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東工大ロボット技術研究会が中学生との交流会を開催 ロ技研のオリジナルキットで水上ロボットを作成

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東京工業大学の公認サークルであるロボット技術研究会のアクア研は、「東京工業大学基金 理科教育振興支援事業-ものつくり人材の裾野拡大支援プロジェクト」の支援により、12月18日、12月26日、1月15日の計3日、平塚市立中原中学校科学部の生徒16名を対象にオンラインワークショップ形式の交流会を開催しました。

中原中学校科学部とアクア研メンバーのオンライン集合写真

中原中学校科学部とアクア研メンバーのオンライン集合写真

水上・水中ロボットを扱うチームであるアクア研が開発した「オムニボート」は、船の形をした水上ロボットを作成するキットです。推進機構には、小回りが必要な小型船にも実際に用いられているシュナイダープロペラを2基搭載しています。これにより、「オムニボート」様々な推進方向や姿勢をとることができます。一見、複雑な機構に見えますが、キットとしての量産性を考慮して多くのパーツが3Dプリンターで作成されています。

キットには機体作成用のパーツに加えて、オリジナルの回路基板やマイコン、センサーなどの電子パーツも同梱されています。機体と回路を組み立てれば、自作のプログラムまたは完成済みのプログラムを書き込んで、水上ロボットを動かすことができます。

2020年度は新型コロナウイルスの影響によりサークル活動が制限され、2021年度に入っても同じ状況が続いたため、アクア研は「自宅でも作成できる水上ロボット」をコンセプトに「オムニボート」の開発プロジェクトを立ち上げました。「オムニボート」は東工大の新入生向けに、コロナ禍でも自宅で作成できるキットとして開発されたものです。

今回はこのキットの教育効果に注目した中原中学校科学部から交流会の提案を受け、添付の説明書や回路、プログラムなどを中学生向けに分かりやすく改善した上で開催しました。

東工大新入生に送った「オムニボート」の箱詰めされたキットと完成品

東工大新入生に送った「オムニボート」の箱詰めされたキットと完成品

交流会は、Web会議サービスZoomを使用したオンライン形式で、中学生は中学校の教室から、大学生は各自大学や自宅から参加しました。

交流会1、2日目ではまず大学生がキットについて簡単な説明を行った後、1班に1人アドバイザーがつく形で機械や回路の作成を行いました。
オンラインではカメラや音声などの限られた情報しか伝えることができないため、細かなニュアンスが伝わらないことでパーツが破損するなどのトラブルも発生しました。中学校の教員の協力や事前に用意した画像付きの組み立て説明書を用い工夫をすることで、すべてのグループが組み立てを終えました。中学生たちは3時間という長丁場ながら、最後まで集中力が途切れることなく楽しみました。

オンラインで行われた「オムニボート」キットの説明
オンラインで行われた「オムニボート」キットの説明

最終日である3日目は、大学生が用意したプログラムの書き込みと仕上げをし、最後には完成した機体のプール実験を行いました。完成した機体の船体部分(浮力材部分)はキットによって用意されたものではなく、中学生が自分で工夫して作成したものです。中にはデザインに凝ったものも見られました。実験ではすべての班で100%の成功とはなりませんでしたが、バランスをうまく調整した機体を動かすことができた時は、参加者の達成感もひとしおでした。今後も科学部では、「オムニボート」の改良を進めていきます。

中学生たちが作成した「オムニボート」の実験

中学生たちが作成した「オムニボート」の実験

アクア研メンバーのコメント

  • 水上勇佑さん(理学院 地球惑星科学系 学士課程3年)
  • 渡邊友崇さん(工学院 システム制御系 学士課程3年)

今回のような科学技術の面白さを普及することを目的とした活動は、アクア研にとって初めての試みです。「オムニボート」は元々教育的な目的で設計されたものではなかったため、中原中学校から提案を受けた際は本当に楽しんでもらえるだろうかという不安もありました。ところがいざ交流会を開催してみると、中学生が協力して製作を楽しんでくれている様子が画面を通して伝わってきて、細かなトラブルはあったものの無事に交流会を終えることができました。私たちにとっても、今回の経験は自分たちの専門性と社会とのつながりを考えるきっかけとなったように感じます。中原中の皆さんにとって今回の経験が今後のロボット作成の一助になればうれしいです。

平塚市立中原中学校の生徒からのコメント(交流会後のアンケートより)

交流会、全て面白かったけど、ロボットを動かすところが、1番面白かったです。なぜなら、最初動いた時は、なんか前には進まなくて、ちょっとがっかりしましたが、大学生が解決策を提案してくれたおかげで、2回目動かしたとき、無事に前に進んで、面白かったです。
次に、頑張ったことは、ロボットを組み立てることです。なぜなら、先輩たちが大体作ってくれたので、自分もやれることはやろうと思って、半田付け、所々のパーツ組み立て、などを頑張りました。先輩たちの役に立てたと思います。
最後に、これからやってみたいことは、大学生達のロボットが、とってもすごかったので、
自分の将来の夢はプログラマーなので、大学生達に負けないロボットを作ってみようと思います。
自分は、今回の交流会、とっても楽しかったです。大学生達と班のみんなでロボットを作るという貴重な経験を与えてくれたのと、こんなに楽しく組み立てられるキットを作ってくれた大学生達には、感謝しかありません。大学生の皆様、ありがとうございました!

東工大基金

ロボット技術研究会の活動は東工大基金によりサポートされています。

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お問い合わせ先

総務部 広報課

E-mail : media@jim.titech.ac.jp


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