9月26日、シンガポール科学技術庁(以下、A*STAR※1)大学院アカデミーのアルフレッド・ファン執行ディレクター、シンガポール国立大学(以下、NUS) のタン・エンチャイ副学長、南洋理工大学(以下、NTU)のユー・チー・ユン副学長補、シンガポール工科デザイン大学(以下、SUTD)のチョン・トゥ・チョン副学長らが本学を訪問し、三島良直学長、関口秀俊副学長(国際連携担当)らと懇談しました。
三島学長による歓迎の挨拶のあと、A*STARのファン執行ディレクターが、シンガポール政府の経済・教育政策、シンガポールの科学技術研究の中心的組織であるA*STARの概要、今回の来日の目的について説明しました。ファン執行ディレクターは、今回の来日はシンガポールへの留学や研究の機会について日本の大学に紹介することを目的としていると話し、A*STAR大学院アカデミーがNUS、NTU およびSUTDと連携して運営している3つの奨学金プログラムについて紹介しました。
ファン執行ディレクターは東工大とシンガポールの大学との学生交流、研究交流の推進が期待されると話し、東工大生の参加を歓迎すると述べました。
続いて、NUS、NTU、SUTDの代表者が各大学の概要と近況を紹介しました。NUSとNTUは共に本学の学術交流協定校として、学生や研究者交流、共同研究などの連携活動を活発に行っています。NTUと本学は、今年9月に研究交流促進のための覚書を締結し、11月には第2回合同ワークショップを開催するなど、研究交流を拡大しています。2010年にシンガポールの4校目の国立大学として設立されたSUTDは、本学と2015年に覚書を締結し、学生、研究者交流を推進しています。
三島学長は、代表団の発表に対して、シンガポール政府および各大学の起業や産学連携の推進、国際化に向けた積極的な取り組みを高く評価しました。続いて行われた東工大の概要説明で、三島学長は、4月の教育改革後の教育システムや、本学の研究所・研究ユニット・研究センターを統括する新組織「科学技術創成研究院」を中心に強化された本学の研究体制、産学連携の状況について説明しました。また、外国人留学生(学部生)向けに、今年4月に新設された英語による学士課程教育プログラム、融合理工学系国際人材育成プログラム(GSEP(ジーセップ):Global Scientists and Engineers Program)を紹介しました。
懇談の最後に、三島学長と代表団メンバーは連携強化のために引き続き協力をしていくことを確認しました。
懇談後、一行は水本哲弥副学長(教育運営担当)(工学院 教授)の案内で、水本・庄司研究室を訪問し、実験施設等を見学しました。その後、HUB-ICS※2で開催された「シンガポール留学説明会」で、前述した奨学金プログラムや各大学の概要、特色について紹介しました。説明会には十数名の学生が参加し、各大学の説明に熱心に耳を傾けていました。
- ※1
- A*STAR:Agency for Science, Technology and Researchの略で、シンガポールの科学技術研究の中心的組織として2002年に設立されました。バイオメディカル研究評議会、合同評議会事務所、科学工学研究評議会、A*STAR大学院アカデミーの4つの組織で構成されています。
- ※2
- HUB-ICS:HUB-インターナショナル・コミュニケーションズ・スペースの略で、大岡山キャンパス西9号館1階にある、言語やコミュニケーション、国際化に興味がある学生と教職員が利用できる空間。