東京工業大学は、「世界最高峰の理工系総合大学」の実現を目指して改革に取り組んでいます。このたび、その現状と課題を幅広いステークホルダーにご理解いただき、社会と対話しながら改革を進めていくことを目的として「東京工業大学統合報告書 2021」を発刊しました。
発刊にあたり、益一哉学長は「この統合報告書を通じて、本学がどのように変革しようとしているのか、世界最高峰の理工系総合大学をどのように目指していくのかといった道筋の一端をご紹介できればと考えております」と述べています。
本報告書のメインテーマは、「対話」です。
学長、理事・副学長、研究者、学生に加え、学外の経営者や有識者による7つの対談や鼎談、座談会を通じて、東工大の経営戦略、教育、研究、産学連携、ダイバーシティなどの取り組みについて議論を交わし、どのような改革を進めているかを紹介しています。
まず、巻頭の日本電気株式会社(NEC)取締役会長の遠藤信博氏と益一哉学長との対談では、企業経営と大学経営を比較し、社会の未来を創造する大学像について、産業界からの期待と大学のビジョンを提示しています。本学の気鋭の研究者達による鼎談では、東工大のリベラルアーツ教育から、人材育成やリーダー論まで幅広い議論を展開しています。
未来を創造する大学像について語り合う遠藤NEC会長と益学長
議論を展開する気鋭の研究者たち
左より:阪口啓教授(超スマート社会卓越教育院長)、上田紀行教授(リベラルアーツ研究教育院長)、細野秀雄特命教授(元素戦略研究センター長)
また、ダイアローグと題して、経営と教育・研究の連携、オンライン教育を含めた教育革新、オープンイノベーションによる産学連携、田町キャンパス再開発を契機としたキャンパスイノベーション、女性リーダー人材の育成、といったホットなテーマで対話を重ねています。
それぞれの対談・鼎談・座談会は、報告書に要点を掲載するとともに、本学ウェブサイト上に全文を公開しています。
併せて「研究力強化」、「充実した教育」、「成長戦略」、「ファイナンス」、「グローバル/ダイバーシティ」、「先駆的なガバナンス」の分野ごとに主な活動を紹介しています。本報告書が、幅広いステークホルダーに向けて東工大を包括的に理解する有用な情報となることを願っています。
なお、本報告書を補完するものとして、財務状況、財務情報を明示することに特化した「財務データブック2021」を発行し、「財務情報」のページで公開していますので、あわせてご覧ください。
統合報告書 ―東工大の「高み」を社会へ、そして世界へ―
財務情報に加え、社会貢献やガバナンス、知的財産等の非財務情報を統合して、ステークホルダーの皆様にご報告します。