大学院総合理工学研究科知能システム科学専攻の、山村雅幸教授を代表とするグループ(山村雅幸教授、木賀大介准教授、瀧ノ上正浩講師、小宮健助教)が、第18回工学教育賞の業績部門を受賞しました。
工学教育賞は、日本の工学教育ならびに技術者教育等に対する先導的、革新的な試みによって、その発展に多大の影響と貢献を与えた業績を表彰する賞です。
山村教授らは、「国際学生コンテストを通じた多分野共同型の次世代生物工学教育」の功績が評価されました。
受賞を受けて、代表の山村教授は次のようにコメントしています。
このたび、私たちの「国際学生コンテストを通じた他分野共同型の次世代生物工学教育」が、公益社団法人日本工学教育協会から、第18回(2013年度)工学教育賞業績部門の表彰を受けることになり、たいへん光栄にかつ嬉しく思っております。
私たちの活動は、国際人工遺伝子回路コンテスト(iGEM)と国際分子ロボットコンテスト(BIOMOD)への参加を通じて、新しい工学教育を目指しています。一連の活動は、これまでに東工大教育賞などで表彰を受けています。長年にわたって、授業や諸経費の支援等でご協力いただいたみなさまに深く感謝いたします。
私たちの活動の特徴は、専門の異なる学生からなるチームによる問題解決にあります。普段、同じ学科の友達との間では、言葉にしなくても通じる共通の知識が前提になっているということが、専門の異なる人たちとコミュニケーションしようとした途端に明らかになります。いつもと違う緊張のもとで、いつもなら見逃すような新しいアイデアが生まれてきます。その教育効果にはめざましいものがあります。1ヶ月あまりの間に学生たちの目の輝きが変わってゆくのを毎年経験しています。受賞理由でも、次世代を担う多能な若手人材を育成するエリート教育として、チームを育て成果を上げてきたことが評価されています。
私たちの活動は、普通の研究室の活動からすればボランティア的なもので運営されており、正直なところ継続できるかどうかの岐路に立っております。受賞理由にも今後の継続した活動を通じて学生への教育効果を発揮することが期待されており、何とか異分野融合チームによるこのユニークな教育を続けてゆきたいと考えております。
ともあれ、ロボコン第一世代としては、この熱気と興奮はいくつになってもやめられません。皆さんもいかがでしょうか。
左から、瀧ノ上正浩講師、山村雅幸教授、木賀大介准教授、小宮健助教