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「平成28年度 創造性育成科目 事例発表会」開催報告

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12月6日に大岡山キャンパス西5号館レクチャーシアターで創造性育成科目の事例発表会が実施されました。

創造性育成科目とは、課題や解決方法を教員から一方的に与えるのではなく、学生自らが能動的・発見的に学習する機会を設け、新しいものや技術、アイディアを生み出すための創造力を育むための工夫を行っている講義科目のことです。

「金属工学創成プロジェクト」の事例発表

「金属工学創成プロジェクト」の事例発表

第5回目となる今回は、前半には、系・コース・学科での良い講義事例を共有することを目的に、「金属工学創成プロジェクト」、「社会・人間科学多文化関係構築演習」、「国際開発工学コロキウム」、「電気電子工学創造実験」の4件の事例発表が行われました。

担当教員が各講義の概略を説明した後、実際に受講した学生が当時の講義風景、講義に対する感想を交えた体験談を発表しました。

各講義における学生たちの工夫が伝わってくる発表が続き、良い事例を共有するという本会の意図が十分満たされた事例発表となりました。

「社会・人間科学多文化関係構築演習」の事例発表
「社会・人間科学多文化関係構築演習」の事例発表

「国際開発工学コロキウム」の事例発表
「国際開発工学コロキウム」の事例発表

後半には、「学生が主体的に学修に取り組むために」をテーマにパネルディスカッションが行われました。教育革新センターの田中岳教授の進行により、今回事例発表を行った科目の担当教員である小林郁夫准教授、猪原健弘教授、江頭竜一准教授、水本哲弥教授の4名に加えて、ものつくり教育研究支援センター長の山田明教授がパネリストとして参加しました。

学生が主体的に学修に取り組むためにどのような工夫を行っているかなどについて、各系・コースの垣根を越えた活発な議論が交わされました。

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの様子

今回のパネルディスカッションでは、主体性や創造性の涵養が各事例で行なわれていることが明らかだったため、あえて「主体性とは?」や「創造性とは?」などの概念的な質問はせず、討論では次のような視点にフォーカスして意見交換が行われました。

  • 授業における工夫(前もって意図したもの、期せずして結果そうなったもの)
  • 授業の実際の場面における学生の意欲(当事者意識やモチベーション)の差・むら、その高め方やケア
  • 必修科目と選択科目での差異(選択科目は意欲が高い学生が履修するのではないか)

討論することで発露されたと思われるユニークな発言としては、

  • 授業の入り口(導入)を丁寧にするものの、教えすぎないようにする
  • 複数の教員で担当する場合は担当者間のコミュニケーションが大切である
  • 学生たちが自己決定する機会こそがとても大事である
  • 現場と関連づけたレクチャーの時間が必要である

などがあり、パネルディスカッション自体が創造性を育む豊かな意見交換の場となりました。

発表会後に行われた参加者へのアンケートでは、

  • 他の系・コースの事例を知ることができ、参考になった
  • 学生主体の発表であったため、学生の率直な意見や感想が聞けたのが良かった
  • どの科目も学生主体で進めているところが参考になった
  • 今後の授業の改善につながるヒントが多く手に入れられた

といった意見があり、大変好評を得ていることがわかりました。

ポスター見学の様子

ポスター見学の様子

発表会後には、ものつくり教育研究支援センターで平成28年度創造性育成科目のポスター見学および懇親会が行われました。

リラックスした雰囲気の中、各科目の講義の実施状況や特色について情報共有を行うとともに、さまざまな分野の教員及び学生が本学の教育について意見交換を行いました。

これらのポスターは、引き続きものつくり教育研究支援センター(大岡山キャンパス南2号館1階)に展示されています。

創造性育成科目は毎年、系、コース、専攻、学科から申請を受け、登録・選定を行っております。平成28年度の登録科目ついては、下記のページをご覧下さい。

お問い合わせ先

学務部 教務課 教育企画グループ

Email : kyo.kyo@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-7603


BS-TBS「夢の鍵」に工学院の鈴森康一教授が出演

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工学院 機械系の鈴森康一教授が、BS-TBS「夢の鍵」に出演します。「夢の鍵」は、強い志を持って世界に通用するモノづくりをする人たちを紹介する番組です。

鈴森教授と人工筋肉を使った筋骨格ロボット
鈴森教授と人工筋肉を使った筋骨格ロボット

鈴森康一教授のコメント

私の研究室で開発した人工筋肉と、その成果を活用した東工大発ベンチャー、株式会社s-muscle(エスマスル)について約1か月にわたる継続取材を受けました。開発の思い出、東工大での研究、社内の打ち合わせ、岡山の製紐工場での生産現場、大手メーカとの共同製品企画等々、撮影は多岐に及びました。どんなふうに30分の番組にまとまるのか、ちょっとした不安と期待が入り混じっています。ぜひご覧ください。

  • 番組名
    BS-TBS「夢の鍵」
  • 放送予定日
    2017年1月14日(土) 17:30 - 18:00

関連動画(字幕:英語)

多繊維型人工筋肉で駆動される筋骨格ロボット

20mの長いロボットアーム ―バルーン型ジャコメッティアーム―

軽量でスリムな6脚ジャコメッティロボット

工学院

工学院 ―新たな産業と文明を拓く学問―
2016年4月に新たに発足した工学院について紹介します。

工学院

学院・系及びリベラルアーツ研究教育院outer

問い合わせ先

東京工業大学 広報センター

Email : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975

東京工業大学地球生命研究所・東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 一般向けイベント「起源への問い」を開催

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2017年1月22日(日)、東京大学伊藤謝恩ホールにおいて、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)と東京工業大学地球生命研究所(ELSI)との第2回目となる合同一般講演会「起源への問い」を開催します。

宇宙・地球・生命…その起こりはどのようなものだったのでしょう。私たちは歴史のなかで、たえずこの問いに向き合ってきました。

本講演会では宇宙・地球・生命の起源について、今どこまで解き明かされているかその最先端のサイエンスをわかりやすくお話しするとともに、起源を問うとはどういうことなのかという根源的な話題について、サイエンティストと哲学者が対話します。

日時
2017年1月22日(日) 13:00 - 16:30(開場12:30)
会場
主催
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構・東京工業大学地球生命研究所
対象
高校生以上
参加費
無料
定員
  • 400名
  • 応募多数の場合は抽選となります。
  • 抽選は、高校生、初回参加者、既参加者の枠を設け、各枠内で行います。
  • 抽選の結果は、当選・キャンセル待ち・落選のいずれかをお知らせいたします。
  • キャンセル待ちでお知らせした方には、当日のキャンセル待ちをご案内いたします。
申し込み
応募フォームouterをご利用ください。
締め切り:1月9日
通知
決定の通知は1月10日にご連絡いたします。

第2回 ELSI/Kavli IPMU 合同一般講演会「起源への問い」ポスター

お問い合わせ先

東京工業大学地球生命研究所 ELSI広報室

E-mail : event@elsi.jp
Tel : 03-5734-3163

キューバ国家評議会の科学顧問が東工大を訪問

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(左から)原教授、マイレン・リベロ経済・商務参事官、三島学長、カストロ・ディアスバラールト科学顧問 安藤理事・副学長、水野国際部長、青木国際連携課長 (左から)原教授、マイレン・リベロ経済・商務参事官、三島学長、カストロ・ディアスバラールト科学顧問
安藤理事・副学長、水野国際部長、青木国際連携課長

2016年9月30日、キューバ国家評議会のフェデル・カストロ・ディアスバラールト科学顧問が東工大を訪問し、三島良直学長、安藤真理事・副学長(研究担当)と懇談をしました。懇談には、在日本キューバ大使館のマイレン・リベロ経済・商務参事官、本学物質理工学院の原正彦教授、水野俊晃国際部長らが同席しました。

親日家として知られるカストロ・ディアスバラールト科学顧問は、度々日本を訪れていますが、京都で開催されたSTSフォーラム(科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム)への出席を目的とした来日にあわせて、今回初めて東工大を訪問しました。

懇談は、三島学長による東工大の概要説明で始まり、昨年4月に本学の研究所、研究ユニット、研究センターを統括した新組織「科学技術創成研究院(IIR)」を中心とした説明が行われました。

原子力の専門家として、1980年代のキューバの原子力プログラムの運営を担当してきたカストロ・ディアスバラールト科学顧問は、特にIIR配下にある「原子燃料サイクル研究ユニット」や「先導原子力研究所(LANE)」に高い関心を示し、その研究内容について多くの質問をしました。三島学長は、「原子燃料サイクル研究ユニット」では原子力発電に伴う原子燃料サイクルで排出される高レベル廃棄物の処理・処分工程の技術開発を、LANEでは、廃炉や放射線の活用、原子力の安全とセキュリティ、革新的な原子力システムの研究を行っていることを説明しました。

懇談後、一行は地球生命研究所(ELSI)を訪問し、生命の起源に関する化学進化実験の施設等を見学しました。カストロ・ディアスバラールト科学顧問は、現在キューバのハバナに建設中のナノテクノロジー研究センターについての話をしながら、同行した原教授に「単一分子が、どのように鉱物の表面を認識して、選択的に吸着するか」など、ナノテクノロジーを用いた新しい実験系について熱心に質問していました。また、世界中の第一線の研究者が多く在籍しているELSIの国際的な研究環境にも興味をもたれ、キューバの研究所にも同じような環境を作りたいと話しました。

