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AESセンター第9回シンポジウム開催報告―強靭なまちづくりを支えるエネルギーシステムの構築

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三島学長

三島学長

東京工業大学 科学技術創成研究院 先進エネルギー国際研究センター(AESセンター)は、10月27日、大岡山キャンパスの東工大蔵前会館で「強靭なまちづくりを支えるエネルギーシステムの構築」と題した第9回シンポジウムを開催し、約250名の参加がありました。

開会挨拶で三島良直学長は、東工大の教育改革、研究改革、ガバナンス改革に言及し、AESセンターの位置付けとともに、同センターの飛躍にふさわしいテーマで講演を行う今回の講演者の方々に対する期待を述べました。

次に、若松謙維参議院議員(前・復興副大臣)が来賓として挨拶し、議員自身が取り組む福島県の復興について説明しました。同県では、2040年に再生可能エネルギーを100%にするビジョンを掲げており、地産地消モデルを推進し、ネットワークを広げることがレジリエンス(強靭さ・回復力)につながると話しました。

続いて特別講演では、和泉洋人内閣総理大臣補佐官が登壇し、日本の強靭化施策とアクションプラン等を紹介しました。当該施策は、企業活動にも波及しており、今年は国土強靭化貢献団体認証制度をスタートさせていて、このような取り組みを世界に発信していくと話しました。

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    若松参議院議員

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    和泉内閣総理大臣補佐官

    和泉内閣総理大臣補佐官

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村上理事長

村上理事長

建築環境・省エネルギー機構の村上周三理事長は、「地域エネルギー計画におけるレジリエンスと価値創出の視点」というタイトルで基調講演を行いました。ハード面での都市インフラとソフト面での社会インフラの両面の対策により、レジリエンスが向上すると指摘しました。また、災害時の生産能力の評価事例や、地域エネルギー計画のケーススタディについても紹介がありました。

パネルディスカッションでは「レジリエンスにつながるエネルギーシステムとは」と題し、エネルギーの視点から国家強靭化のあり方を見通しました。まず各パネリストが、自身の関わる事業を紹介しました。

スマートエネルギーネットワークの実装事例
東京ガス株式会社 安岡省 取締役常務執行役員
水素を核としたインフラ構築
JXエネルギー株式会社 五十嵐仁一 取締役常務執行役員
堅牢なエネルギーセンタービルの活用
株式会社NTTファシリティーズ 眞木勝郎 理事 スマートビジネス本部長
自社のスマートコミュニティ事例
株式会社日立製作所 清治岳彦 電力情報制御システム事業部 事業部長
レジリエントなまちづくり事業
株式会社東芝 西田直人 執行役専務
電池事業の取り組み
三菱商事株式会社 柏木豊 地球環境・インフラ事業グループ環境事業本部本部長

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シンポジウムの様子

コメンテーターの金谷年展AESセンター特任教授は、コミュニティレベルでのレジリエンス評価の仕組みを構築しつつあることを語りました。また、小鑓隆史AESセンター特任教授は、さまざまな地域のニーズを掘り起こすことが重要であり、産官学民連携で研究プロジェクトを推進するAESセンターのような役割が大学で担われることが重要だと話しました。

コーディネーターの柏木孝夫AESセンター長は、メガインフラの中に分散性をもたせ、平時には上位と下位の連携を、有事には重要な要素が自立分散で働ける「システムオブシステムズ」の重要性を説き、その推進のためには産官民学の連携が必要と結論づけました。

国土強靭化貢献団体認証(レジリエンス認証)制度

内閣官房国土強靭化室が2016年2月に作成したからガイドラインに基づき、国土強靱化の趣旨に賛同し、事業継続に関する取組を積極的に行っている事業者を「国土強靱化貢献団体」として認証する制度。

お問い合わせ先

科学技術創成研究院
先進エネルギー国際研究(AES)センター

E-mail : aescenter@ssr.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3429


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