11月24日、本学の科学技術創成研究院と株式会社帝国データバンクが共催するシンポジウムが「ビッグデータが社会を大きく変革する:ビッグデータ数理科学研究ユニットの挑戦」と題して開催されました。
東工大は、科学技術創成研究院ビッグデータ数理科学研究ユニットに、「帝国データバンク先端データ解析共同研究講座」を設置し、企業活動・地域経済・産業構造を分析し、持続可能な社会に貢献する研究を推進しています。高安美佐子准教授が率いるビッグデータ数理科学研究ユニットは、各種ビッグデータを融合的に利用し、先端的データ解析・多層時空間モデリング・大規模シミュレーションによって、諸問題を科学的に解決することを目的として研究を進めています。
また、科学技術創成研究院内に、世界トップクラスの研究者の異分野交流を促進し、革新的科学技術の創出等を担う「世界の研究ハブ」を目指す組織として、Tokyo Tech World Research Hub Initiative(WRHI)を構築しています。海外から世界トップレベルの研究者を招聘し、本学研究者と共同して研究を行い、分野を超えた交流を実施するものです。
本シンポジウムもWRHIが招聘した世界トップレベルのデータサイエンスを専門とする科学者による基調講演、および産学官において第一線で活躍しているメンバーによるパネルディスカッションを通して、ビッグデータがこれからどのように日本や世界の産業を変えていくのかを浮き彫りにしていくことを目的として開催しました。
講演会には200名を超える事前申込があり、また雪の降りしきる中、当日の参加者も多数来場しました。大学関係者のみならず、企業からも多くの参加者がありました。
今回は各分野を代表する4人の研究者が講演を行いました。
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TDB企業データを用いたネオGDPの計算+日本の未来を見る
高安美佐子氏
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ビッグデータの弱点:頻度の低い巨大事象に注意せよ
ディディエ・ソネット氏
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ネットワーク科学:ビッグデータを理解するための基盤
シュロモ・ハブリン氏
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ノーベル賞をめざす人工知能:科学発見の新たな原動力
北野宏明氏
講演後に行われたパネルディスカッションでは、「大きく変革する社会:ビッグデータは社会をどのように変えていくのか?」について、産学官のパネリストからそれぞれの立場での意見があり、会場からも沢山の質問が飛び出し、大いに盛り上がりました。
今後も科学技術創成研究院の最先端研究を紹介するシンポジウムを開催予定です。どうぞご期待ください。