原教授(右)による説明を聞くカストロ・ディアスバラールト科学顧問(左)
原教授(右)による説明を聞くカストロ・ディアスバラールト科学顧問(左)

平成29年度大学入試センター試験を「東京工業大学」で受験される方へ

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平成29年度大学入試センター試験

試験日
平成29年1月14日(土)~ 1月15日(日)
会場

東京工業大学試験場は以下の2つの会場があります。お間違えのないように今一度ご確認ください。

1.
大岡山試験場 / 大岡山キャンパス
2.
田町試験場 / 田町キャンパス(附属科学技術高校)
期間中は、上記キャンパス内への受験生および試験関係者以外の立ち入りを制限しております。

注意事項

所定の試験日程による試験実施が困難になるような不測の事態が発生した場合、「高校生・受験生向けサイト」の新着入試情報で情報発信しますので、定期的に確認をお願いします。

試験場へのアクセス

大岡山試験場 / 大岡山キャンパス

東急大井町線・目黒線「大岡山駅」下車1分

  • 改札を左手に出て、マクドナルド前の信号を渡るとすぐに正門があります。

田町試験場 / 田町キャンパス(附属科学技術高校)

JR山手線・京浜東北線「田町駅」下車2分

  • 芝浦口(東口)方面に進み、エスカレーターを降りてすぐ右手に正門があります。

地下鉄都営三田線「三田駅」下車5分

  • A4口を出て、JR田町駅方面へ。以下同上。

なお、試験室等の詳細を記載した試験場案内については、平成29年1月13日(金)に「高校生・受験生向けサイト」の新着入試情報に掲載いたしますので、確認をお願いします。

平成29年度大学入試センター試験を「東京工業大学」で受験される方へ

第2回東京工業大学COIシンポジウムを開催

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11月24日、大岡山キャンパス内の東工大レクチャーシアターにおいて、第2回東京工業大学COIシンポジウムを開催し、企業や大学、COI関係者など約200名が参加しました。

会場の東工大レクチャーシアター

会場の東工大レクチャーシアター

東工大では「『以心電心』ハピネス共創社会構築拠点」(以下、東工大COI)が、文部科学省・科学技術振興機構による「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」のCOI拠点に採択されています。

革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)は、『10年後、どのように「人が変わる」のか、「社会が変わる」のか、その目指すべき社会像を見据えたビジョン主導型の研究開発プログラム』をコンセプトとし、既存の概念を打破し、これまでにない革新的なイノベーションを創出するイノベーションプラットフォームを日本国内に整備することを目的としたプログラムです。COIとは、Center Of Innovation の頭文字をとったものです。

本シンポジウムは、COI STREAMのビジョン2が掲げる「豊かな生活環境の構築(繁栄し、尊敬される国へ)」の一環として、その活動を広く一般に知ってもらうことを目的として開催されているものです。今回は、「ハピネス共創社会-人と技術の新たな共生を求めて-」をテーマに、新たな試みとして、会場の誰もが参加できる全体討議の場を設けて行われました。

司会の小田研究リーダー
司会の小田研究リーダー

当日は、『以心電心』ハピネス共創研究推進機構(以下、ハピネス機構)の小田俊理研究リーダーの司会で進められました。三島良直学長の開会挨拶に続いて、文部科学省の神代浩科学技術・学術総括官、COI STREAMの小宮山宏ガバニング委員長、同ビジョナリーチームの横田昭ビジョン2ビジョナリーリーダーの挨拶があり、COIの社会的意義やこれまでの東工大COI活動への評価等も含め、今後の活動への期待が述べられました。

  • 開会挨拶をする三島学長

    開会挨拶をする三島学長

  • 来賓の神代科学技術・学術総括官

    来賓の神代科学技術・学術総括官

  • 小宮山ガバニング委員長

    小宮山ガバニング委員長

  • 横田ビジョン2ビジョナリーリーダー

    横田ビジョン2ビジョナリーリーダー

次に、本学リベラルアーツ研究教育院の上田紀行研究教育院長が「『生きる意味』と技術」と題して講演し、幸せは人により、社会により、文化によって異なるものであり、技術がどのようにかかわっていくかが重要であると述べました。また、社会情報流通基盤研究センターの大山永昭センター長は「個人情報保護法と『以心電心』プロジェクト」の中で、個人情報保護について欧米の例を示しながら、日本での望ましいあり方について言及しました。

  • 上田研究教育院長

    上田研究教育院長

  • 大山センター長

    大山センター長

さらに、環境・社会理工学院の野原佳代子教授の講演「サイエンスカフェで語る、人と技術のよい関係―コミュニケーションを起こす翻訳とは」では、一般の方々に『以心電心』のコンセプトを紹介し自由に討論するサイエンスカフェの経験をもとに、「意訳」の重要性や、幸せとは効率を求めるものでなく生活の充実に寄与するものとの見解が示されました。 KDDI株式会社の宇佐見正士理事・技術開発本部長は、「もっと自由に、もっと優しく、もっと楽しく:コミュニケーションの未来を求めて」の中で、将来の社会のニーズと技術開発の可能性を示しながら、未来社会への展望を述べました。

  • 野原教授

    野原教授

  • KDDIの宇佐見理事・技術開発本部長

    KDDIの宇佐見理事・技術開発本部長

講演をする富士ゼロックスの有馬エグゼクティブ・アドバイザー
講演をする富士ゼロックスの有馬エグゼクティブ・アドバイザー

最後の講演として、富士ゼロックス株式会社エグゼクティブ・アドバイザーで、国連グローバル・コンパクトのボードメンバーである有馬利男氏が「2030年に向けて世界的な優先課題および世界のあるべき姿」をテーマに話しました。 国連グローバル・コンパクトは、各企業・団体が社会の良き一員として世界の諸問題(気候変動、エネルギー、貧困等)に取り組む枠組みで、2030年までに共通のゴールを達成することを目指しています。これに対応して、企業活動は事業のすべてのプロセスに責任を持ち、持続的な経営とイノベーションを目指すべきであると、有馬氏は主張しました。

講演に続いて、会場からの質問に対してCOI関係者や講演者が意見を述べ、お互いの理解を深めたり、新たな方向性を見出すヒントを探ったりすることを目的とした全体討論会が行われました。意見の中には、「東工大COIが目指す4つのサービスがあれば人は本当に幸せになれるのだろうか、かえって真意が伝わらず誤解を生じるのではないか」、「『以心電心』が単なるコミュニケーションツールではなく創造性を生み出すことにつながるようなことも検討すべきではないか」、「実際の生活の場で人を助けようとした場合その善意が相手にうまく伝わるのか」など、今後の東工大COIにおける研究に役立つ貴重かつ多様な意見が出されました。

全体討論の様子

全体討論の様子

本シンポジウムの締めくくりとして、安藤真理事・副学長(研究担当)が挨拶に立ち、COI活動に対する本学としての支援と参加者への感謝の意を表し閉会しました。

閉会挨拶をする安藤理事・副学長(研究担当)

閉会挨拶をする安藤理事・副学長(研究担当)

お問い合わせ先

東京工業大学 『以心電心』ハピネス共創研究推進機構

E-mail : coi.info@coi.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3562

2016年度蔵前特別賞・蔵前ベンチャー賞授賞式 開催報告

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12月1日、2016年度蔵前特別賞・蔵前ベンチャー賞の授与式、記念講演会が大岡山キャンパスのディジタル多目的ホールにて開催されました。

前列左より受賞者 黒澤広一総務部長(大隅良典栄誉教授代理)、道家達将名誉教授、土屋清美氏、藤代真一氏、中田周一氏、今城康隆氏 後列左より谷明人経済産業省技術総括審議官、三島良直学長、石田義雄蔵前工業会理事長

前列左より受賞者 黒澤広一総務部長(大隅良典栄誉教授代理)、道家達将名誉教授、土屋清美氏、藤代真一氏、中田周一氏、今城康隆氏
後列左より谷明人経済産業省技術総括審議官、三島良直学長、石田義雄蔵前工業会理事長

蔵前ベンチャー賞は2007年、蔵前特別賞は2009年に、東工大の全学同窓会である蔵前工業会が設置した賞です。蔵前ベンチャー賞は、高い経営理念を持って新しい技術・サービス・製品・ビジネスモデル等を事業化することにより、新しい市場や雇用を創造した東工大発もしくは東工大卒業生によるベンチャーを表彰しています。一方、蔵前特別賞は、社会の進歩に顕著に貢献した個人または企業を表彰しています。

蔵前ベンチャー賞がベンチャー・中小企業の革新、活性化の一助となること、また蔵前特別賞により、本学卒業生や本学教員の多方面での活躍や社会貢献を多数の方に知っていただく機会となることが期待されます。

今年度の蔵前特別賞は、大隅良典栄誉教授と道家達将名誉教授が受賞しました。大隅栄誉教授は、2016年のノーベル生理学・医学賞を受賞されています。また道家名誉教授は、東工大の優れた実績と良き伝統を後進に伝えることに大いに貢献したことに対し、授与されました。

蔵前ベンチャー賞を受賞した、株式会社Sound-F、株式会社シンクロ・フードの2社は、IT技術を活用してまったく新しいビジネスモデルに挑戦し、次々と実績を上げています。株式会社クロイツ、株式会社EMEの2社は、自社の技術開発力によってその分野で世界一の、オンリーワン企業に成長しました。受賞された4社はバラエティに富み、いずれも個性的でものづくりベンチャーの模範となる活躍をみせています。

