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カーボンナノチューブを使い室温テラヘルツ波検出器を開発 -医療や食品・生体の非破壊検査など幅広い応用に道-

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要点

  • カーボンナノチューブアレイ薄膜を用いたフォトディテクターを開発
  • 室温動作のテラヘルツ波検出を実現

概要

東京工業大学量子ナノエレクトロニクス研究センターの河野行雄准教授らは、米国ライス大学、同サンディア国立研究所と共同で、カーボンナノチューブを用いたテラヘルツ波(用語1)検出器の開発に成功した。

カーボンナノチューブをアレイ状に整列させたフィルムを用いてテラヘルツ波を室温で検出した。これは医療用イメージングや空港セキュリティー、食品検査など多岐にわたるテラヘルツ波の応用につながる成果である。テラヘルツ波は食品・生体の非破壊で安全な検査など多くの応用が期待されているが、エネルギーが光に比べて非常に小さいため、効率的に吸収・検出する材料や機構が少なく、検出には新たなアプローチが求められていた。

この研究成果は5月29日、米国化学会の学術誌「ナノレターズ(Nano Letters)」の電子版に先行掲載されました。

カーボンナノチューブ薄膜による室温テラヘルツ波検出の概念図
カーボンナノチューブ薄膜による室温テラヘルツ波検出の概念図

用語説明

用語1 テラヘルツ波
周波数が0.1 ~30 THzである電磁波帯のこと。電波と光の中間に位置し、未開拓電磁波とも呼ばれる。

論文情報

著者:
Xiaowei He, Naoki Fujimura, J. Meagan Lloyd, Kristopher J. Erickson, A. Alec Talin, Qi Zhang, Weilu Gao, Qijia Jiang, Yukio Kawano, Robert H. Hauge, François Léonard and Junichiro Kono
雑誌名:
Nano Lett., Article ASAP
論文タイトル:
Carbon Nanotube Terahertz Detector
DOI:

お問い合わせ先 東京工業大学 大学院理工学研究科
電子物理工学専攻
量子ナノエレクトロニクス研究センター准教授
河野 行雄
TEL: 03-5734-3811
FAX: 03-5734-3811
Email: kawano@pe.titech.ac.jp


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