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リサーチリポジトリシステムT2R2の論文公開件数が5,000件を突破!

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4月20日、T2R2システムにて学外公開されている論文等の本文ファイルが5,000件を突破しました。

T2R2システム(Tokyo Tech Research Repository)は、東工大の学術研究論文等の一元的な蓄積・管理・発信を目的としたシステムです。東工大所属の全ての研究者が執筆した学術研究論文等の書誌情報や、PDFファイル形式の論文本文を登録・保存・公開するための機能を備えています。また、T2R2システムに登録された論文・著書は、T2R2システムの検索サイトを通して、広く学内外の利用者による検索・閲覧が可能です。

5,000件目の論文を登録した髙橋篤司教授(工学院)に、T2R2で公開している論文について聞きました。

LELECUT(描いて描いて消す)
LELECUT(描いて描いて消す)

論文名
著者名
Yukihide Kohira, Chikaaki Kodama, Tomomi Matsui, Atsushi Takahashi, Shigeki Nojima, Satoshi Tanaka
掲載誌
Journal of Micro/Nanolithography, MEMS, and MOEMS(JM3)
巻号頁
Vol. 15 No. 2 pp. 1-7

論文の概要を教えてください

髙橋篤司教授
髙橋篤司教授

集積回路の製造では、光露光装置で回路パターンをウエハ上に転写し、エッチングによりウエハ上に回路パターンを形成します。しかし、現在、大量生産に用いられる光露光装置では、波長193ナノメートルのArFエキシマレーザーが光源として主に用いられており、線幅、線間隔が数十ナノ以下の微細な回路パターンをウエハ上に形成することは原理的に不可能であるため、これを形成するために様々な製造方法が用いられます。その中の一つが、この論文が対象とするLELECUTと呼ばれる製造方法です。LELECUTでは、露光・エッチング工程(LE)を2回繰り返しウエハ上にパターンを形成(LELE)したのち、3回目の露光・エッチング工程でパターンの一部を除去(CUT)することで、線幅、線間隔が数十ナノ以下の微細な回路パターンの形成を実現します。このとき、それぞれの露光・エッチング工程で形成されるパターンは、露光・エッチング工程で形成できるための条件を満たさなければならないだけでなく、工程間の合わせズレの影響を最小限に抑えることが求められます。この論文では、LELECUTのための、合わせズレに強いパターン分割を、半正定値計画緩和法を用いて効率よく求める手法を提案しました。

T2R2システムで公開されたファイルをどのような方々に読んでいただきたいですか

最先端の集積回路製造技術に関する論文誌に掲載された論文ですが、リソグラフィ関連の技術に興味を持たれている方だけでなく、アルゴリズムなどに興味を持たれている方にも是非読んでいただきたいと思います。

今後の研究活動のご予定を教えてください

理論面と実用面の両方から様々な次世代リソグラフィ技術を分析することで、次世代リソグラフィ技術にマッチした実用的な集積回路設計フローが構築できるよう研究していきたいと考えています。

本学では、今後もT2R2システムを通じ、東工大の研究成果を世界へ向けて発信していきます。

お問い合わせ先

リサーチリポジトリWG(事務担当)

Tel : 03-5734-2099


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