当日は授与式に引き続き、両賞の受賞者による記念講演会が行われ(大隅栄誉教授は欠席)、その後は会場をコラボレーションルームに移して交流会が催されました。

講演会参加者は110名(うち学生13名)、その後の交流会参加者は88名(うち学生9名)と大変盛況となりました。交流会では、講演者を中心にして会話の輪が広がり、活発な交流がなされました。

蔵前特別賞

受賞者

大隅良典氏 東京工業大学栄誉教授

受賞理由

細胞が自らのタンパク質を分解して再利用する「オートファジー」(自食作用)の仕組みを解明した。この仕組みは、細胞で構成されるあらゆる生物における課題に新たな道を切り開き、ヒトにおいてもがんや神経疾患等に対するこれまでと異なった治療への道が期待されるなど、新たな医療分野へ大きく貢献するものである。

受賞者

道家達将氏 東京工業大学名誉教授、博物館特命教授

  • 1951年名古屋大学化学科卒
  • 1973年東工大教授
  • 1989年東工大名誉教授

受賞理由

江戸後期の植物学者、化学者宇田川榕菴(うだがわようあん)や古代製鉄の科学史・技術史研究と、益子焼やフェライト、水晶振動子、光ファイバーなど東工大の誇るべき研究成果を広く世界に広報・啓蒙しIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers、米国電気電子学会)による遺産認定や著名な学術賞等をこれらの研究者にもたらすことに大きく貢献した。

蔵前ベンチャー賞

株式会社Sound-F

代表取締役社長(創業者)土屋清美氏 1982年東工大(応用物理)卒、2006年創業

受賞理由

金融とITの専門知識を活用し金融ソリューションの基盤ソフトの開発に着実な事業展開を行っている。フィンテックの新サービスを次々に生み出す新しい時代をリードするベンチャーとして活躍が期待される。

株式会社シンクロ・フード

代表取締役(創業者)藤代真一氏 1997年東京理科大学卒、1999年東工大(物質科学創造専攻)卒、2003年創業

受賞理由

飲食店の出店・運営に関わる業務を、インターネットを活用して効率化する新しいビジネスモデルを企画・実現している。飲食店.comの会員は累計で10万人に近づいている。2016年9月東証マザーズ上場。

株式会社クロイツ

代表取締役会長(創業者)中田周一氏 1970年東工大(生産機械)卒、1989年創業

受賞理由

「バリ取りの全てを工学する」を開発理念とし、バリ取りロボットおよび刃具を独自開発して事業を拡大した。この分野の圧倒的な世界トップメーカーとして一層の発展が期待される。

株式会社EME

代表取締役(創業者)今城康隆氏 1963年東工大(機械)卒、1996年東芝退職後、創業

受賞理由

真空ミキサーのパイオニア。独自の自転/公転、真空攪拌脱泡並びにシリンジ充填機を開発し国内外の液晶メーカーに独占的に納入。対象分野を液晶からLED、太陽電池、燃料電池、医療分野等に拡大中。

「ビジネスの道は弓道にあり」ゴディバ・ジャパンのジェローム・シュシャン社長が講演

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12月7日、日本語・日本文化科目「日本語2・4」の授業の一環として、ゴディバ・ジャパン株式会社のジェローム・シュシャン代表取締役社長から外国人留学生に向けた講演を開催しました。

「日本語2・4」はリベラルアーツ研究教育院の山元啓史准教授らが担当する、海外から東工大に留学している外国人留学生が日本語、日本文化を習得するための授業です。

満員の外国人留学生の前で講演がスタート
満員の外国人留学生の前で講演がスタート

シュシャン氏は、ゴディバ・ジャパン株式会社の経営を立て直し、5年で売上を2倍にしました。日本支社のフランス人トップとして、弓道という日本の武道を身につけることで、日本人の心や日本の精神をうまく取り入れ、大きな目標を達成させた実力者です。

弓道の身振り・手振りを交えて話すシュシャン氏
弓道の身振り・手振りを交えて話すシュシャン氏

講演はすべて日本語で行われました。シュシャン氏が日本企業の経営者として日本語で講演をこなすことは、外国人留学生にとっても大変勇気づけられるものだったようです。

講演内容は、シュシャン氏の著書「ターゲット」に沿ったものでしたが、さまざまな趣向を凝らした演出があり、講演は大変盛り上がりました。弓道をするビデオの映写、弓道になぞらえた格言・提言・思想の紹介、実際に身振りを加えた実演、最後にゴディバ・ジャパンのチョコレート商品を一切見せないCM戦術の説明など、参加者の意表を突くものばかりでした。

また、「目標を目指すことだけを考えてはいけません。正しいことをひとつひとつ続け、その結果として単に目標達成があるはずです」という言葉は、すべての留学生の胸に温かく響いたようです。

人の縁が大切と話すシュシャン氏
人の縁が大切と話すシュシャン氏

紹介された格言の1つで、「成果を目的に動いてはいけない」の意味
紹介された格言の1つで、「成果を目的に動いてはいけない」の意味

講演後には外国人留学生からはさまざまな質問が寄せられ、シュシャン氏は時間の限り答えていました。

紹介された格言の1つで、「正しいことをすると必ず当たる」の意味
紹介された格言の1つで、「正しいことをすると必ず当たる」の意味

続いて、リベラルアーツ研究教育院の上田紀行研究教育院長から講演へのお礼の言葉と、「リベラルアーツとは弓道そのものであり、人間を自由にして芸を磨くものです」とのメッセージが語られ、シュシャン氏もそのメッセージに頷き、今後も東工大にてさまざまな形で講演することを約束しました。

最後に、写真撮影、サイン会、コーヒーセッション、ゴディバのチョコレートを楽しみ、あっという間の講演・懇談会となりました。

(右から)上田研究教育院長、シュシャン氏、山元准教授
(右から)上田研究教育院長、シュシャン氏、山元准教授

リベラルアーツ研究教育院

リベラルアーツ研究教育院 ―理工系の知識を社会へつなぐ―
2016年4月に新たに発足したリベラルアーツ研究教育院について紹介します。

リベラルアーツ研究教育院(ILA)outer

学院・系及びリベラルアーツ研究教育院outer

お問い合わせ先

リベラルアーツ研究教育院 山元啓史

Email : yamagen@ila.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2324


東工大リベラルアーツ研究教育院講演会~NewsPicks 佐々木紀彦編集長による「日本3.0」~

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東京工業大学リベラルアーツ研究教育院主催の講演会を開催します。

講演者は、「東洋経済新報社」の若手敏腕編集長から、新興ネットメディア「NewsPicks」(※)の編集長に転身した佐々木紀彦氏。
新聞、雑誌など紙媒体の記者、編集者からネットメディアへというキャリアのトレンドを切り開いた第一人者が、技術とビジネス、メディア、スタートアップ、キャリア、教養、留学について縦横無尽に語ります。

「NewsPicks」は、経済情報に特化し、自らが指定した業界専門家やユーザーの勧める記事をそのコメントともにオリジナルの紙面で見ることができる、ニュース共有サービスです。
日時
2017年1月16日(月) 18:00~ (開場17:30)
場所
参加費
無料(予約不要)

リベラルアーツ研究教育院講演会「日本 3.0」 ポスター

リベラルアーツ研究教育院

リベラルアーツ研究教育院 ―理工系の知識を社会へつなぐ―
2016年4月に新たに発足したリベラルアーツ研究教育院について紹介します。

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学院・系及びリベラルアーツ研究教育院outer

お問い合わせ先

リベラルアーツ研究教育院

E-mail : ilasym@ila.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3776 (受付時間 10:30~17:00)

博士後期課程全学説明会 開催報告

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11月28日、29日の2日間にわたって、大岡山キャンパス西5号館レクチャーシアター及びすずかけ台キャンパス大学会館すずかけホールにて、「博士後期課程全学説明会」が開催されました。本説明会は、カリキュラムや支援体制などの情報に加え、博士後期課程に在学中の学生や、博士号取得後に活躍している社会人の声を聞くことによって、本学の博士後期課程への進学(入学)に関する理解を深めていただくことを目的としたものです。

説明をする水本副学長
説明をする水本副学長

説明会は大きく3つのパートで構成され、まず1つ目のパートでは、水本哲弥副学長(教育運営担当)が登壇し、本学の博士後期課程における修了要件やカリキュラム、留学プログラム、経済・研究・キャリア支援や就職状況等の概要について、スライドを用いて説明しました。この一連の説明により、参加者は、博士後期課程において学修・研究する上で必要となる多岐に渡る情報を得ることができました。

2つ目のパートでは、各日共に在学生2名、社会人2名が講演を行いました。在学生講演者は、博士後期課程に進学した背景や目的、現在どのような生活を過ごしているかなどについて語り、社会人講演者は修了後どのようなキャリアを積んだか、博士後期課程での経験が現在どのように活かされているかなど、社会へ出てからの体験について語りました。それぞれの視点から、これから博士を目指す学生に向けて貴重なアドバイスを贈りました。

最後の3つ目のパートでは、2つ目のパートに登壇した在学生及び社会人講演者によるパネルディスカッションが行われました。学生支援センター修学支援部門の伊東幸子教授がファシリテーターを務め、講演内容を踏まえた様々な質問を投げかけて、講演者からざっくばらんな「生の声」を引き出しました。

