東京工業大学資史料館が、リーフレット「発掘!東工大の研究と社会貢献」の第3回と第4回を発行しました。このシリーズでは、東工大発の世界に貢献した研究や発明、発見を紹介しています。
資史料館では、今まで築き上げてきた本学の歴史を学生に知ってもらい、今後の勉学、研究にいそしむ心の育成のため、リーフレットを発行しております。博物館(百年記念館)1階及び本館3階の資史料館では配布もしていますので、ぜひお立ち寄りください。
シリーズ「発掘!東工大の研究と社会貢献」第3回
アンモニア合成を通して人類を支えた人たち
東工大は 驚異的な省エネを実現しつつあるRu触媒発祥の地です。
第3回は、100年前に東工大で研究が始まり、現在もなお新触媒の開発と言う形で受けつがれている「アンモニア合成を通して人類を支えた人たち」について紹介します。
私たちの生存に食料は欠かせません。その食糧生産に不可欠な窒素肥料はチリの硝石に頼っていましたが、それが枯渇し始めた時に、代替法として空気中の窒素(N2)から直接窒素肥料の基となるアンモニア(NH3)を工業的に生産することに成功したのが有名なHaberグループです。本学の初代図書館長も務めた田丸節朗はドイツ留学中にそのグループの一員として活躍しました。
そして2015年は、その論文が確定してから100周年にあたり、東工大では現在に至るまで、アンモニア合成用の新しい触媒の開発と高性能化の研究が続けられています。
シリーズ「発掘!東工大の研究と社会貢献」第4回
フグと東工大
大岡山で繰り広げられたフグ毒との闘い
すずかけ台で花開いたフグの研究
第4回では「フグと東工大」の関わりについて、紹介します。
フグ毒は古くから人類特に日本民族を悩ませてきました。1950年にフグの猛毒テトロドトキシンの結晶化を成し遂げた横尾晃が、フグ毒の研究を始めたのは大岡山キャンパスの本館3階55号室でした。しかし、東工大の大岡山キャンパスで「フグ毒の化学的研究」が革新的な転換を迎え、後にすずかけ台キャンパスでフグ自身が体内から毒を排出する仕組みが発見されたことはあまり知られていません。現在でも、すずかけ台の生命理工学研究科でフグは飼育されており、研究成果を上げています。
お問い合わせ先
東京工業大学博物館 資史料館部門
Email : centshiryou@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3340
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- 12月16日10:50 注記に誤りがありましたので、削除しました。