6月4日から8月8日までの10週間、東工大が欧米の大学から短期留学生を受け入れたサマープログラム2019で、本学の日本人学生とプログラム参加の留学生がペアを組んで外国語を学ぶ語学パートナー(通称タンデム)制度を実施しました。
タンデムは2018年のウィンタープログラムから導入し、2回目の開催となる今回は18組のタンデムパートナーが誕生しました。
タンデムとは、異なる外国語を学ぶ異なる国からの学生(例えば英語を勉強する日本人と、日本語を学ぶ留学生)でペアを組み、お互いに語学学習を助けあいます。
タンデム制度は本学学生支援センター自律支援部門が活動支援する学生団体ACTIONの企画運営の下、年間を通して活動しています。
東工大生からのメッセージ
※ 留学生のメッセージは本ページの英語版に掲載されております。
本学学生 : 堤香澄さん(工学院機械系 学士課程3年)
タンデムパートナー : ジョージア工科大学 トリステン・スミスさん
私は、サマープログラムで東工大に来ていた留学生とタンデムパートナーになりました。前々から英語のスピーキングに苦手意識があり、タンデムではお互いの母国語を学ぶということで面白そうだと思い応募しました。パートナーであったTristenは日本語を副専攻として大学で勉強しており、多少話すことができました。日本語の敬語や微妙なニュアンスの違いについて聞かれた時は説明するのはなかなか難しかったですが、わかってもらえた時は嬉しかったです。私が英語を喋る時になかなか単語が出てこない場合は彼が助け舟を出してくれたりしました。スラスラと喋ることができず悔しい思いをしながらも、もっと喋れるようになりたいとモチベーションを保つことができました。
また、同じ機械工学を専攻していたので、自分の専門の話から日本の文化や食べ物の話まで様々な話題に広がり、話が尽きることはありませんでした。夏休みという短い時間でしたがとても素敵な経験になりました。
大学にいながら英語の実践練習ができるこのタンデム制度のおかげで以前より少し自信を持って外国人とコミュニケーションが取れるようになりました。今後もタンデムに参加してもっと英語を話せるようになりたいです。
本学学生 : 小池由夏さん(工学院システム制御系 学士課程3年)
タンデムパートナー : カリフォルニア大学バークレー校 クリスタル・ゴンさん
私は昨年度の春休みに短期語学研修に参加し、その際に友達になった現地の学生に英語の勉強や観光などの色々なサポートをしてもらいました。このような体験をした後、ACTIONのSNSからこの語学パートナー制度を知り、語学の上達はもちろん、留学生に留学生活を楽しんでもらいたいと思い応募することを決めました。
最初は英語での受け答えも上手く出来ず、さらに私に日本に関する知識があまりない事も痛感させられました。パートナーのCrystalから尋ねられる質問は今まで考えたこともなかった事ばかりでした。しかし何回か会ううちに私も色々下調べしたり、共通の話題ができたり、お互いの語学のレベルに合わせて会話ができるようになったり、話しながら一緒に笑うことが増えていきました。Crystalに様々な日本の良さを伝えるため、毎週どこに行くか悩んでいましたが、今となってはとてもいい思い出です。
特に一緒に行った花火大会では花火を見てとても喜んでくれて、ここに連れてきてくれてありがとう、と言われたのがとても印象的でした。さらにCrystalに私の英語が上達したと言われたのもとても嬉しかったです。
最後はパートナーが帰国するのが少し寂しくなるほど充実したタンデムでした。
本学学生 : 山崎有紀さん(環境社会理工学院建築学系 学士課程4年)
タンデムパートナー : ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン ハウ・ビン・シンさん(Jamie)
今回、たまたま学校の張り紙でタンデムのことを知り、参加することにしました。なかなか日本にいて英会話の実践的な練習をする機会はないので、すごくいいプログラムだと思い参加しました。私はパートナーのJamieと食事を交えながら自由に会話を重ねました。この機会を通して自分の今の英会話力を実感し、会話するときの癖などこれまで気づかなかったことにも気づけました。今後、海外留学をすることも検討しているので、とても勉強のモチベーションが上がりました。また、Jamieとの会話ではお互いの国の文化の違いや生活の話で盛り上がり、非常に楽しい時間を過ごせました。次に彼女が日本に来たときにはもっと話せるようになっていたいと思いました。異文化交流が好きな方、英会話を磨きたい方、でもなかなかそういった機会がないという方でも気軽に参加できるプログラムです。また機会があればやりたいと思います。ありがとうございました。
本学学生 : 佐藤八起さん(環境・社会理工学院融合理工学系 学士課程4年)
タンデムパートナー : マサチューセッツ工科大学 オルガ・メドラノ・マーティン・デルカンポさん
タンデムに参加させていただいたきっかけは、アメリカへの半年間の留学が決まったことでした。私自身、英語が流暢に不自由なく意思疎通できるというわけではなかったので、自分なんかが参加して大丈夫か、という気持ちは少なからずありました。しかし、何度かタンデムパートナーと会って話していると、むしろ言語に不安を感じている人向けなんだろうなと思うようになりました。というのも、タンデムの活動は一方的に英語の練習に付き合ってもらうのではなく、相手の日本語の練習相手にもなるというwin-winなものだからです。幸いなことに、日本語でも意思疎通することができたので、英語で話したり日本語で話したり、その時々で使い分けて交流していました。お互いに「英語でなんて言うの?」「How to say this in Japanese ?」としばしば聞きあっていました。座学で英語を勉強するのも大事ですが、実際に使ってみて「あれ?これ知らない!」と気付くこともたくさんありました。留学に行く前に、ある程度英語に慣れることができたと思います。おかげで、現地での活動がスムーズに始められそうです。
本サマープログラムは、「スーパーグローバル大学創成支援事業(Top University Global Project)」による取組みの一環として開始しました。
「スーパーグローバル創成支援事業」は、2015年に文部科学省が開始したプログラムで、日本の高等教育の国際競争力の向上を目的に、海外の卓越した大学との連携や大学改革により徹底した国際化を進める、世界レベルの教育研究を行うトップ大学や国際化を牽引するグローバル大学に対し、制度改革と組み合わせて重点支援を行うことを目的としています。
東京工業大学は、これからも留学生と本学学生の交流の場を創出するため様々な活動を行っていく予定です。
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