講演者は各々の立場からアドバイスをしましたが、それらの話の中では共通して次のようなことを強調していました。

  • 博士後期課程在学中の期間は、自分自身でスケジュールを組み立てて好きなことに使える貴重な時間である。就職するとそのような時間を確保することが難しくなる。
  • 博士号は国際的に活躍するために不可欠な、運転免許証のようなものである。
  • 専門分野など自分なりの核となるものを持つことが重要である。
  • 人と人との繋がり、人間関係の幅を広げることが大事である。困ったときには誰かに相談すること。出会いを大切にして運を掴んでほしい。

これらのアドバイスが参加者の心に届き、より多くの学生が本学の博士後期課程で学び、次世代を牽引する人材となることを期待します。

なお、当日の資料は下記をご覧ください。

在学生による講演資料PDF

  • 11/28、11/29 鏡味 沙耶(理学院 地球惑星科学系 1年)
  • 11/28 吉木 均(大学院総合理工学研究科 メカノマイクロ工学専攻 2年)
  • 11/29 辻 理絵子(大学院理工学研究科 国際開発工学専攻 3年)

社会人による講演資料PDF

  • 11/28、11/29 金井 義和(2010年修了)
  • 11/28 中村 史夫(1998年修了)
  • 11/29 勝又 健一(2006年修了)

お問い合わせ先

学務部教務課教育企画グループ

E-mail : kyo.kyo@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-7602

インペリアル・カレッジ・ロンドンとの合同ワークショップを開催

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2016年11月4日、インペリアル・カレッジ・ロンドンと東京工業大学はさらなる連携関係の強化を目指し、「バイオサイエンスとテクノロジーの融合」をテーマに、本学大岡山キャンパスの百年記念館にて両大学合同によるワークショップを開催しました。

これまで、両大学は長年にわたり研究者・学生の交流を行ってきました。2016年3月には全学交流協定を締結し、6月には両大学の学長の面談が実現するなど、より組織的な連携に発展してきています。

参加者による集合写真

参加者による集合写真

ワークショップには、インペリアル・カレッジ・ロンドンから、マーガレット・ドールマン副学長をはじめ、生命化学、遺伝子工学、脳科学、認知神経科学、データサイエンス等の分野を専門とする教員、研究者、学生、職員の総勢20名が参加しました。

また、産業界からも参加があり、株式会社NTTデータ経営研究所の萩原一平研究理事・情報未来研究センター長による基調講演が行われました。

本学からは、岡田清理事・副学長(企画・人事・広報担当)、佐藤勲副学長(国際企画担当)をはじめ、関連分野の教員、研究者、学生、職員の約30名が参加しました。

セッション1

「生命科学と合成生物学(Bioscience and synthetic biology)」、「データサイエンスと複雑性(Data science and complexity)」、「神経科学とロボット工学(Neuroscience and robotics)」の3つのテーマで、それぞれの分野の教員・研究者がプレゼンテーションを行いました。

セッション2

NTTデータ経営研究所の萩原一平エグゼクティブコンサルタントが、産業界の視点からプレゼンテーションを行いました。

ポスター・セッション

百年記念館3階の談話室において、両大学の研究者・学生による研究内容のポスター発表を行いました。

ポスター・セッションの様子

ポスター・セッションの様子

セッション3

セッション1と同様に、3分野毎のグループに分かれ、それぞれのグループで、セッション1・2の内容を踏まえ、今後の連携の具体的な内容について議論を行いました。

セッション4

セッション3での議論の内容を、各グループのリーダーが発表しました。その後、ドールマン副学長およびグループリーダー3名の計4名のパネリストによるディスカッションを行いました。聴講者からも様々な意見、発言があり、今後の具体的な連携・交流の可能性について活発な議論が展開されました。

パネル・ディスカッションの様子

パネル・ディスカッションの様子

本ワークショップを通じて、両大学の構成員間の連携関係を深化させ、また新たな連携関係を構築することができました。今後の両大学間のさらなる連携活動につながる大きなステップとなりました。

生命理工学院

生命理工学院 ―複雑で多様な生命現象を解明―
2016年4月に新たに発足した生命理工学院について紹介します。

生命理工学院

学院・系及びリベラルアーツ研究教育院outer

東工大の研究グループが有機ELディスプレイの電子注入層と輸送層用の新物質を開発

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有機ELディスプレイの電子注入層と輸送層用の新物質を開発
―有機ELディスプレイの製造への活用に期待―

東京工業大学 科学技術創成研究院の細野秀雄教授らは、国立研究開発法人 科学技術振興機構(以下、JST)戦略的創造研究推進事業において、有機エレクトロニクスに適した新しい酸化物半導体を開発しました。

新物質を使った有機ELが光っている様子

図1. 新物質を使った有機ELが光っている様子

有機半導体は電子親和力[用語1]が小さいため、カソード(陰極)から活性層への電子注入の障壁が高く、有機ELディスプレイでは、これがネックになっています。また、カソード(陰極)から活性層に電子を運ぶ電子輸送層に、移動度が大きく透明な物質がないため、その厚さを大きくできないので短絡が生じやすいという課題がありました。

細野教授らのグループは、IGZO-薄膜トランジスタ(TFT)が有機ELディスプレイにも実装され始めたことを受けて、より安定に動作し、しかも低コストで製造できるプロセスを可能にする電子注入層と電子輸送層用の新物質を透明アモルファス酸化物で実現しました。前者としては金属リチウムと同じ低仕事関数[用語2]を、後者では従来の有機材料よりも3桁以上大きな移動度を持つものです。これらの物質を用いると逆積み構造(陰極が下部)でも順積み構造のデバイスと同等以上の性能を持つ有機ELデバイスが実現できることを示しました。

今回開発した透明酸化物半導体は、いずれも透明で化学的にも安定し、室温で大面積の基板上に透明電極であるITO(透明導電膜)と同様に容易に成膜できます。しかも形成された薄膜はアモルファス(非晶質)のため、表面の平滑性にも優れており、ITO電極上に成膜したこれらの薄膜は一括でウエットエッチング処理が可能で、量産性に優れたプロセス構築が可能です。

本研究は、JSTのACCELの一環として行われ、東京工業大学の金正煥博士、旭硝子株式会社(以下、AGC旭硝子) 技術本部商品開発研究所の渡邉暁博士らと共同で行ったものです。

本研究成果は、米国科学誌『Proceedings of the National Academy of the USA』のオンライン速報版に2016年12月27日に公開されました。

研究の背景と経緯

1996年に細野教授らのグループは結晶並みの大きな電子移動度を持つ透明アモルファス酸化物半導体(TAOS)[用語3]の材料設計指針と実例を報告しました。2004年にはTAOSの1つであるIn-Ga-Zn-O(IGZO、通称イグゾー)を活性層とする薄膜トランジスタ(TFT)[用語4]をプラスチック基板上に作製し、約10 cm2/(V・s)の電界効果移動度が得られることをNature誌に発表しました。この移動度は水素化アモルファスシリコンよりも1桁大きく、スパッターリング法[用語5]で容易に大面積の基板上に作製できることから、ディスプレイ分野で大きな反響を呼び、フラットパネルディスプレイ応用を目指した酸化物TFTの研究が世界的に立ち上がる先陣となりました。そして2012年ごろからスマートフォーン、タブレットPC、高解像液晶ディスプレイへの実用化が始まり、2015年から開発当初の目標であったIGZO-TFTで駆動する大型有機ELテレビの生産が本格的に開始されています。

しかし、現在の有機EL[用語6]ディスプレイには改良すべき課題が沢山あります。その1つは、陰極から如何にスムーズに電子を発光層へ運んで注入するかです。これは、有機発光層の電子親和力が一般に3eVよりも小さいのに対して、陰極に使えるアルミニウムなどの金属の仕事関数はこれよりもずっと大きいため、陰極から発光層へ電子を注入するための障壁が高くなってしまいます。また、電子が移動できるn型の有機電子輸送層は、移動度が10-3 cm2/(Vs)以下で、強く着色し光を透過しにくくします。このため、抵抗を低く抑え、光の取り出し効率を低下させないために、輸送層を薄くしなければなりません。しかし、これが原因でピンホールによって陰極と発光層の短絡が生じやすい原因となっています。

また、IGZOなどの酸化物半導体はn型であり、小型OLEDディスプレイの駆動に使われているp型の多結晶シリコン(LTPS)を駆動用TFTとして用いる場合、デバイスの積層(陰極が上部にくる順積み構造)を逆(陰極がボトム)にした方が素子の安定性や焼きつき防止に有利であることは既に知られています(図2参照)。しかし、逆積みにしても有効に働く電子注入層用の物質がこれまで報告されていませんでした。

駆動用TFTと有機ELとの接続

図2. 駆動用TFTと有機ELとの接続

p型シリコンTFTをそのままn型酸化物TFTで置き換えただけでは、TFTのソースが有機ELに接続してしまうので、有機ELに流れる電流(IOLED、発光強度に比例)が有機ELの特性の変動で変わってしまう。これを避けるためには、陰極と陽極の上下を逆転した逆構造が有利になる。

研究成果の内容

今回開発した新物質は、いずれもありふれた元素のみを成分とするアモルファスの半導体物質です。電子注入層用には仕事関数が小さく、同時に安定という相反する特性が要求されます。本研究グループは、2003年に12CaO・7Al2O3(以下C12A7)を用いて、室温で安定な電子化物(エレクトライド)を初めて実現しました。電子化物は、電子がマイナスイオンとして働く物質の総称です。C12A7電子化物は、元のC12A7とは異なり、高い電子伝導性を示すだけでなく、その仕事関数は2.4 eVと金属カリウムに匹敵する小さい値を持ち、素手で触れられるほど化学的に安定です。しかし、その薄膜の作製には900 ℃以上の高温が必要なため、有機エレクトニクスには応用ができませんでした。

