。」
※公開時タイトルに誤りがありましたので修正いたしました。(「第4回日本学術振興会賞 育志賞」→「第4回日本学術振興会 育志賞」)