東京工業大学は海外への留学を希望する学生のために、さまざまな留学プログラムを用意しています。その一つである「派遣交換留学」は海外の協定校に1学期から1年間、留学するプログラムです。帰国した学生が体験と現地情報をほかの学生に伝えるのが「My Study Abroad 留学報告会」です。2019年度は計6回開催し、11名の学生が報告しました。昼休みに開き、のべ約130名の学生、スタッフが参加しました。現地の学修面、生活面での最新情報だけでなく、留学を通じて得られたことや感じたことなどをたくさんの写真や思い出と共に話しました。2019年度の報告会で発表した学生を紹介します。
アメリカ・ジョージア工科大学へ留学 紀春志さん(工学院 機械系 修士課程2年)
留学期間:2018年8月~2019年5月
紀さんは、今回発表したアメリカ留学だけでなく、学士課程在籍時にも派遣交換留学プログラムでオーストラリアのメルボルン大学に留学しました。留学実現に向けた入念な計画と事前準備を重ね、卒業延長をしなくても留学できたことを説明しました。さらに、就職活動との兼ね合い、かかる費用など、留学を実現に移すときに誰しもが悩むポイントを自身の経験から丁寧にアドバイスしました。
台湾・国立台湾大学へ留学 玉井正朗さん(情報理工学院 数理・計算科学系 修士課程2年)
留学期間:2019年2月~2020年1月
派遣交換留学生の多くはヨーロッパ留学を選ぶなか、玉井さんは台湾に留学しました。英語圏でない国への留学に不安もありましたが、トライリンガルになる楽しさ、親日社会ゆえの難しさなど、実際に住んでわかることを最新の台湾情報と共に話しました。
他にも、ベルギーにあるゲント大学に留学した生命理工学院 生命理工学系所属の学生は、大学内の医学部で解剖の授業に参加した体験やベルギービールについて振り返りました。また、フィンランドに留学した環境・社会理工学院 建築学系所属の学生はサウナをテーマとした研究活動を取り上げました。いずれもそれぞれの土地で、その留学先でしか経験できないことでした。また今回新たに、インド工科大学マドラス校へ留学中で環境・社会理工学院 土木・環境工学系所属の学生が現地の様子を紹介するムービーを作成し、上映しました。
どの学生も楽しい思い出ばかりだけでなく、辛く悔しい経験や苦労話もあります。しかし、「自立できるいいチャンス」と前向きにとらえ、振り返った時に自分の成長を感じ、「留学してよかった」、「迷っているなら留学してみるべき」と話していました。
留学報告会は2020年度も引き続き開催します。また、4月15日(水)に年に一度の留学イベント「東工大留学フェア」を開催します。
2020年度は「一寸先は、世界」をテーマに、留学をより身近に感じていただける企画を行います。本学の留学プログラム担当者や留学経験者だけでなく、大使館や外部団体が一同に集結するイベントです。東工大生だけでなく学外の方も参加可能ですので、ご来場をお待ちしています。