同グループは、緻密に焼き固めたC12A7電子化物の多結晶体をターゲット(図3)にしてスパッタ-リング法で室温にて製膜を行ったところ、得られた薄膜はアモルファスであり、結晶C12A7電子化物と同程度の濃度のアニオン電子を含むことを見いだしました。そして、紫外光電子分光によって求めた仕事関数は3.0 eV(電子ボルト)であり、金属リチウムやカルシウムと同程度でした。可視光領域には大きな吸収帯を持たないため、薄膜は無色透明です。アニオン(陰イオン)電子が特定の原子の軌道を占有しないので、その仕事関数が小さいという電子化物の特徴がアモルファスになっても保持されていることが明らかとなりました。

C12A7エレクトライドのスパッターリング用セラミックスターゲット

図3. C12A7エレクトライドのスパッターリング用セラミックスターゲット

また、電子輸送層用としてアモルファス亜鉛シリケート(a-ZSO)を開発しました。この物質は電子移動度が~1 cm2/(V・s)とn型の有機半導体よりも3桁以上大きく、陰極として使われるITO(透明導電膜)やアルミニウムとオーミック(オームの法則が成り立つような)接触します。そして、仕事関数は3.5 eVと既存の酸化物半導体のいずれよりもかなり小さくなりました(図4)。

有機エレクニクスに関係するいろいろな物質の仕事関数

図4. 有機エレクニクスに関係するいろいろな物質の仕事関数

今回、開発したa-C12A7エレクトライドとa-ZSOは、化学的に安定で、かつ仕事関数が例外的に小さい。また、a-C12A7:eのフェルミレベルが有機半導体の最低空軌道の位置に近く、電子注入に有利なことがわかる。

a-C12A7エレクトライドを電子注入層に、a-ZSOを電子輸送層に用いて、逆積みの有機ELデバイスを作製したところ、広く使われているLiF+Alを用いた順積みデバイスよりも優れた特性を示しました(図5)。また、ZSOは移動度が大きく、かつ透明なことから、厚さを1桁大きくしてもEL特性はほとんど影響を受けないので、これによって陰極と発光層とのピンホールによる短絡を防止することができます。

今回開発したa-C12A7:eとa-ZSOを電子注入、輸送層として用いた逆構造の有機EL素子の電流―電圧特性

図5. 今回開発したa-C12A7:eとa-ZSOを電子注入、輸送層として用いた逆構造の有機EL素子の電流―電圧特性

現在、標準的に用いられているLiF+Alを用いた順構造の素子よりも特性が優れていることが明らかである。

今後の展開

今回、有機エレクロニクス用に開発した2種類の透明アモルファス酸化物半導体a-C12A7エレクトライドは仕事関数が小さく、a-ZSOは電子移動度が大きい、しかも化学的に安定という特長を持ちます。室温で透明な薄膜が、ガラスだけでなくプラスチック上にも容易に形成できます。これらの薄膜は透明電極であるITOを付けた大型の基板上にを連続して成膜が可能で、しかも一括でウエットエッチングできるので、量産性に優れた液晶ディスプレイの製造プロセスを有機ELディスプレイの製造に援用できるというメリットもあります。ここでは有機ELへの応用を示しましたが、照明や太陽電池などのデバイスへの展開も期待されます。

なお、本研究成果は、以下の事業・研究開発課題によって得られました。

国立研究開発法人科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業 ACCEL

  • 研究課題名
    :「エレクトライドの物質科学と応用展開」
  • 研究代表者
    :東京工業大学 元素戦略研究センター センター長 細野秀雄
  • プログラムマネージャー
    :科学技術振興機構 横山壽治
  • 研究開発実施場所
    :東京工業大学
  • 研究開発期間
    :2013年10月~2018年3月

用語説明

[用語1] 電子親和力 : 最低非占有分子軌道のレベルと真空準位のエネルギー差。

[用語2] 仕事関数 : 物質表面において、表面から1個の電子を外部に取り出すのに必要な最小エネルギー。固体の内部から真空中に電子を取り出すに必要な最小のエネルギー。この値が小さいほど、電子を外部に放出しやすい。

[用語3] 透明アモルファス酸化物半導体(TAOS) : Transparent Amorphous Oxide Semiconductor。

[用語4] 薄膜トランジスタ(TFT) : 半導体薄膜上に2つの電極(ソートとドレイン)をつけ、その間に誘電体を載せて、それに印加する電圧で、ソースとドレインの間に流れる電流を制御する素子で、回路のスイッチとして機能する。ディスプレイの1画素には最低でも2つのTFTが用いられている。

[用語5] スパッターリング法 : 薄膜化したい物質に真空下・高電圧でイオン化したアルゴンなどを衝突させることで製膜する汎用の技術。量産性に優れていることから、工業的に最も使われている。

[用語6] 有機EL : 有機物の発光層の薄膜を電極で挟み込んだ構造をもち、陽極から正孔、陰極から電子を注入し有機層で再結合させる発光する素子。液晶と異なり電流を流すことで自発光する。次世代ディスプレイの本命と目されている。OLED(有機発光ダイオード)と呼ばれる製品一般も指す。

論文情報

掲載誌 :
Proceedings of the National Academy of the USA
論文タイトル :
Transparent amorphous oxide semiconductors for organic electronics: Application to inverted OLEDs
(有機エレクトニクス用透明アモルファス酸化物半導体:逆積み有機LEDへの応用)
著者 :
Hideo Hosono, Junghwan Kim, Yoshitake Toda, Toshio Kamiya and Satoru Watanabe
DOI :

お問い合わせ先

広報センター

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975

大岡山キャンパス近くに女子寮がオープン

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2017年4月、地上3階建て定員102名の女子寮「洗足池ハウス」がオープンします。

「洗足池ハウス」外観
「洗足池ハウス」外観

自然豊かな洗足池
自然豊かな洗足池

東京工業大学は、2016年4月から新しい教育システムをスタートさせました。「日本の東工大から、世界のTokyo Techへ」というスローガンを掲げ、多様性を重視した教育を充実させる取り組みを行っています。東工大はこの30年で女子学生が4倍ほど増加しています。その女子学生の利便性向上を図るため、また、より多くの理工系大学・大学院を志す女性に東工大を選んでいただき、存分に学んでいただくため、大岡山キャンパスの近くに女子寮を整備しました。

自然豊かで風光明媚な洗足池から徒歩3分の場所にあり、大岡山キャンパスまでは歩いて15分、自転車なら5分で通える絶好のロケーションです。洗足池公園を通り抜けて通学できますので、勉強や研究の合間の息抜きや気分転換にも最適です。

洗足池ハウスはユニット形式の寮であり、1つのユニットが3つの個室とリビングルームで構成されています。キッチンやダイニング、シャワールームなどの共有設備はユニットの外に配置されています。日本人学生と留学生混住型の寮ですので、多様な文化の中での暮らしを通して日々国際感覚を育むことができます。

また、当初から女子寮としてプランニングされているため、シンプルな中にも女性の生活空間を意識したデザインの建物に仕上がっています。室内は白を基調にウッド素材のフローリング仕上げ、各個室には収納スペースや室内干しを設置、ユニット内には洗面台や大きめのシューズボックス、姿見が設置されるなど、女性への心配りが各所に見られます。

ユニット詳細図
ユニット詳細図

ユニット内共用部のリビングルームには洗面台や姿見、大きめのシューズボックスなどを設置
ユニット内共用部のリビングルームには洗面台や姿見、
大きめのシューズボックスなどを設置

第1期入居者の募集を間もなく開始します。募集期間は、在学生の方は2017年1月20日(金)~1月31日(火)、2017年4月入学予定の方は一次募集が2017年3月10日(金)~3月16日(木)、二次募集が2017年3月23日(木)~3月25日(土)です。

詳しくは、「学生寮・住まい」のページをご覧ください。

東工大は、これからも理工系女子を支援していきます。

お問い合わせ先

学務部学生支援課生活支援グループ(学生寮担当)

E-mail : gak.sei@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-7648

取材申し込み先

東京工業大学 広報センター

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975 / Fax : 03-5734-3661

東工大を含む日仏8大学、フランスCNRSによる国際共同研究所の発足調印式を開催

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東京工業大学は、東京大学、東北大学、京都大学と共同で、フランスの国立科学研究センター(CNRS)並びにフランスの4大学(レンヌ第1大学、ナント大学、ベルサイユ大学、メーヌ大学(ル・マン))と合同で、新しい国際共同研究所(LIA)開設のための協定に調印しました(大学側取りまとめ担当はレンヌ第1大学と東京大学)。2016年12月12日の夕刻に東京の駐日フランス大使公邸において、ティエリー・ダナ駐日フランス大使、CNRS物理部門総責任者のニール・ケラー教授立ち合いのもと、三島良直学長(出張のため事前に署名)、安藤真理事・副学長(研究担当)、岡田哲男理学院長が署名をしました。

国際共同研究所(LIA IM-LED):The International Associated Laboratory "Impacting materials with light and electric fields and watching real time dynamics"の略。超短光パルスや電場に対する新しい物質の応答を開拓するとともにその評価システムの開発も行う研究所。

