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東北大学と量子コンピューティング研究の連携協定を締結

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東京工業大学と東北大学は7月18日、量子コンピューティングを中心とした情報科学の基礎と応用の研究において世界的にリーダーシップを発揮することを目指し、連携協定を締結しました。

(左から)東工大:科学技術創成研究院 西森教授、益学長 東北大:大野総長、大学院情報科学研究科 大関准教授

(左から)東工大:科学技術創成研究院 西森教授、益学長
東北大:大野総長、大学院情報科学研究科 大関准教授

背景

量子コンピューティングは、従来の方法では長い計算時間を要するいくつかの問題をより短い時間で解く可能性を期待されており、各分野で注目されています。

東京工業大学は、最初に商用化されすでに多くのユーザに利用されている装置の動作原理である量子アニーリングの概念を1998年に初めて提唱し、その基礎理論研究において20年にわたり世界のトップを走ってきました。また、東北大学では、量子アニーリングに関するソフトウェア科学とその応用研究で世界を先導しており、産業界と広く連携することによって、各種の重要課題の解決を系統的に推進しています。

趣旨

記者発表の様子
記者発表の様子

このような背景のもと、東京工業大学科学技術創成研究院に7月1日に発足した量子コンピューティング研究ユニット※1と東北大学学際研究重点拠点「Q+HPCデータ駆動型科学技術創成拠点」※2で、研究拠点を形成し、両大学の強みを活かして組織的な連携を行います。また、企業と協力して「量子アニーリング研究開発コンソーシアム(仮称)」を組織し、実社会における問題の解決を図ります。

形成される拠点では、人材の集中や量子アニーリングマシンの設置など、研究開発環境の整備を行う予定です。研究面では、量子コンピューティング研究ユニットで行われる量子アニーリングの基礎理論の整備・構築と、Q+HPCデータ駆動型科学技術創成拠点で行われるソフトウェア科学や具体的な問題への応用が展開されます。さらに、量子アニーリング分野では基礎研究と応用研究の距離は近く相補的であることから、応用研究での様々な分野への量子アニーリングの活用は、ノウハウの蓄積だけでなく基礎研究の発展を促し、その基礎研究の発展がさらなる活用分野の拡大につながるという好循環を生みだします。これにより、日本の量子アニーリング分野の基礎と応用におけるイニシアチブを獲得することを目指します。

実績と強みをそれぞれ有する東京工業大学と東北大学が、密接な連携のもとに共同研究を推進する意義はここにあります。

固く握手を交わす大野総長と益学長

固く握手を交わす大野総長と益学長

連携 ・協力事項

両大学は次の事項等について連携を行います。

1.
幅広い視野を持って統合的な研究を推進すること
2.
研究者の相互交流及び産官学連携の推進に関すること
3.
若手研究者の育成に関すること

連携協定の説明

※1
科学技術創成研究院量子コンピューティング研究ユニットでは、量子アニーリングの基礎理論からソフトウェア、さらには実社会の問題への応用まで幅広く扱う研究を行い、当該分野における日本の拠点としての存在感を確立します。
※2
東北大学学際研究重点拠点「Q+HPCデータ駆動型科学技術創成拠点」とは、量子アニーリングを用いた組合せ最適化技術の発展と人材育成、ならびに実社会応用という3本の柱を軸とした研究活動を行います。

お問い合わせ先

広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

Email : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975


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