調印式でサインをする安藤理事・副学長
調印式でサインをする安藤理事・副学長

調印式でサインをする岡田理学院長
調印式でサインをする岡田理学院長

ダナ駐日フランス大使(前列左から6番目)、CNRSのケラー教授(前列左から7番目)とともに関係する全大学の主要責任者と安藤理事・副学長による記念写真
ダナ駐日フランス大使(前列左から6番目)、CNRSのケラー教授(前列左から7番目)とともに関係する全大学の主要責任者と
安藤理事・副学長による記念写真

この新形態の国際連携研究所では、日仏の8大学の研究者がCNRSの仲立ちのもと密接に協力していきます。目的は、超高速光パルスと電場(テラヘルツ光など)に応答する新しい機能物質の開拓、並びにそのために必要不可欠である、超高速で発生する物性変化を評価するための新手法を開発する、という2点です。本学からは、理学院の腰原伸也教授(理学院化学系担当、科学技術創成研究院兼務)、沖本洋一准教授、石川忠彦助教、馬ノ段月果さん(理学院 化学系 博士後期課程1年)、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の恩田健研究員(本学 理学国際教育研究流動機構 流動研究員)が参加しています。

腰原教授のプレゼンテーション

腰原教授のプレゼンテーション

調印式に先立ち、午後に駐日フランス大使館ホールで記念シンポジウムが開催されました。駐日フランス大使館のジャック・マルヴァル科学技術参事官から、本協定とそれに基づく新しい形の国際共同研究所への期待が述べられ、その後大学側取りまとめ役(日本側:東京大学の大越慎一教授、フランス側:レンヌ第1大学のエリック・コレ教授)並びに各大学担当者から、本協定に至る歴史的経緯や詳細な学術内容の紹介が行われました。東工大からは腰原教授が、高効率・超高速光情報制御や、光エネルギー変換過程の観測に関する、プロジェクトの研究目標を中心とした研究概要のプレゼンテーションを行いました。

また、参加大学の副学長からそれぞれの大学の特色が紹介されるなど、クリスマスの華やかな飾りがきらめく和やかな雰囲気の中でシンポジウムが進められました。その中で、この協定の源となる日仏大学間協定が、20有余年前に、ポーランドのブロツワフ工科大学のタデウシュ・ミハエル・ルーティー教授(当時。現名誉教授・元学長)の仲立ちで、本学の腰原教授とレンヌ第1大学のヘルベ・カイヨ教授(当時。現名誉教授)の間で始まったという話題が出ました。その後この交流が、他の多くの分野の学内外関係者の協力によって、全学交流協定やエラスムスプログラム(MaMaSELF:Master in material science exploring large scale facilities(大規模研究施設を用いた物質科学分野研究に携わる修士課程人材育成プログラム))の一部参加へと発展した経緯が、レンヌ第1大学のコレ教授から紹介されました。

クリスマスツリーが飾られた大使館ホールでのシンポジウム参加者集合写真
クリスマスツリーが飾られた大使館ホールでのシンポジウム参加者集合写真

祝賀カクテルパーティーで歓談する参加者

祝賀カクテルパーティーで歓談する参加者

調印式に引き続き、大使公邸で大使主催の盛大な祝賀カクテルパーティーが開催され、参加者の間では、今後の共同研究、日仏の大学文化の差異、今後の国際協力の進め方など、有意義な議論が夜更けまで行われました。

CNRS東京支部のセシル・浅沼(ブレス代表)(一番左)、フランス大使館科学技術参事官のマルヴァル博士(右から2番目)、フランス側大学とりまとめ役のレンヌ第一大学コレ教授(一番右)ら
CNRS東京支部のセシル・浅沼-ブレス代表(一番左)、
フランス大使館科学技術参事官のマルヴァル博士(右から2番目)、
フランス側大学とりまとめ役のレンヌ第一大学コレ教授(一番右)ら

本協定の礎を築いてきたメンバー:左から東工大の森健彦教授、CNRSのケラー物理部門総責任者、東工大の榎敏明名誉教授、レンヌ第1大学のカイヨ名誉教授
本協定の礎を築いてきたメンバー:左から東工大の森健彦教授、
CNRSのケラー物理部門総責任者、東工大の榎敏明名誉教授、
レンヌ第1大学のカイヨ名誉教授

お問い合わせ先

広報センター

Email : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975

東京工業大学社会人アカデミー グローバル産業リーダー育成プログラム 2016年度 Enterprise Engineeringコース(後期)のご案内

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東京工業大学 社会人アカデミーでは、産業のグローバル化に対応できる企業人材を育成することを目的として、グローバル産業リーダー育成プログラム(GINDLE―Global INDustrial LEader)を設置しております。

その中のコースとして、情報システムベンダーあるいはユーザ企業の情報システム関連部署課長レベルおよびシニアコンサルタントを対象にEnterprise Engineeringコース(後期)を開講いたします。

国内外より当該分野に精通する講師陣を招き、ICT(情報通信技術)の利活用に焦点を当てた講義・演習を通じて、企業活動におけるICT活用力を向上させます。

開催概要

Enterprise Engineeringコース(後期)

受講期間
2017年3月3日(金)、4日(土)、10日(金)、11日(土)、17日(金)、18日(土)、24日(金)、25日(土)
受講場所
〒108-0023 東京都港区芝浦3-3-6 東京工業大学 田町キャンパス・イノベーションセンター410教室
定員
20名(※最小開催人数5名)

詳しくは以下の関連情報をご覧下さい。

グローバル産業リーダー育成プログラム(GINDLE)「Enterprise Engineeringコース(後期)」受講者募集のご案内 パンフレット

お問い合わせ先

東京工業大学 社会人アカデミー

E-mail : jim@academy.titech.ac.jp
Tel : 03-3454-8722/8867


英文ニュースレター Bulletin No. 44 配信

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Tokyo Institute of Technology Bulletinは3ヵ月に一度本学が配信している英文ニュースレターです。 東京工業大学の研究成果やニュース記事、学生の活動などを国内外へ広くメールで配信をしております。

この度、Tokyo Institute of Technology Bulletin No. 44 が発行されました。

メールでの配信をご希望の方は申込フォームからご登録ください。

Tokyo Institute of Technology Bulletinは英語で配信を行っていますがコンテンツは全て日英両方でご覧頂けます。

Tokyo Institute of Technology  Bulletin | Research and education at Japan's foremost university dedicated to science and technology

Yoshinori Ohsumi - 2016 Nobel laureate in Physiology or Medicine

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Yoshinori Ohsumi - 2016 Nobel laureate in Physiology or Medicine

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Through Students' Eyes

Tokyo Institute of Technology Bulletin No.44

JSPSが本学の科研費審査委員4名を表彰

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本学教員4名が独立行政法人日本学術振興会(JSPS)より平成28年度科研費(科学研究費助成事業)審査委員の表彰を受け、12月19日に三島良直学長から表彰状が手渡されました。

今回表彰された教員は次のとおりです。

  • 理学院 江口正教授
  • 工学院 植松友彦教授
  • 工学院 安岡康一教授
  • 環境・社会理工学院 岩波光保教授

審査委員の表彰とは

JSPSは、学術研究の振興を目的とした科研費の業務を行っています。

科研費の配分審査は、専門的見地から第1段審査(書面審査)と第2段審査(合議審査)の2段階で行われますが、公正・公平な審査が行わるよう、審査の質を高めていくことは大変重要です。そのため、同会設置の学術システム研究センターにおいて、審査終了後、審査の検証が行われています。

さらに平成20年度からは、検証結果に基づき、第2段審査(合議審査)に有意義な審査意見を付した第1段審査(書面審査)委員を選考し、表彰することとされています。平成28年度は約5,700名の第1段審査(書面審査)委員の中から268名が表彰されました。

学長らとの記念撮影

学長らとの記念撮影

お問い合わせ先

研究企画課研究推進グループ

E-mail : efund@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3806

平成28年度名誉教授懇談会及び職員等の栄誉の祝賀会 開催報告

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11月25日、東工大蔵前会館(Tokyo Tech Front)くらまえホールにおいて、恒例の名誉教授懇談会及び職員等の栄誉の祝賀会が開催されました。

栄誉の祝賀対象者代表挨拶 大隅良典栄誉教授
栄誉の祝賀対象者代表挨拶 大隅良典栄誉教授

当日は、80名以上の名誉教授及び15名の栄誉の祝賀対象者が出席し、盛大に会が催されました。

名誉教授とは、本学を退職した教授のうち、本学の教育上又は学術上の功績があった方に与えられる称号です。また、栄誉の祝賀対象者は、名誉教授及び本学教員の中から、過去1年間にノーベル賞や文化勲章、叙勲、褒章など教育研究活動の功績をたたえる賞もしくは顕彰を受けた方がなります。

祝賀会は、祝賀対象者の紹介・記念品贈呈に始まり、祝賀対象者を代表して、10月3日にノーベル生理学・医学賞受賞が決定した大隅良典栄誉教授の挨拶、新名誉教授の紹介、新名誉教授を代表して武藤滋夫名誉教授の挨拶、三島学長の挨拶と近況報告等の順で進められました。

  • 新名誉教授代表挨拶 武藤滋夫名誉教授

    新名誉教授代表挨拶 武藤滋夫名誉教授

  • 三島学長による近況報告

    三島学長による近況報告

引き続いて、懇談会が行われ、出席者全員和やかな雰囲気のうちに閉会しました。

ノーベル生理学・医学賞2016 特設ページヘ

大隅良典栄誉教授が「オートファジーの仕組みの解明」により、2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。受賞決定後の動き、研究概要をまとめた特設ページをオープンしました。

ノーベル生理学・医学賞2016 特設ページヘ

東工大メディア研究会が2つの日本最大級のソフトウェア開発イベントで最優秀賞を受賞

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11月19日、東京大学武田先端知ビルにて開催されたジャパンハックス2016アワード(JPHACKS 2016 AWARDDAY)において、本学学生により構成されたチームである東工大メディア研究会 TITAMAS (タイタマス)が、最もアイデアに優れた作品に授与される、ベストアイディア(Best Idea)賞を受賞しました。

さらにその他スポンサー賞として AbemaTV 賞、ソフトバンク賞、三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券賞、マイクロソフト イマジン カップ(Imagine Cup)賞、マッシュアップ アワード(MASHUP AWARDS)賞の計5賞も受賞しました。

また、11月26日にTECH LAB PAAKで開催された日本最大級の開発コンテストであるマッシュアップ アワード2016(Mashup Awards 2016)部門賞決勝の学生部門でも、最優秀賞を獲得しました。

受賞式メンバー写真

受賞式メンバー写真

JPHACKSとは

JPHACKSは、全国6都市で開催する、日本最大級の学生向けハッカソンイベント(ソフトウェア開発イベント)で、イノベーターの発掘を目標に、2014年より毎年開催しています。第3回を迎える今回のテーマは、JPHACKSの根本的理念である「イノベーター発掘」であり、過去最多となる約300名の参加者のもと行われました。

Mashup Awardsとは

2006年に始まった株式会社リクルートホールディングスが運営する日本最大級のウェブアプリケーション開発コンテストです。様々なデバイス、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)、ハードウェア、技術をMashup(まぜ合わせ)し、人、企業もMashupをしながら、作品を生み出すことを楽しむものづくりの祭典として注目されています。

受賞内容

視覚障がい者向け白杖型デバイス“Walky”の開発

コンセプト

ここに行ってみたい、そんな散歩の情動を、大切に。日常生活ですべての人々が当たり前のように行う、「散歩」を「テクノロジー」と掛け合わせてみました。

受賞者

  • 佐々木俊亮 (工学部 情報工学科 4年)
  • 長沼大樹 (工学部 情報工学科 4年)
  • 奥村圭祐 (工学部 情報工学科 3年)
  • 岩瀨駿 (工学部 電気電子工学科 3年)
  • 山﨑健太郎 (工学部 電気電子工学科 3年)

受賞コメント

長沼大樹さん (工学部 情報工学科 4年)

今回メンバーのいとこの身近な問題を「ものづくりで解決することができないか」というところから、このプロダクトの開発が始まりました。このような名誉ある賞をいただけたのは、チーム一丸となってものづくりをすることができたからだと思います。まだまだ改善できる点が残っているので、フィードバックをいただきながら、引き続きこの問題の解決に挑戦していきたいです。

東工大メディア研究会 TITAMAS とは

東工大メディア研究会 TITAMAS とは「東工大からもっとポップなカルチャーを」をスローガンとして、2016年に本学学生の有志で設立された非公認サークルです。“Tokyo Institute of Technology Advertisement and Media Art Society.”の頭文字を取って TITAMAS と称しています。「東工大からポップなカルチャーを発信していくためのあらゆること」を活動内容としており、設立して間もない現在は、映像や音楽が中心の「インタラクティブなアート」の制作、またそれを発表もしくは展示するためのイベント開催を行っています。

東工大メディア研究会ロゴ

東工大メディア研究会ロゴ

お問い合わせ先

東工大メディア研究会 TITAMAS

E-mail : media.lab.titech@gmail.com

Tokyo Tech ストックホルム通信(ノーベルウィーク随行レポート)12月9日~12日

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12月10日はアルフレッド・ノーベルの命日であり、ノーベル平和賞を除く各賞の授賞式がスウェーデンで行われます。12月6日から12日は「ノーベルウィーク」と呼ばれ、ストックホルムを中心に各地でノーベル賞を祝う様々なイベントが行われます。大隅良典栄誉教授のノーベル生理学・医学賞受賞決定を受け、ノーベルウィークに合わせて学長をはじめ、本学教職員が現地に同行しました。

ノーベルウィーク前半の様子は東工大ニュース「Tokyo Tech ストックホルム通信(ノーベルウィーク随行レポート)12月6日~8日」をご覧ください。

12月9日 大隅良典栄誉教授が夕食会に参加

ノーベルウィークも4日目となりました。

大隅夫妻は朝食時、時折、2人のテーブルに訪れる研究仲間などと言葉を交わしながら、ゆったりとした時間を過ごしていました。

午前中には、三島良直学長がノーベル博物館を訪れました。昨日、大隅栄誉教授がノーベル博物館を訪れた際にお土産の日本酒をお渡しすることができず、三島学長からお渡しすることとなったためです。博物館長はあいにく不在でしたが、博物館のスタッフにお渡しし、笑顔で受け取っていただきました。

オートファジーの図柄入りの日本酒をお渡しする三島学長
オートファジーの図柄入りの日本酒をお渡しする三島学長

博物館内ショップに並ぶノーベル賞受賞者のハガキ
博物館内ショップに並ぶノーベル賞受賞者のハガキ

昼には、三島学長がNHKの単独インタビューに応じました。三島学長はインタビューの中で、「今回の大隅栄誉教授のノーベル賞受賞を受け、東京工業大学としても若手研究者を支援し大隅栄誉教授のような研究者を育てていく土壌づくりを進めたい」などと話しました。

夜には、ノーベル財団とスウェーデン王立アカデミーが主催する夕食会がノルディック博物館にて開かれました。大隅栄誉教授は笑顔でグランドホテルを出発し、華やかな夕食会を楽しみました。

会場のノルディック博物館
会場のノルディック博物館

夕食会の様子
夕食会の様子

リラックスした表情で懇談する大隅栄誉教授
リラックスした表情で懇談する大隅栄誉教授

12月10日 ノーベルウィークの主要イベント:授賞式と晩餐会に出席

いよいよ本日、ノーベル賞授賞式と晩餐会が行われます。

午前中、大隅栄誉教授は授賞式のリハーサルのため、会場となるストックホルム市内のコンサートホールに向かいました。天気はあいにくの雪でしたが、大隅栄誉教授はリラックスされているように見えました。

お昼を過ぎるとグランドホテルのロビーには、三島学長をはじめ、授賞式・晩餐会に招待されたゲストが燕尾服や華やかなドレス姿で現れ、会場へ向かうバスの出発を待っていました。ゲストが出発した後、大隅夫妻はホテルを出て、授賞式の会場となるコンサートホールに向かいました。

燕尾服で授賞式・晩餐会に臨む三島学長(左)と益科学技術創成研究院長(右)
燕尾服で授賞式・晩餐会に臨む
三島学長(左)と益科学技術創成研究院長(右)

授賞式に向け、ホテルを出発する大隅栄誉教授
授賞式に向け、ホテルを出発する大隅栄誉教授

授賞式の様子 © Nobel Media AB 2016. Photo: Pi Frisk
授賞式の様子 © Nobel Media AB 2016. Photo: Pi Frisk

授賞式の壇上にスウェーデン王立科学アカデミーなどの方々が揃う中、オーケストラの演奏に導かれながらスウェーデン国王をはじめとする王室の方々が入場し、続いてモーツアルトの音楽が流れる中、ステージ中央からゆっくりとノーベル賞受賞者が入場しました。大隅栄誉教授は11月に授与された文化勲章を胸にかけ、微笑みながらの入場です。

ノーベル財団チェアマンによる英語での挨拶の後、大隅栄誉教授は物理学賞、化学賞に次いで3番目にメダルと賞状を受け取ります。ノーベル財団の担当者からスウェーデン語でオートファジーにかかる業績が紹介され、いよいよ英語で大隅栄誉教授の名前が呼ばれました。大隅栄誉教授はステージ中央に進み、スウェーデンのカール16世グスタフ国王からノーベル生理学・医学賞のメダルと賞状を感慨深い表情で受け取り、握手を交わしました。

スウェーデン国王からメダルと賞状が手渡される © Nobel Media AB 2016. Photo: Pi Frisk
スウェーデン国王からメダルと賞状が手渡される
© Nobel Media AB 2016. Photo: Pi Frisk

(左から)物理学賞を受賞した F・ダンカン・M・ホールデン氏、J・マイケル・コステリッツ氏、化学賞を受賞したジャンピエール・ソバージュ氏、J・フレーザー・ストッダート氏、バーナード・フェリンガ氏、大隅栄誉教授、経済学賞を受賞したオリバー・ハート氏、ベント・ホルムストローム氏 © Nobel Media AB 2016. Photo: Alexander Mahmoud
(左から)物理学賞を受賞した F・ダンカン・M・ホールデン氏、J・マイケル・コステリッツ氏、
化学賞を受賞したジャンピエール・ソバージュ氏、J・フレーザー・ストッダート氏、バーナード・フェリンガ氏、大隅栄誉教授、
経済学賞を受賞したオリバー・ハート氏、ベント・ホルムストローム氏
© Nobel Media AB 2016. Photo: Alexander Mahmoud

メダルと賞状を手に © Nobel Media AB 2016. Photo: Pi Frisk
メダルと賞状を手に
© Nobel Media AB 2016. Photo: Pi Frisk

その後、パティ・スミス氏がギターとオーケストラの演奏をバックに、授賞式を欠席した文学賞受賞者のボブ・ディラン氏の名曲「はげしい雨が降る」を感情を込めて歌いました。経済学賞の授与を最後に、スウェーデン国歌の演奏の中、1時間15分ほどにわたる荘厳な授賞式が幕を閉じました。

グランドホテルにてパティ・スミス氏と東工大関係者が記念撮影
グランドホテルにてパティ・スミス氏と東工大関係者が記念撮影

授賞式後は、会場をストックホルム市庁舎の青の間に移して晩餐会が行われました。

晩餐会場のストックホルム市庁舎
晩餐会場のストックホルム市庁舎

晩餐会前の様子
晩餐会前の様子

クラリネットとフルート奏者、オーケストラによるショー(写真奥) © Nobel Media AB 2016. Photo: Alexander Mahmoud
クラリネットとフルート奏者、オーケストラによるショー(写真奥)
© Nobel Media AB 2016. Photo: Alexander Mahmoud

コーラスが響き渡る
コーラスが響き渡る

晩餐会はトランペットのファンファーレでスタートし、王室の方々に続いてノーベル賞受賞者が夫婦揃ってフラワーアレンジメントに彩られた階段を下り、会場中央のテーブルに着席しました。ノーベル財団チェアマンによるスウェーデン国王陛下を称える乾杯の挨拶に続いて、スウェーデン国王によるアルフレッド・ノーベルを称える乾杯挨拶があり、歓談、食事へと進みました。途中、ダンスや歌、クラリネットやフルートの掛け合いなどが織り交ぜられたオーケストラの演奏を含めたエンターテイメント性の高いショーが、晩餐会を盛り上げていました。

主賓席のテーブルセッティング
主賓席のテーブルセッティング

大隅栄誉教授の席
大隅栄誉教授の席

ノーベル賞受賞者からのスピーチもあり、大隅栄誉教授は、司会者のスウェーデン語、日本語、英語による紹介を受けて階段上部に設置された講壇から、3分ほどのスピーチを行いました。自身が日本酒などのお酒を含めて酵母から様々な恩恵を受けていると話すと、会場は和やかな笑いで満たされました。また今後のオートファジー研究の発展や、共同研究者やご家族からのこれまでの多大なるサポートに対する感謝を述べてスピーチを終えました。

三島学長や共同研究者はもちろん、1,300名を超えるゲストも、この日のために準備された料理や食事の合間のコーラスなどを楽しみ、ノーベル賞受賞者を祝福しました。

晩餐会での大隅栄誉教授のスピーチはノーベル財団サイトouterをご覧ください。
授賞式、晩餐会の様子は、東工大ニュース「大隅良典栄誉教授がノーベル賞授賞式・晩餐会に出席」をご覧ください。

ホテルに戻った大隅栄誉教授
ホテルに戻った大隅栄誉教授

約4時間の晩餐会を終えた大隅栄誉教授は、午後11時半頃、グランドホテルに戻って来ました。長く、特別な一日が終わり、ホッとされた表情で部屋に戻りました。

(左から)三島学長、萬里子夫人、大隅栄誉教授、益科学技術創成研究院長
(左から)三島学長、萬里子夫人、大隅栄誉教授、益科学技術創成研究院長

12月11日 大隅栄誉教授が王宮晩餐会に出席

ノーベル賞授賞式と晩餐会を終えて一夜明けましたが、この日も大隅栄誉教授は、朝から報道機関の取材を受けるなど忙しく過ごしました。

午前中、ストックホルム市内にある日本人補習校を訪問しました。大隅栄誉教授は、現地の子ども達を前に疑問を持ち続けることの重要性などを話し、「観る眼 知る喜び」と書いた色紙を日本人補習校に贈りました。

補習校で学ぶ生徒へ講演する大隅栄誉教授

補習校で学ぶ生徒へ講演する大隅栄誉教授

補習校で学ぶ生徒へ講演する大隅栄誉教授

松野文部科学大臣(右)が主催する昼食会での様子
松野文部科学大臣(右)が主催する昼食会での様子

続いて大隅栄誉教授は、松野博一文部科学大臣が主催する昼食懇談会に出席しました。萬里子夫人から「研究生活は決して楽なものではなく、一時は大隅の両親が大変心配した時期もあった。両親は大隅の研究生活が軌道に乗った頃に他界されたが、もし存命だったら、今回の受賞を誰より喜んだであろうと思うと、授賞式では心に迫るものがあった」というお話が印象的でした。

記者からの質問に答える三島学長(写真中央)
記者からの質問に答える三島学長(写真中央)

午後、三島学長が報道各社からのインタビューに応じ、大隅栄誉教授がたびたび発言している若手研究者への支援について、東工大の基金の枠組みを活用して、新たに大隅基金(仮称)の設立を検討していることを明らかにしました。

夕方からは王宮での晩餐会に出席するため、昨日に引き続き、大隅栄誉教授は燕尾服、萬里子夫人も着物で向かいました。

正装で王宮晩餐会へ向かう
正装で王宮晩餐会へ向かう

王宮外観
王宮外観

12月12日 ノーベルウィーク最後のイベントに出席

ノーベルウィークの最終日も、大隅栄誉教授は朝からスケジュールが詰まっていました。

朝には報道各社によるインタビューが行われ、大隅栄誉教授は「若い研究者を支援する基金のようなものを設立したい」と話しました。その後、ノーベルメダルと賞状の受け取りや、歴代受賞者によるサイン帳へのサイン等のため、ノーベル財団へと向かいました。

自身の賞状について説明を受ける大隅栄誉教授 © Nobel Media AB 2016. Photo: Alexander Mahmoud
自身の賞状について説明を受ける大隅栄誉教授
© Nobel Media AB 2016. Photo: Alexander Mahmoud

ノーベル財団が所有する1952年以降の歴代受賞者のサイン帳に名を記す © Nobel Media AB 2016 Photo: Alexander Mahmoud
ノーベル財団が所有する
1952年以降の歴代受賞者のサイン帳に名を記す
© Nobel Media AB 2016 Photo: Alexander Mahmoud

メダルを手に財団内で記念撮影 © Nobel Media AB 2016. Photo: Alexander Mahmoud
メダルを手に財団内で記念撮影
© Nobel Media AB 2016. Photo: Alexander Mahmoud

2016年のノーベル賞受賞者9名と(左からジャンピエール・ソバージュ氏、J・マイケル・コステリッツ氏、デビッド・J・サウレス氏、オリバー・ハート氏、F・ダンカン・M・ホールデン氏、ベント・ホルムストローム氏、バーナード・フェリンガ氏、大隅栄誉教授、J・フレーザー・ストッダート氏) © Nobel Media AB 2016. Photo: Pi Alexander Mahmoud
2016年のノーベル賞受賞者9名と
(左からジャンピエール・ソバージュ氏、J・マイケル・コステリッツ氏、デビッド・J・サウレス氏、
オリバー・ハート氏、F・ダンカン・M・ホールデン氏、ベント・ホルムストローム氏、
バーナード・フェリンガ氏、大隅栄誉教授、J・フレーザー・ストッダート氏)
© Nobel Media AB 2016. Photo: Pi Alexander Mahmoud

午前中、三島学長はストックホルム市内にあるアルフレッド・ノーベルの墓参りをしました。昨日まで降り積もった雪をかき分け、ノーベルの石碑の前に立った三島学長は、「今年は大隅栄誉教授にノーベル賞受賞をもたらしていただき、ありがとうございました。」とお礼を述べたそうです。

三島学長は続いて、東工大からスウェーデン王立工科大学(KTH)に留学中の小塚さん(工学院機械系 修士1年)と金森さん(生命理工学院生命理工学系 修士1年)と懇談し、留学生活を激励しました。2名とも今夏から留学しており、現地で奮闘する様子を話してくれました。

ノーベルのお墓参りをする三島学長
ノーベルのお墓参りをする三島学長

三島学長がKTH留学中の小塚さん(左)、金森さん(右)を激励
三島学長がKTH留学中の小塚さん(左)、金森さん(右)を激励

お昼には、大隅栄誉教授は、カロリンスカ研究所の副所長と昼食を共にしました。夕方には、再びノーベル財団を訪れ、ノーベルウィーク最後のイベントとなるレセプションに参加しました。

長いようで短かったノーベルウィークが終わりました。大隅栄誉教授も「何泊したっけ?」と言うほど、駆け足でしたが濃密な期間を過ごしました。グランドホテルに滞在していた多くのゲストも徐々に帰国していきました。

最後に本学の現地同行者が、大変お世話になったノーベルデスクのソフィアさんに挨拶に行きました。

本レポートの寄稿者(左から黒澤総務部長(写真撮影)、水野国際部長(記事執筆・写真撮影)、三島学長、長谷川留学生交流課スタッフ(写真撮影)、小林総務課専門職(同)、益科学技術創成研究院長(同))
本レポートの寄稿者(左から黒澤総務部長(写真撮影)、水野国際部長(記事執筆・写真撮影)、三島学長、
長谷川留学生交流課スタッフ(写真撮影)、小林総務課専門職(同)、益科学技術創成研究院長(同))

大隅栄誉教授は羽田空港に到着後、萬里子夫人とともに帰国後の記者会見を行いました(ノーベル賞特設ページのノーベルレポート:帰国後の記者会見 会見録をご覧ください)。

ノーベル生理学・医学賞2016 特設ページヘ

大隅良典栄誉教授が「オートファジーの仕組みの解明」により、2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。受賞決定後の動き、研究概要をまとめた特設ページをオープンしました。

ノーベル生理学・医学賞2016 特設ページヘ

お問い合わせ先

広報センター

Email : nobel@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975

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